紫陽花は日本では梅雨時に咲くものと思っているが、シアトルでは8月に入ってから咲き始める。そういえばサンフランシスコにある有名な『くにゃくにゃ道』のLombard Streetにたくさん植えられている紫陽花も8月が盛りだったような想い出がある。
わがやのダイニングルームは庭に面しており、緑豊かだが季節の変化に乏しかった。そのため少しづつ鉢植えの紫陽花を植えてきたが、10年以上経った今では毎年大輪の花をつける。日本原産の紫陽花はとても爽やかな花だ。紫陽花を眺めていると故郷を思い出させてくれ、見飽きることがない。
1枚ガラスの窓では割れなければガラスの寿命はあまり気にすることはない。中世に作られたヨーロッパの大聖堂のステンドグラスなどは数百年経った今でも窓ガラスとしての役割を果たしている。それに対しペアガラスの寿命はずっと短い。
窓の話その5『ペアガラスの構造』で述べたように、ペアガラスは2枚のガラスと一般的には金属製のスペーサーによって構成され、ガラスとスペーサーの接合にはメーカーによりポリイソブチレン、ポリサルファイド、ポリブチレン、ポリウレタン、シリコンなどの合成接着剤が使用される。ペアガラス内部にはシリカゲルやモレキュラーシーブなどの乾燥剤による乾燥した空気が封入されているが、ガラスとスペーサーの接合が不十分だと外部から水蒸気が侵入し、あるいは接着剤によっては水蒸気の透過性が十分低くないために、時間の経過と共にペアガラス内部に水蒸気が侵入することもある。更に接着剤によっては時間の経過による紫外線などによる劣化もペアガラス内部への水蒸気の侵入を許す。一旦このような現象が起こるとペアガラス内部の水蒸気は気温の変化などにより凝縮して結露がおこり、ペアガラス内部が曇ってガラスの透明性が低下する。この現象をペアガラスの内部結露と呼ぶが、写真は内部結露を起こしたペアガラスで、このようなペアガラスは補修することは出来ないのでそっくり交換しなければならない。
ペアガラスには内部結露しやすいものとしにくいものがあるので、ペアガラスの窓を選ぶ時には次のような点に注意する必要がある。
1)スペーサーがスチール製の場合、ガラスとスチールの熱膨張係数の差がガラスとステンレススチールの差よりも大きいので接着剤に大きな応力がかかり、その結果気密性が低下しやすくなる。
2)スペーサーのコーナー部分が直角につき合わせられていると、コーナーが湾曲した形状のスペーサーよりも熱膨張による集中応力が大きくなり、その結果気密性が低下しやすくなる。
3)接着剤に関するある試験データによれば、ペアガラスで重要な水蒸気の透過性についてはポリイソブチレンが最も低く、ポリサルファイドはその約10倍、ポリシリコンは約100倍である。
アメリカのCardinal社が行った紫外線による劣化などを加味した接着剤の気密性能の加速試験によれば、もっとも長期間にわたり結露しないペアガラスはポリイソブチレンを1次シール、シリコンを2次シールとしたダブルシールを採用したコーナーが湾曲したものであり、同じダブルシールの接着剤でもコーナーが直角の突合せスペーサーでは寿命が前者の20%、ポリイソブチレン・ポリウレタンダブルシールやポリイソブチレン・ポリサルファイドダブルシールでは10%しかない。同じ試験ではポリサルファイドシール、ホットブチルシール、ポリイソブチレンシングルシールなどはそれよりも更に寿命が短い。
アメリカ複層ガラス製造者協会は協会員であるメーカーが製造した約50,000本にわたるペアガラスの内部結露をアメリカの14都市で15年間にわたり追跡調査したデータ(SIGMAデータ)を発表しているが、このデータによれば15年経過したペアガラスの9.5%が内部結露を起こしており、このデータより25年前後で50%以上のペアガラスが内部結露すると予想されている。すなわち一般的なペアガラスの寿命は15-30年程度と思われる。
Cardinal社は、前述の加速試験でもっとも耐久性の高かったポリイソブチレンを1次シール、機械的強度に優れたシリコンを2次シールとしたダブルシール、更にコーナーが湾曲したステンレススチールスペーサーを採用したペアガラスを製作しているが、アメリカ複層ガラス製造者協会のテストでは15年後の内部結露の発生率が0.1%であり、このテストデータを延長すると100年後でも僅かに1%前後の発生率を示している。このような高耐久性ペアガラスはアメリカの一部の木製窓メーカーに採用されている。
