Search Bloguru posts

神戸:ファルコンの散歩メモ

https://en.bloguru.com/falcon
  • Hashtag "#コラム" returned 999 results.

『驚愕 仮面警官Ⅳ』弐籐水流(幻冬舎文庫)

thread
『驚愕 仮面警官Ⅳ』弐籐水流(...
<仮面警官>シリーズも、 『発覚』 ・ 『告白』 と続き第4作目になりました。

神奈川県警上層部の陰謀のために恋人<真理子>をひき逃げ事件で失った<南條達也>は、真相を知るために警察官となり研修を終え刑事として様々な事件と向き合うなか、9年前に人を殺めた自分の罪の重さに苦しんでいます。

刑事の職務としてアイドルグループの一人のストーカー対策の張り込み中、当事者に飛び降り自殺をさせてしまうというミスを犯し自宅謹慎処分中にもかかわらず、以前の事件で相棒を組んだ刑事<早乙女霧子>が人質としてとらわれている現場に偶然に出くわし、またもや独断で飛び込んでいき懲戒免職かという状況に追い詰められてしまいます。

定年を迎え独自で9年前の事件を捜査している<多治見>は、<南條>に拳銃を手渡した人物が「河内連合」の<邑野>だと突き止めるのですが、危険を察知した「河内連合」の手にかかり殴殺されてしまいます。

<南條>は自分の過去と現状に苦悩するなか、神奈川県警本部長<景山>の陰謀が不気味に漂い、日常的に発生する事件が目まぐるしく展開するなか、<真理子>が生きているかと思わせる場面で4作目は終わります。
#エッセイ #コラム #本 #詩 #読書

People Who Wowed This Post

【第14回天神さんの古本まつり】@大阪天満宮境内

thread
【第14回天神さんの古本まつり...
今日から11日(火)迄、大阪天満宮の境内で、【第14回天神さんの古本まつり】が開催されます。 主催は、大阪・奈良の古書店11店舗が加盟している 「大阪古書研究会」 です。

今年は、関西以外からも名古屋や岡山の書店が参加し、計26店、約8万冊の古書が一堂に会します。

神戸にも、いい古書店がありましたが、年々さびれてゆくようで残念なでなりません。
「大阪古書研究会」も、11店舗ではなく、もう少し会員数があったように記憶していますが、廃業の道も仕方ないご時世間かも知れません。

ほとんどが1冊限りの古書ですので、まずは初日に行かなければと気がはやるのが古書好きの心情で、早速今から出向きます。
最近では宅配の窓口もあり、昔に比べて本を持たずに帰れるのが、ありがたいことです。
#エッセイ #コラム #本 #詩 #読書

People Who Wowed This Post

『ヤマダチの砦』中谷航太郎(新潮文庫)

thread
『ヤマダチの砦』中谷航太郎(新...
飛騨の山間にある小大名の山谷藩江戸家老の三男<苗場新三郎>は23歳、育ちがよく美形の持ち主ですが、女のことしか考えられないうつけ者です。

ある日、父の使いで京都まで出向く用事を頼まれるのですが、さて自分がどのような用事で出向くのかさえ考えず、頭の中は道中で遊ぶことばかりです。

そんな<新三郎>を付け狙う「ヤマダチ=山賊」に箱根の山奥で襲われ、山奥で隠れるように生活をしている<魁>という19歳の弓の名人のに助けられます。
<魁>は、人里離れた山奥に渡り歩く<宇流那>一族とも交流があり、「ヤマダチ」の頭である<戸神影堂>一味を壊滅すべく、<新三郎>と二人で戦いに臨みます。

生死を分ける経験を積んだ<新三郎>は、昔の軽率な行動をすることもなく、見違えるように一人前の武士の風格が漂う人物に生まれ変わります。
山奥の中で、血なまぐさい死闘が繰り広げられるなか、<魁>との友情が芽生え、また<宇流那>一族の<裟伎>との恋心も生まれたりと、痛快青春時代小説という一冊でした。
#エッセイ #コラム #本 #詩 #読書

People Who Wowed This Post

『哲学探偵』鯨統一郎(光文社文庫)

thread
『哲学探偵』鯨統一郎(光文社文...
本書の登場人物は、警視庁特別捜査班主任の26歳<高島友之>警視、その部下である定年目前の<久保士郎>警部ですが、彼は競馬と現代短歌が大好きという人物です。

