9月4日付ブログルでは、わがやの柚子には2つしか花が咲かなかったと書いたが、実はもうひとつ咲いていた。ただこの花は早くに散ってしまい、くまごろうにはあまり花を楽しませてくれなかった。そのため、この花は実にはならないだろうと諦めていたのだが、9月中頃に柚子の木をよく見ると、もうひとつ実がなっているではないか。他の2つの実と遜色ない大きさですくすくと育っている。
この写真では前回紹介した実と、隠れていたもうひとつの実が写っている。この木にはこの他にもうひとつ実がなっている。実はいずれも直径が20ミリ位になっており、これなら12月頃にはゴルフボール程度に成長するのではないか、と期待している。1ヶ月の間に8ミリ程度成長したことになる。
昨年10月23日付のブログルの写真では黄色くなった大きな実がふたつなっているが、今年はこの大きさまで育つか自信がない。でも今から10年後にこの木がくまごろうよりも高くなり、たくさんの実をつけることを夢見て大切に育ててゆこう。
本日付のNew York Times電子版によれば、North Dakotaでは毎日150万立方フィートを超えるシェールガスがガス井のフレアスタックで燃やされているそうだ。このシェールガスは50万戸の住宅または38万台の中型車をまかなうエネルギーに匹敵し、毎年200万トン以上の二酸化炭素を発生させている。無駄に燃やしているシェールガスはNorth Dakota州におけるシェールガス生産量の30%に相当する。
1990年以来シェールガスは将来の有望エネルギー源として注目され、この資源が豊富なアメリカではシェールガス開発が盛んで、アメリカ中西部だけでも現在5,000基あるガス井が今後20年間に48,000基になると予想されている。
せっかく開発されたシェールガスがなぜ無駄に燃やされているかというと、鉱区のリース期間が5年程度と短いシェールガスフィールドでは、石油価格が高騰している現在、開発業者は同じ油井に存在する石油を生産して販売した方が、長期的な投資であるシェールガスのシカゴなどの大都市に輸送するパイプラインの敷設や、日本などに輸出するための液化プラント建設より安直に利益が得られるからだ。シェールガスの生産には水圧破砕法や水平坑井掘削などの新技術が開発され、これらの新技術が同じ鉱脈からの石油生産を可能にしているのは皮肉なことである。今後シェールガス開発が計画されているTexas、Oklahoma、Arkansas、Ohioなどでもシェールガスが無駄に燃やされる恐れは高い。
アメリカの環境庁はシェールガスの無駄な燃焼を懸念しており、将来はシェールガスの利用を明確にしない限り開発許可を与えないことを検討している。またあるシェールガス開発業者はメタンがほとんどの天然ガスと異なり、シェールガスはプロパンやブタンも含んでいるためこれらを分離してより高価格で販売することにより、採算性を改善出来ると言っている。
日本にとってもっとも重要かつ親密な同盟国であるアメリカからシェールガスを輸入し、コンバインドサイクルのガスタービンによる熱効率50%の発電を行うシステムが構築されることが、原子力発電に不安を感じている日本のエネルギー安全保障にとってもっとも好ましいのではないだろうか。この場合原子力発電よりは二酸化炭素の排出量は増えるが他の化石燃料による発電より少なく、また発電コストの点では再生可能エネルギーよりもはるかに優れている。
先週の9月23日にCERN(European Organization for Nuclear Research)のセミナーで発表されたニュートリノの速度が光速を超えた、というニュースはきわめて衝撃的である。1905年にアインシュタインが発表した特殊相対性理論によれば、質量のある物質は光速(秒速30万km)を超えることが出来ないことになっている。もしも発表されたデータが正しければ特殊相対性理論を否定し、素粒子物理学や宇宙物理学などに大きな変革をもたらすことになる。
David Brownの小説『天使と悪魔』にも登場する、スイスのジュネーブ郊外にあるCERNのLarge Hadron Collider(LHC)を使って陽子を加速してグラファイトに衝突させ、ニュートリノを発生させる。発生したニュートリノビームを730km離れたイタリアのGran Sasso National Laboratoryの地下1400mにある検出器に送り、ニュートリノがミューニュートリノやタウニュートリノに変換することを観測していたところ、ニュートリノが光速より60ナノ秒(ナノは10⁻⁹)早く検出されたという。この観測は主にイタリアと日本を中心とする11カ国の160名の物理学者により3年に渡り行われたが、ニュートリノの速度測定精度に関しては距離はGPSを使用し誤差20cm、時間の計測はGPSからの時刻をセシウム時計で補正し1.4-3.2ナノ秒の誤差とのことである。