余談だが内部結露したペアガラスを交換する際には交換用ペアガラスのメーカーに注意を払う必要がある。十分な技術と知識を持っていないメーカーの交換用ペアガラスの寿命がわずか数年しかないことも珍しくない。
わがやの姫君は体重が7キロもあるおデブちゃんだが、さすがはネコで敏捷だ。デッキの手すりの幅は9センチに満たないが、その上にピョンとジャンプし、手すりの上で昼寝も出来る。手を揃えると、それだけで手すりの幅一杯となり、胴体の両側は手すりから下に垂れることになる。
このような格好で、うとうとしながらすぐ先に吊り下げられているフィーダーを訪れるハミングバードを眺めるのが花里子の好きな夏の過ごし方のひとつだ。
今週は色々な事情があって土曜も日曜もホームコースでラウンドした。シアトルはSea Fairと呼ばれる夏祭りの真っ最中、この週末はレイク・ワシントンではハイドロプレーンのレース、空にはブルーエンジェルスの曲技飛行でにぎやかだ。両日とも良い天気で北国に慣れたくまごろうには少し暑過ぎるが、最高気温は24℃、日本やアメリカの東部とは段違いに快適であり、文句を言ったらばちが当たりそうだ。
土曜日は前半はいまいちだったが47、後半は不手際が重なりまさかの54でトータールは久々の3桁、昨夜はがっくりして晩酌もあまり進まない。
今日の日曜は昨日の疲れが残って体が少し硬いが、前半45、後半45の90。18番ホールのティーショットを少し曲げたため2打目が木にあたり、3打目でピンそばを狙ったが僅かにそれてバンカーへ。バンカーからは4フィートくらいに付けたがパットが決まらずダブルボギー。ゴルフに『たられば』はぼやきみたいなものだが、せめてボギーで上がっていれば80台だったのに残念至極。でも今夜の晩酌は美味いだろう。
今日は朝のうちは曇り空で気温は15℃、昼頃から雲がなくなり晴れて最高気温は24℃。PSPさん主催の5th PSP Invitationalがベルビュー郊外のThe Golf Club at Redmond Ridgeで開催された。くまごろうはPSP Invitationalには第1回からすべて参加している。今回の参加者は100人を越えているそうだ。
秋から冬は雨降りが多いシアトルでは5月から9月までは湿度が低く、気温もそれほど上がらないので高原の爽やかさだ。こんな気候の下でゴルフが出来るのは最高だ。ただ真夏でも日が沈むと半そででは寒くなるため、デッキでバーベキューしていても、早々に室内に退散することになる。
今日は7番ホールからスタートしたが、アウトは2ボギー、3ダブルボギーで43、インは7ボギー、1トリプルボギーの45、トータル88でホールアウトした。グリーンがホームコースよりも遅く、ショートしたパットが多かった。TaylorMade Burner SuperFast 2.0のドライバーショットは概ね満足出来る当りだった。
PSPさんは毎年順調に発展しておりご同慶の至りだ。この調子なら来年もPSP Invitationalを開催していただけそうだ。PSPの皆様、楽しい1日を過ごさせていただきありがとうございました。
今日は快晴、朝の気温は15℃、正午過ぎの気温は22℃。ホームコースでの定例ゴルフは最高のコンディションだ。グリーンはかなり速く、PGAのトーナメント並みだが、先週のClub Championship Tournamentの時よりはやや遅く感じる。
5月に手に入れた新しいドライバーTaylorMade Super Fast 2.0も大分なじんできた。前半は3ボギーに1ダブルボギーの41、後半は5ボギー 、1ダブルボギーに1バーディーの42、トータル83はくまごろうにとってコースレコードだ。
仲間からナッソーの掛け金をたっぷり貰い、いつもは一杯のビールをみんなに二杯振舞って上機嫌。この調子なら来週火曜日のPSP Invitationalも良いスコアでラウンド出来そうだ。因みに来週火曜日の天気予報は晴れで最高気温は24℃、最上のゴルフ日和となるだろう。
一層の円高が進行している。このブログを書いている今のドル・円為替レートは77円80銭である。昨日は大手企業が本年第二四半期の決算を発表したが、震災の影響に加え円高のため大幅減益となったものが多い。トヨタは昨日インドでの生産を倍増する計画を発表し、その理由としてインドでの需要増をあげているが、本音は円高に加え電力供給不足などによる海外生産シフトの前触れではないだろうか。円高が継続すれば多くの製造業は生き残りのために海外生産に加え、外国産パーツを多用することになるだろう。これにより日本の産業は衰退し、大震災復興もおぼつかなくなる。円高により海外旅行が手軽に出来るようになった、などと浮かれている場合ではない。
