《雅羅・/・襍懐古〝山の花ⅩVII〟❖ ’24-230 ❖》

ウルップソウ(得撫草)オオバコ科(Plantaginaceae)
学名:Lagotis glauca Gaertn
別名:ハマレンゲ(浜蓮華)

花名は、千島列島のウルップ島で最初に採集されたことで命名された。
属名のLagotisはウサギ+耳を表し、葉の形がウサギの耳に似ている事から。
従来、ゴマノハグサ科に含められていたが、APGⅢではオオバコ科になった。
礼文島、白馬岳・雪倉岳など白馬山塊、八ヶ岳に隔離分布、自生している。
高山帯の湿った砂礫地に生える多年草で高さ10-30cmになる。
花期が早いのだが、7月下旬でも見られる事がある。環境省準絶滅危惧(NT)。
太く短い根茎があり株をつくる。葉は互生し無毛。
根生葉は肉質で光沢があり、長さ5-10cm、幅5-13cmの卵円形~腎形。
先は円形~鈍頭で基部はやや心形、縁に波状の重鋸歯がある。
茎葉は2個、無柄で小さい。葉柄は長さ4-12cm。上部の茎葉は小さく、無柄。
花茎の先に大きな苞葉のある長さ5cmほどの穂状花序をつけ、
青紫色の花を密に下から咲き上げる。苞は広卵形~卵円形。
萼は筒形で膜質、腹面は基部まで裂け、背面は平らで長さ7-8mm、2稜がある。
花冠は長さ1-1.2cmの上下2唇形で、上唇は長さ3-3.5mmの長楕円形で2浅裂、
下唇は2-3深裂し、裂片は長さ3mmの披針形。
雄蕊は2個で、花冠上唇の基部の左右に1個ずつつき、上唇の半長ほどと短い。
葯は小さく、長さ1mm、幅1.5mm。子房は2室、柱頭は僅かに2裂する。
白花をつける品種をシロバナウルップソウという。
北海道の大雪山系に産するホソバウルップソウは、
葉が長楕円形でウルップソウに比べて幅が狭い。
葉先もとがり気味。雄蕊は上唇とほぼ同長。萼の先は円く、2裂しない。
夕張岳に特産するユウバリソウは、全体に小型で花の色が白色。

ウルップソウとハクサンイチゲの饗宴!!


《 後立山連峰・白馬岳周辺の花〝得撫草〟8月山花ⅩVII  ❖ 1964/夏 ❖ 》
後立山連峰・白馬岳周辺は、高山植物も沢山あって人気があった。
半世紀も昔の事だが、高山植物だけを見に行く人も多く居た。
大雪渓まで運動靴(当時はそう呼んでいた)、スカートで登る人も。
八方尾根にしても然り。かなり上までリフトがあって観光客も沢山いた。
今も昔も同じ。登山ではなく、レジャー感覚。
警備に当たってる山岳警備隊のご苦労には、首部を垂れる。


「令和陸年(皇紀2684年)8月17日、記」
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