古今東西の「ヌード画」を通して、その当時の美術界の流れ、書かれた時代の社会背景等を巧みに書き込みながら、名画と言われる作品の解説書です。
<ヌードは、単なる裸体のデッサンでもなければ、性的なエモーションを呼び起すための手段でもない。自分自身の理想や欲求やあこがれを写し出す鏡なのである>の著者の言葉通り、どのような視点から眺めるのかでとらえ方は違ってきますが、本質的には「性」への賛歌が見て取れます。
カバネルの『ヴィーナスの誕生』、アングルの『泉』や『奴隷のいるオダリスク』、ボッティチェルリの『ヴィーナスの誕生』、マネの『草上の食事』や『オランピア』等、どれも美術の教科書に出てきますのでおなじみですが、トリビアな知識をたくさんいただきました。
表紙の写真はジェロームの『ローマの奴隷市場』ですが、女性の姿は、アングルの『泉』に描かれている、壺を抱えた女性の裏返しのポーズです。
左のウエスト部分を垂直に描くことで、右側のウエストのくびれが強調されるという技法、「なるほど」と納得してしまいす。
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Posted at 2012-02-17 11:11
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Posted at 2012-02-18 16:37
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Posted at 2012-02-19 14:12
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Posted at 2012-02-19 23:55
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