今回の円高はヨーロッパの通貨不安に加え、アメリカの国債発行上限に関する民主党と共和党の対立によりドルの信頼性が低下し、投資資金がより信頼性の高い円にシフトしたためとされている。しかし国債発行上限を引き上げる法案は過去に何回も成立しており目新しいものではない。現在の引き上げ交渉難航は来年の大統領選挙の駆け引きであり、8月2日の期限までに必ず成立し、アメリカが債務不履行に陥ることはない。
このところ日本の景気にかかわらず円高になるのは、円の供給が他の通貨に比較して少な過ぎるからだ、という意見がある。すなわち2008年のリーマンショック以来アメリカはドルの供給を3倍以上に増やし、欧州中央銀行や中国人民銀行、更には韓国中央銀行もそれぞれの通貨を大幅に増刷している。それに対しインフレを極度に恐れる日銀は2006年に円の供給を削減し、それ以後も円の供給をほとんど増やそうとしていない。これでは円が他国通貨に対して高く評価するのはやむを得まい。日銀が大胆な量的緩和政策に転換しなければ円高は続くことになるだろう。
野田財務大臣の円高に対するコメントは常に『市場の動向を注意深く見守る。』で、これは為替投資のプロには『ドル買いの介入はしませんよ。』と同義語だ。日本再生のためには菅首相に加え、国家が衰退しても収支の均衡を願う財務官僚の言いなりになっている財務大臣と、円高に鈍感な白川日銀総裁に退場してもらう必要がある。
このところ頻繁に鹿の親子がわがやを訪ねてくる。かのこがはっきり見える小鹿が2頭と母鹿1頭の親子連れだ。
下草やつたの若葉を食べているのは構わないが、フロントヤードの桔梗のつぼみを食べたので洋子さんは腹を立てている。鹿のせいでここ数年わがやではチューリップや背丈の低いバラを育てられないが、いずれわがやの庭では鹿が食べない椿、さくら、シャクヤク、あじさい、ラベンダー、てっせん位しか花を咲かせることが出来なくなるかもしれない。
これまでに述べてきた断熱性能、遮熱性能、気密性能、水密性能、耐風圧性能などの他に、窓としての性能には、遮音性能、紫外線遮断性能、透視性能などがある。
遮音性能: 一般的に地下鉄の車内は90デシベル、交通量の多い街の騒音は80デシベルであるが、室内で快適な生活と感じられる騒音は40デシベル以下と言われている。音はデシベルで表される強さの他に周波数(高さ)により感じ方が異なる。JISでは屋外の騒音レベルから窓の遮音性の数値を差引いたものがおおよその室内での騒音と規定し、周波数ごとの遮音性によりT-1からT-4の4種類の等級を規定している。T-1は500ヘルツより高い周波数の遮音性が25デシベル、また遮音性が最も高いT-4では40デシベルとなっている。1枚ガラスの窓ではT-1のレベルに達しないものが多いがペアガラスの窓ではT-1を超え、窓のタイプによってはT-4レベルのものもある。日本では、防音性を考えた住宅と呼ばれているものでは通常T-1の性能の窓が使用されているが、これでは交通量の多い街では室内が40デシベル以下とはならず、静寂とは言えない。
アメリカでは遮音性能をSTC(Sound Transmission Class)にて表示することが一般的だが、これは異なる周波数における遮音性能の加重平均であり、STC10は屋外騒音の50%が通過することを示し、STC20、STC30、STC40は屋外騒音のそれぞれ25%、12.5%、6.25%が通過することを示している。アメリカの高級木製窓メーカーの製品はSTC30を超えるものが一般的である。
窓の遮音性能を高めるためには、きわめて薄いプラスチックフィルムを貼り付けたラミネートガラスを使用する、1枚ガラスよりペアガラスとする、ペアガラスより3重ガラスとする、ペアガラスの場合2枚のガラス厚みを異なるものとする、ペアガラスの2枚のガラス間距離を大きくする、などの方法が効果的である。
紫外線遮断性能: 窓際に置かれたカーテンや家具は月日と共に退色することがあるが、これは太陽からの有害な光線のためである。太陽光線はその波長により300-380ナノメートル(1ナノメートルは10⁻⁹メートル)が紫外線、380-760ナノメートルが可視光線、760-2,500ナノメートルが近赤外線と称される。この中で家具などを退色させる有害光線の波長は300-600ナノメートルであり、特に波長が380ナノメートル以下の紫外線がもっとも有害である。ガラスはその性質によりごく普通の透明ペアガラスでも約40%の有害光線を遮断するが、ペアガラスでは80%の紫外線遮断効果は一般的である。更に高い紫外線遮断効果が必要な場合には、ペアガラスの1枚にきわめて薄いプラスチックフィルムを貼り付けたラミネートガラスを使用することにより99%の紫外線遮断も可能である。