本書には8篇の短篇が納められていますが、どれも<高島>と<久保>の取り扱う事件を、<久保>の好きな競馬場で打ち合わせ、その場に居合わせる名もなき馬券師<哲学探偵>が謎を解き明かす構成です。

各章とも、主なG1レースの解説があり、西洋哲学者が多く登場、また現代短歌の名作が楽しめる構成で、ミステリーながら博学の知識が楽しめる構成です。

また各事件の仕掛け作りも奇想天外で、うまく伏線を散りばめながら、それを読み解く<哲学探偵>の明晰な分析が冴えて面白く読み終えれました。
#エッセイ #コラム #本 #誌 #読書

People Who Wowed This Post

『コッコロから』佐野洋子(講談社文庫)

thread
『コッコロから』佐野洋子(講談...
主人公の<佐々木亜子>は、美術学校に通う21歳の学生で、生まれた時から「コケシ顔」と揶揄され、お世辞にも美人とは言えません。

そんなある日、突然<ジョン・ローン>似の男子<沢野正則>に街中でキスをされ、喫茶店に連れ込まれてしまいます。
わけを正すと、現在付き合っている彼女と別れんがための工作で、彼女の目の前で芝居を打ったことがわかります。

<正則>は東大法学部の学生で、祖父は外交官、父は弁護士という家庭に育ったエリート家系です。そんな彼が<亜子>に対して恋愛感情を持ち始め、<亜子>は幼馴染の<ケン>に、今度は逆に「わたしの彼氏だと芝居を打ってくれ」と頼みます。

仲のいいご両親を中心に、<ケン>の母親<すず子>たちの個性ある脇役陣が面白く、一人の女性の恋への憧れを通して成長してゆく姿が、ほのぼのと伝わる一冊でした。
#エッセイ #コラム #本 #詩 #読書

People Who Wowed This Post

『達人山を下る』室積光(中公文庫)

thread
『達人山を下る』室積光(中公文...
主人公<山本俊之>は80歳、岡山県の賢人岳の山奥に42年前に移り住み、炭焼きや陶芸作品で生計を立てており、戦国時代から伝わる「昇月流柔術」の唯一の継承者です。

大学生の孫娘<安奈>が休みを利用して訪れる予定でしたが、来ないのを不審に感じた<俊之>は家に電話をして<安奈>が誘拐されたことを知り、42年ぶりに山を下り息子の家がある東京に出向きます。

<安奈>の妹<寛奈>を案内役として渋谷の街に繰り出し、不良グループの「神南クルー」を手掛かりに、暴力団「東京任侠会」がカルト教団へ拉致したことがわかり乗り込んでいきます。

<俊之>は元検事で、ある事件がきっかけで山奥にこもりましたが、息子<俊憲>も弁護士としてカルト教団と対峙している関係で、娘が誘拐され、<俊之>は一人でオカルト教団を壊滅させますが、教団が集めた金は民権党幹事長<野玉>へ献金されていました。

昔の事件が現代の事件へとつながり、「失禁のツボ突き」などの笑える技を織り交ぜながら、ユーモアあふれる一冊でした。
#エッセイ #コラム #本 #詩 #読書

People Who Wowed This Post

『中野トリップスター』新野剛志(新潮社)

thread
『中野トリップスター』新野剛志...
暴力団「迫島組」の<山根勘治>は、カジノの借金で取り上げた旅行会社「中野トリップスター」のオーナーとして、組から<厚見誠>と一緒にシノギの場所として送り込まれます。

組としてのシノギは、韓国のスリ団の宿泊手配での利ザヤ稼ぎです。

本書には連作短篇として5話が納められていますが、韓国スリ団のトラブル処理に走り、またスリ団が盗んできた心霊写真の持ち主に返す仕事を請け負わされたり、添乗員として団体旅行に参加、また韓国語通訳の<中村千栄>のわけあり人生に関わるなど、<山根>の悪ぶっているけど実はお人好しで人情味があるがゆえ、暴力団員としては出世ができない行状が、笑いと涙で綴られています。

