文庫本にして、284ページですが、読みきるのに時間がかかりました。
おもに就寝前が読書時間ですが、もう少し読もうという意欲がわく内容の小説ではありませんでした。非常に重たい教育の問題として書かれています。
ニュータウンに新設された「房総学院大学付属城北中学校」の教諭・矢部が何者かに襲われ、車道に転がされるという殺人未遂事件が起こります。
厳しい校則で有名なこの中学校で、矢部は体罰を平然と行い生徒たちを制圧してきていました。
警察の捜査が進む中、体面を重んじる学校側の応対で捜査は進まず、矢部がいなくなることで安心する生徒たち、逆にいじめのリーダーたちは自分が疑われないかと、追いつめられてゆきます。
ショッキングな事件を背景として、現在の中学校という教育の現場に踏み込んだ内容ですが、教師の無力化や親としての無責任さも描き出しています。
読みながら、アメリカ映画の「暴力教室」を思い出しました。1955年の作品で、不良少年たちが集まるニューヨークの高校が舞台でした。
教師側の体罰を通しての今の教育現場の問題定義のこの作品とは、主旨がが違いますが、クラス担任となったリチャード・ダディエ(グレン・フォード)の苦悩した顔を思い出します。
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Posted at 2012-04-20 01:18
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Posted at 2012-04-21 03:58
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Posted at 2012-04-22 14:34
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Posted at 2012-04-23 00:05
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