透視性能: 窓の話その2『窓の役割』に述べたように、採光だけが目的で外部からのぞかれない不透明ガラスの窓を除いては、美しい野外の景色をながめる眺望は窓の重要な機能のひとつである。窓に使用されているソーダライムガラスは、その特性として表面で可視光線を反射するため、透視性はガラス1枚当たり8%低下し、ガラスを2枚使用したペアガラスでは透視度は84%となる。断熱性や遮熱性を高めるためにローイーコーティングを行うと透視度は更に低下し、その程度はコーティングの材料や厚さによる。透視性の低下を少なく抑え、かつ高断熱性、高遮熱性を保つためには宇宙開発で発展した真空蒸着による極めて薄いコーティングの技術が必須である。アメリカの高級窓メーカーでは高断熱・高遮熱でかつ透視性が70%の窓を生産している。透視度が70%というのは一見低いように見えるが、ローイーコーティングされていない3重ガラスでは76%であり、また遮熱の目的で主に商業ビルなどで使用されるティントガラス(着色ガラス)では45%程度であるのに較べると、それほど低い数字ではない。
余談だが、日本ではビルディングに取付けられたガラスは外から見ると鏡のように景色を映しているが、アメリカではビルディングのガラスに映る景色は歪んでおり、高速道路沿いの建物に映る景色を見ていると船酔いのような感じとなることがある。これは日本の板ガラスの方がガラス表面の平滑度が高いこと、建設会社がガラスパネルを取付ける際に景色の歪に配慮しているなどによる。しかし映った景色が歪んで見えるアメリカのガラスでも、建物の室内側から外の景色を見れば歪んで見えることはない。
アメリカではこれらの窓に関する性能の他にも防犯性能が要求される場合がある。これはForced Entry/Bullet Resistanceと呼ばれ、犯罪多発地区やハリケーンが頻繁に襲来する地域で考慮される。窓の話その13『耐風圧性能』でも述べたインパクトテスト http://www.youtube.com/watch?v=TL_j8sp8Vx8 と呼ばれる重さ5キロの角材を時速56キロで発射して窓にぶつけるテストなどに合格しなくてはならない。これらの窓やパティオドアに使用されるガラスは通常の焼きなましガラスはもちろん、焼入れした強化ガラスでも十分な強度がないため、プラスチックの薄膜をサンドイッチした積層ガラスが用いられる。またガラスだけでなくガラスの窓枠へのはめ込み方、窓枠の強度、窓枠の建築躯体への取付け方なども必要な強度が発揮出来る方法が取られていることは言うまでもない。
円高が続いている。昨日来、1ドルが78円台だ。きっかけはギリシャを初めとする欧州の通貨危機によるユーロ安だが、アメリカ景気の回復が遅いことによりドルに対しても円高が進行している。
何回も書いているがこのような円高が続けば日本の主力産業は疲弊し東日本大震災の復興にも悪影響があると共に、円高、法人税高、FTA締結の遅れによる関税高、二酸化炭素排出に対する行過ぎたコスト負担など、政府は日本企業の海外移転を促進することばかりやっており、いくら愛国的なトヨタでも海外生産にシフトせざるを得ない。ニッサンなどは一部の車種は国内用も海外で生産しているという。これにより日本における製造業は衰退し、雇用も減少する。菅総理が首相に就任した時、雇用・雇用・雇用と叫んでいたのは何だったのだろう。多分お得意の場当たりだったのだろう。
このような円高に際しても野田財務大臣は市場の動向を注視してゆく、というだけで、口先介入もしない。震災直後の円高の際は国際協調介入に踏み切ったのに、今回は同じレベルの円高なのに無策だ。
この上震災復興を増税でまかなうとすれば日本経済はデフレ傾向を続け、円高は更に進行するだろう。日本経済を少しでも早く立て直すためには政府が大型の復興国際を発行し、日銀が円を増刷して復興国際を引き受けるようなことをすべきだ。そうすればデフレ傾向はおさまり、今の円高も改善するだろう。
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