CERNはこのデータの精度を注意深く検討してきたが、新事実のデータの公表により見落とされた点がないかを検証してほしい、と世界中の研究者に呼びかけている。特にこれまで茨城県東海村の高エネルギー研究所から岐阜県神岡のスーパーカミオカンデにニュートリノビームを送ってきた実績のある日本に期待を寄せている。
素粒子物理学や宇宙物理学では銀河系やその中の太陽系はもちろん、地球もその上に存在するすべての物質はビッグバンの際の物質と反物質の量のバランスが、わずかばかり物質の方が多かったために生じた、と言っている。すなわちわれわれはすべて星屑によって成り立っているのだ。星屑同士が喜び、悲しみ、愛し、憎みあって生きているこの世の中、ひとりひとりが自身を星屑であることを自覚すればもう少し住みよい平和な世界になるのだろう。
9月初めにアメリカの太陽光発電パネルメーカーSolyndra社が会社更生法を申請したことをブログに記したが、本日付のNew York Times電子版ではこの倒産により、オバマ政権が当惑しているという記事が掲載されている。
オバマ政権は景気浮揚策および雇用対策としてエネルギー開発に対する連邦政府による融資保証プランを発表し、その一環としてエネルギー省が再生可能エネルギー事業に対する融資保証プログラムを推進してきた。このプログラムに対し143社より融資保証の申し込みがあったが、エネルギー省はその中の16社に計画書の提出を求めた。Solyndra社は最終的に太陽光発電パネルメーカーとしては最高の5.35億ドルの融資保証を受けることが出来、カリフォルニアに新工場を建設した。昨年5月には多忙なスケジュールを調整してオバマ大統領が新工場を訪問し、同社の経営者や従業員を前に『Solyndra社のような会社がわれわれのより輝かしい未来をつくるのだ。』という演説までしている。
Solyndra社は2008年以来ワシントンDCでロビイストを使い、連邦政府の融資保証を受けるべく色々と画策してきたらしい。6つのコンサルタント会社に総額180万ドルを払ってホワイトハウス、連邦議会、エネルギー省の要人などに売込みを図ってきたようだ。通常では実現出来ないオバマ大統領の同社訪問はその成果の一つといえる。今になってエネルギー省は融資保証を受ける際に必須の経営内容の審査なども十分に実施しておらず、杜撰な審査だったことが明らかになってきている。
Solyndra社の経営不振は太陽光発電コンポーネントの価格が世界規模で急速に下落したため、との理由付けがなされているが、そのような経営環境でも生き延びている企業もある。来年大統領選挙を迎えるアメリカでは、Solyndra社の会社更生法申請による焦げ付いた多額の政府保証が共和党のオバマ民主党政権批判の新たな材料になるだろう。
このところ毎週、ホームコースの7番ホール左手にあるイタリアンプラムを収穫している。今日の土曜定例ゴルフでも9個収穫した。時間があればもっと収穫出来るが、パー5のセカンドショットの後にこの木に近づいて収穫し、他の人が3打目を打つ前に自分のボールのところに行かなければならないため結構忙しい。ちなみに今日はこのホールではダブルボギーとなった。プラム収穫期にはこのホールでは心がゴルフ以外にも向くため、やむを得ないだろう。
前にも書いたがくまごろう自身はプラムには興味がないため、これはすべて洋子さんのためだ。この木の他にイタリアンプラムの木が2、3本あるので、来週もいくつか収穫出来るだろう。当分の間、このホールでパーやバーディーを出すことは望めないだろう。
窓の話3『窓枠とサッシュの材質』で述べたが、現代の住宅用窓に使用される材質としては木材の他にもアルミ、塩ビ樹脂、ファイバーグラスなどがある。今回は窓の話題とは少し離れるが、住宅用窓としてはもっとも優雅な木製窓に使用される木の種類について見てみよう。
あらゆる天候に耐えるシェルターとしての住宅の機能を考えると、窓の強度や熱的性能に加え、雨や紫外線などに対する耐侯性も重要である。、ログホームやシダーホームのようなエクステリアにも木を重視した住宅では、マホガニーやダグラスファーのような比較的耐侯性の高い樹種の窓枠やサッシュに塗膜の薄いクリアコートやステインを塗布することにより木目のある窓を楽しむことが可能である。しかし窓に広く使用されているパイン材の窓ではクリアコートやステイン仕上げでは過酷な環境に対し十分な保護膜とはならないため、以前はペイント塗膜による保護が必要であった。最近では10-15年に一度ペイントを再塗装しなければならないメンテナンスを避けるために、アメリカでは焼付け塗装したアルミニウムをはり付けたアルミクラッドの木製窓が量産されている。
