22日のニューヨーク外国為替市場で円相場は反落し、前日比25銭円安・ドル高の「1ドル=154円75〜85銭」で取引を終えています。円の安値は「1ドル=155円02銭」、高値は「1ドル=154円22銭」でした。米景気の底堅さが意識されたうえ、対欧州通貨でのドル買いが波及するかたちで円は対ドルで下落でした。
S&Pグローバルが同日発表しました11月の米購買担当者景気指数(PMI)速報値の総合指数が(55.3)と10月(54.1)から上昇し、2年7か月ぶりの水準に上昇していました。サービス指数が市場予想を上回り、製造業指数は好不況の境目とされる(50)を下回るものの、4カ月ぶりの高さでした。米景気がおおむね良好と受け止められ、米連邦準備理事会(FRB)が利下げに慎重になる可能性が意識されています。
ロンドン市場の時間帯にドルが対ユーロで約2年ぶりの高値を付けるなど、対欧州通貨でドル買いが優勢だったのも円の重荷でした。半面、円の下値は堅く、ウクライナとロシアを巡る地政学リスクへの警戒感が低リスク通貨とされる円を支えています。