暴力団の絡む物語としてはドタバタな抗争もなく、最終章は<山根>の行動からは驚きの出来事が起こりますが、面白く読み終えれました。
#エッセイ #コラム #本 #詩 #読書

People Who Wowed This Post

『傍聞き』長岡弘樹(双葉文庫)

thread
『傍聞き』長岡弘樹(双葉文庫)
本書には、4話の短篇が納められていますが、表題作の『傍聞き』で、2008年日本推理作家協会賞短編部門を受賞しています。

『傍聞き』とは、「傍らにいて、人の会話を聞くこともなしに聞くこと」で、漏れ聞いた言葉は相手から直接聞いた言葉よりも信用されやすいという意味があります。

『傍聞き』は、強行犯係の刑事<羽角啓子>を主人公とし、4年前に同じ刑事だった夫を逆恨みした人物により轢き殺された過去を持ち、今は小学校6年生の<菜月)と暮らしています。
母と子の微妙な会話の葛藤、近所に起こる「居空き」事件、<啓子>が捜査しているストーカー事件とが並行して構成され、母子家庭小説とも警察小説とも、また人情小説とも取れる奥深い世界を築き上げています。

他の3篇も、「救急救命士」・「消防員」・「更生施設長」という自分を犠牲にしてでも他人を助けるという登場人物たちを主人公に据え、職能というプロ意識を主軸にミステリーが組まれ、どれも秀逸な作品に仕上がっています。
#エッセイ #コラム #本 #詩 #読書

People Who Wowed This Post

『耳をふさいで夜を走る』石持浅海(徳間文庫)

thread
『耳をふさいで夜を走る』石持浅...
冒頭から主人公<並木直俊>が、3人の女性<麻理江・幸・仁美>の殺人計画を明かすところから物語は始まります。
緻密な計画を練りつつ、完全犯罪を狙う準備を進めなければと決意し始めているとき、恋人の<あかね>が平日にも関わらず<並木>の部屋に訪れ、男女の営みを始めようとしたときに<あかね>は隠し持っていたナイフで<並木>に襲い掛かり、反対に彼に殺されてしまいます。

<並木>は、3人のうち誰かが「覚醒」したものと考え、時間的余裕がないのを悟り、今晩中に3人の殺害を実行しなければと、まずは<仁美>の家に出向いていきます。

読者は<並木>という男の立ち場も「覚醒」という言葉の意味も分からないままただただ殺人者<並木>の心の葛藤に付き合わされていきますが、物語が進むにつれて3人の女性は冤罪が晴れないまま拘置所で父を亡くした過去を持ち、<並木>は「冤罪被害者支援団体」でボランティアとして活動、<あかね>は臨床心理士で、彼女たちの心のケアーを担当していましたが、世の中はすべて敵であるという思想を彼女たちに植え付けるいびつな実験を実行していました。

人間の命の倫理観や尊さ、正義感などを無視した記述が全編を貫き、最後は驚愕の結末を迎えることになります。
#エッセイ #コラム #本 #詩 #読書

People Who Wowed This Post

『れんげ野原のまんなかで』森谷明子(創元推理文庫)

thread
『れんげ野原のまんなかで』森谷...
主人公<今居文子>は、新米司書として秋庭市の北部にある図書館に勤務する新米司書です。

上司の<能瀬>や<日野>に囲まれて勤務する過程で、図書館に訪れる人たちの事件や人生の機微に触れながら、ひとりの女性として成長する過程が描かれています。

本書には5話の短短篇が収められ、事件の謎を解くのは<能瀬>であり<文子>ではありませんが、小児喘息を持つ5歳の女の子<あずさ>の父親として、本に関する博識な知識で事件を解決していきます。

特に本書のタイトルに結びつく第5話の『清明ーれんげ野原』は、実際にある童話『床下の小人たち』の一冊の本にまつわる構成で、17年前に起きた老女の凍死事件の真相をあばきながら素晴らしい解決策で締めくくられ、一人の男の再生物語として秀逸でした。
#エッセイ #コラム #本 #詩 #読書

People Who Wowed This Post

  • If you are a bloguru member, please login.
    Login
  • If you are not a bloguru member, you may request a free account here:
    Request Account
Happy
Sad
Surprise