窓の屋内側に目を転じると、ドアや家具などと共に窓もインテリアの一部であり、特に木製フローリングや木製ドアを用いた住宅には木の窓枠やサッシュが持つ温かみは捨てがたい。
木製の窓枠やサッシュといっても使われる樹種によりインテリアに与える印象は異なる。
写真③はアメリカ製の木製窓では一般的なウエスタンパインで、その淡い黄色味を帯びたまっすぐで均質な木目の美しさと加工性の良さが特徴である。窓にはパインのフローリングやパネリングなどとは異なりほとんどふしのない板目のものが窓に使用され、クリアコーティング仕上げではニュートラルな印象を与える。一旦乾燥させると湿度変化による影響を受けにくく寸法安定性が高いため、正確な木組みが必要な家具や窓の材料として広く使われてきた。その表面は適度に硬く、不注意にかたいものをぶつけても他のソフトウッドほど傷にはならない。また伸縮が少ないため、割れ、反り、曲りが少なく年月を経るに従って美しさを増す。個性を強く主張しないためウェスタンパインに濃い色のステインを塗布すると、より荘重な雰囲気のチェリーやアルダーにもよくマッチさせることが出来る。
写真④はダグラスファーで、ファー(もみ)と呼ばれるがもみではなく、日本では米松と呼ばれるが松でもない。正式にはとがさわら(つが)に近い。アメリカ大陸の西北部が主たる生産地であり、心材の明るい赤褐色はまっすぐの美しい木目模様によって引き立てられ、光にさらされると次第にその濃さを増す。ダグラスファーは機械的強度が高く、ツーバイフォー住宅の構造材としても広く使用されるが、窓に使用するものは柾目で鋭利な刃を用いた機械加工により滑らかで光沢のある表面が得られる。
写真②はオーク(なら)で、家具やフローリングの他にウイスキーやワインの樽としても広く使われている。個性の強いはっきりした木目が特徴であり、濃い色のステインを塗布すると重厚感がある。ヨーロッパやアメリカではフローリングの他にドア、キャビネットに加え額縁、まわり縁などのモールディング、更にはパネリングにも広く使われており、それらにマッチさせるために窓の室内側をオーク仕上げとすることも少なくない。
写真①はマホガニーで、寸法安定性に優れ狂いや割れが少なく心材は赤みを持った光沢があることにより高級家具や楽器に使われるが、世界の銘木と呼ばれるほど需要に対し供給が少ないため高価である。耐侯性が高いので、クリアコートまたはステイン仕上げによりダグラスファー同様屋外側にも使用出来る。
写真⑤はウォルナット(くるみ)で、マホガニーやチークと共に世界三大銘木のひとつである。中世のヨーロッパでは高級家具材として普及し、アメリカでもホワイトハウスやアメリカ議会の家具として多用されている。木質は重厚で狂いが少なく、強度と粘りがあり、加工性や着色性も良い。
これらの樹種に加え、アメリカの高級木製窓メーカーはメープル(かえで)、チェリー(さくら)、アルダー(はんのき)などのインテリアを持った窓も製作している。メープルは黄褐色で艶出し加工により美しく仕上がり、現代的な雰囲気があって、メタルやガラスの家具との調和も良い。チェリーは木肌が緻密で仕上がりが美しいため高級家具材としてヨーロッパやアメリカで長く愛用されており、高級住宅では床材、パネル材、ドア材などにも使用される。アルダーは貧乏人のチェリーと呼ばれ、美しく仕上げられたアルダーはチェリーに似た高級感がある。
日本人は古来より木に対するこだわりがあったはずだが、こと木製窓に関してはあまり注意を払ってこなかったように思える。日本でもアメリカのように、特に高級住宅ではフローリング、ドア、モールディング、キャビネット、更には家具とマッチした樹種の窓を楽しむようになってほしい。
今日の土曜定例ゴルフは、ゴルフではこういうこともあるのだ、ということを実感したラウンドであった。
ホームコースでは今週水・木に秋のAerificationが行われ、グリーンはいつもより砂っぽく遅かったが、ショットが冴え、アウトは2バーディー、4パー、2ボギー、1ダブルボギーで38、インは2パー、5ボギー、1ダブルボギー、1トリプルボギーの46、トータル84でホールアウトした。ハーフ38はくまごろうにとってコースレコードである。先週末は90代後半であったのに、何という違いだろう。
