絞り模様のきれいな【オシロイバナ】も野草扱いのようで、昨年は撮影する場所もなくなり、 <10-38>の250種類 をひと区切りとして終わりました。 散歩の途中で絞り模様が出ている【オシロイバナ】を発見、性格的に見過ごすことはできず、性懲りもなくまた撮影してきましたが、数を揃えることはできませんでした。 花期の長い【オシロイバナ】ですので、また出向く機会があればと考えています。 今回で絞り模様の【オシロイバナ】も、合計254種になりました。
昼間の明るい日差しのなか、風に揺れる【アガスターシャ】に、ハエ目(双翅目)ハナアブ科の「オオマメヒラタアブ(図鑑により:オオヒメヒラタアブ)」が吸い蜜に訪れていました。 シソ科カクミドリ属の草本ですが、一年草扱いのモノと宿根草があり、園芸的には春まきの一年草はほとんど流通していません。 草丈60~90センチ程度、花色は多様で、ラベンダー色の小花が集まって花穂になる「ゴールデン・ジュビリー」、アプリコット色の「アプリコット・スプライト」、濃い桃色の「ラズベリー・サマー」などの品種があり、本種は「ピンクホップ」と呼ばれる品種です。 中央~北アメリカを原産地として、セリ科の「アニス」に似た香りがしますので、別名「アニスヒソップ」と呼ばれています。
林立する竹林の中で「竹の皮」が残る景色は、一幅の山水画を見ているような気持にさせてくれました。 <タケ>は広義にはイネ目イネ科タケ亜科のうち、茎が木質化する種の総称ですが、その生育型から狭義の<タケ>、「ササ(笹)」、「バンブー」の3つに分類されます。 <タケ>は地下茎を拡げることにより生息域を広げ、成長力が強く、最盛期には一日に数十センチも伸びていきます。 その成長に大切な役割を果たしている器官を「稈鞘(かんしょう)」と呼び、通常「竹の皮」と呼ばれている部位です。 <タケ>は生育するにつれてこの「稈鞘」が剥がれ落ちていきますが、「ササ」は剥がれ落ちることなく、そのまま残して成長していきます。
<一日花>ですが春から晩秋まで長期間、葉脇から花茎をだしてその先に花を咲かせる【ルエリア・スクアローサ】です。 キツネノマゴ科ルイラソウ(ルエリア)属の多年草で、原産地はメキシコです。 花径4~5センチ程度、花はラッパ状で花冠は5つに切れ込んでいて、花弁は波打つ感じで、花が咲き終わりますと<蕚>と<雌しべ>だけを残して花はそっくり落ちてしまいます。 葉は柳の葉に似て細長く、緑色の葉には紫色の葉脈があり、別名として「ヤナギバルイラソウ(柳葉ルイラ草)」の名称があります。
以前にも一度 【セイヨウニンジンボク(西洋人参木)】 を取り上げていますが、その時は花後で果実が熟す手前でした。 シソ科ハマゴウ属の落葉性樹木で、樹高2メートル、大きな品種では8メートルほどの高さになります。 夏から秋にかけて枝の先端に穂状の花序を出し、青紫糸の小花を多数咲かせ、開花時期が長いのが特徴です。 光沢のある細長い葉を5~7枚基部でくっついて手のひら状に広がった形が「朝鮮人参」の葉に似ており、原産地が南ヨーロッパということが名称の由来ですが、「朝鮮人参」はウコギ科の多年草で、植物学的には全く別の種です。
初夏から秋にかけて青紫色(白色)の花を咲かせ、葉脈のはっきりとした葉で、株はこんもりとした姿の<ブロワリア>に、「チャバネセセリ」 が吸い蜜に訪れていました。 ナス科ブロワリア属で原産地は中央~南アメリカ、本来は宿根草ですが寒さに弱く日本では一年草扱いとされ、大正時代末期に渡来しています。 葉の脇に花径3センチばかりの筒状の花をつけ、花冠は先が5裂しています。 花の形が完全な左右対称形にならないことから、「マガリバナ」の俗名を持ち、和名としては「ルリマガリバナ(瑠璃歪花)」、もしくは「タイリンルリマガリバナ(大輪瑠璃歪花)」です。 品種も色々とあるようで、同定するのは難しいのですが、「ウイスコーサ・アメジスト」かなと見ています。
今年はご近所の生け垣にある【ホトトギス(杜鵑草)】が蕾を付けていましたので、開花を楽しみにしていました。 ユリ科ホトトギス属の宿根多年草ですので、毎年花を咲かせてもいいと考えるのですが、2011年10月、そして今年と、なぜか3~4年毎にしかきれいな花姿を見せてくれません。 花被片は6枚、長さ3センチ前後でラッパ状に開き、白色から淡い紫色をしており、内面に紅紫色の斑点模様があります。 ユリ科ですので、3枚の内花被片と3枚の外花被片の構成で、外花被片のほうが幅が広く、また基部に袋状の膨らみが二つに分かれています。 オシベは6本で、花糸は互いに寄り添って立ち上がり、上部に反り返って先端に<葯>を外向きに付け、花柱の先は3つに分かれて球状の突起があり、各枝の先はさらに二つに裂けている面白い形をしています。
プレイガールと耳にすれば、東京12チャンネル(現:テレビ東京)で1969(昭和44)年から放映されていたお色気女性アクションドラマで、<沢たまき>がボス役の『プレイガール』を連想してしまいます。 この<バラ>の【プレイガール】は、1986年にアメリカにて<Ralph S. Moore>が作出した品種で、「プレイボーイ」(1976年、イギリス:<クッカー>作出)と「エンジェルフェイス」(1968年、アメリカ:<ウィークス>作出)を交配させています。 花径8~10センチの中輪で、花弁は濃い桃色、濃い緑色の照る葉との対比が鮮やかです。 5~6枚の波打つ花弁が、風に揺れるスカートのフリルのようで、まさに男心をくすぐりそうな【プレイガール】の名称そのものです。
有名な漢方薬として「カンゾウ(甘草)」がありますが、これはマメ科カンゾウ属の草本で、【ノカンゾウ(野萱草)】は、ワスレナグサ(ユリ)科ワスレナグサ(ヘメロカリス)属に分類され、まったく別の種類です。 長さ50~70センチ、幅1,5センチほどの細長い剣状の葉を地際から生やし、高さ60センチばかりの花茎を伸ばして、赤橙色の花を先端に数輪つけます。 花弁は長さ7センチほどで6枚あり、花弁の中央に黄白色の筋が入り、花弁の橙色の色合いは個体変異があり、赤味がかった色合いも見受けられます。 属名の「Hemerccallis(ヘメロカリス)」はギリシア語の「hemera(=一日)」と「callos(=美)」が語源で、朝方咲いた美しい花が夕方にはしぼむ<一日花>に因んでいます。
周辺の木々は秋らしく紅葉してきていますが、細い枝に【ショウガツザクラ(元旦桜)】が咲き出しています。 バラ科サクラ属ですが、小さな八重咲きの花が青空に生えていました。 「ソメイヨシノ(染井吉野)」の品種のように一斉に咲かず、ポツリポツリとした咲き方で、全体的に華やかさに欠けますが、ひとつひとつの花は清楚な花姿です。 開花時期は10月~4月、特に秋と春に最盛期を迎えます。