今日ラウンドする前は昨日7.5キロ走った疲れが足に残っており、ドライビングレンジでの練習も少し控えめにしたのだが、ダウンスウィングの振り始めを少しだけゆっくりにするとショットが乱れないことを発見し、ラウンド中もこのようなスウィングを心がけた。そのため15回のドライバーショットでは16番ホールを除いて満足出来るティーショットだった。他のショットでも、このゆっくりスウィングが効果を発揮した。振り始めはゆっくりでもインパクトの時はそれなりのヘッドスピードに達しているため、飛距離はいつもと変わりない。
くまごろうは以前からわれらがアイドル宮里藍ちゃんのゆっくりスウィングを真似していたが、今日のダウンスウィングの始めをおとなしくすることでこのゆっくりスウィングが一歩完成に近づいたように思える。来週もこのスウィングの感覚を忘れないようにしよう。
今年種を蒔いた朝顔が今、花盛りだ。
わがやのバックヤードには毎年、夏の花として大輪のあじさいが咲き乱れるが、洋子さんが少し変化をつけたいと、鉢に植えた朝顔を置いた。鉢には金属製の円錐形の枠を取付けたが、朝顔はすくすくと育ちこの枠では納まらなくなったので、針金や園芸用スティックで蔓をカナディアンメープルの方に誘導した。
朝顔の種の袋に書いてある説明書では多様な色の花が咲くはずだが、何故かほとんどの花が青色で、薄いそら色の花もいくつかついている。洋子さんの期待した色とりどりの朝顔は咲かない。午後も半ばになると青い花は赤紫色に変色し、夕刻にはしぼんでしまうが、翌朝にはまた咲く。
朝顔市は初夏の風物詩であり、夏の盛りに咲くものと思っていたが、わがやの朝顔は今頃咲いている。調べてみると朝顔は秋の季語となっている。ちなみに朝顔は英語ではJapanese Morning Gloryとのことだ。
7月13日のブログルに書いた柚子のふたつのつぼみはその後小さな白い花となった。この可憐な花は暫く見ない間に散ってしまい、他に花が咲くのではと待っていたが期待はずれに終わった。
8月中頃になるとふたつの花の咲いていたところにそれぞれ小さな膨らみが付いていることを発見し、引き続き観察していたが、最近になってこの膨らみが柚子の実であることがはっきりしてきた。今では直径が12ミリほどある正真正銘の柚子の赤ちゃんだ。小さいくせに柚子のあばたずらがはっきりと見える。
昨年8月にこの木を購入した時は青い柚子の実がついており、その時は既にゴルフボールより大きかったが、今育ちつつある実はずっと小さい。きっと温暖なカリフォルニアから移住してマーサーアイランドの土地や気候に順応するのに時間がかかっているためだろう。試練を経た柚子の木には今年は小さくても実が付けば上出来だ。大きな実の収穫は来年以降の楽しみにしておこう。
もう1本の柚子の木には今年は花が咲かなかった。でも新しい葉はたくさんついてきたので こちらもこの土地に馴染むのに時間がかかっているのだろう。
今日のNew York Times電子版によれば、中国の太陽光発電パネルメーカーのアメリカ国内での躍進により、今週アメリカの太陽光発電パネルメーカーであるSolyndraが会社更生法の適用を申請したとのことである。同社の他にもEvergreen SolarおよびSpectra Wattが8月に倒産し、BP Solarもメリーランドでの生産を中止したとのことである。これら4社の生産中止によりアメリカでの太陽光発電パネル生産の20%が喪失したそうだ。
中国における太陽光発電パネルの生産は2005年まではわずかであったが2008年には総生産量が2ギガワットとアメリカに並び、その後は急速に生産量を増やして2010年には11ギガワットに達し、世界の総生産量に占める割合は60%を超えているという。そのため現在の太陽光発電パネルの価格は中国メーカーに支配され、欧米や日本メーカーの製品は発電効率が良くても販売競争では苦境に立たされている。
中国メーカーがここまで生産量を拡大した背景に中国政府による超低利融資、地方政府による土地の無償もしくは超低価格での提供など各種支援を受けてきたことが大きく貢献しているのは、風力発電設備の場合と同様である。そのためアメリカ政府はWTOに提訴するか検討中とのことである。
アメリカでもEUでも太陽光発電設備に対しては政府が補助金を支出しているが、設置した国には再生可能エネルギーの増加によるプラス面があることは確かだが、補助金の一番の受益者は案外中国のメーカーかもしれない。
日本でも休耕田でのパネルの設置による大規模太陽光発電を積極的に推進しているグループがあるが、このようなプロジェクトを遂行しても日本の太陽光発電パネルメーカーはあまり潤わないかもしれない。
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