今年の読書(88)『アウトバーン』深町秋生(幻冬舎文庫)
Jul
14
多くの作家さんたちが、女性刑事を主人公に小説を書かれていますが、今回も個性的な主人公のデビュー作です。
暴力をいとわず、金で同僚を飼いならし、裏社会の者と情報のやりとりを平然とこなす、上野署組織犯罪対策課の<八神瑛子>です。
誰もが認める美貌を持ちながら、容姿からは想像もできない苛烈な捜査手段で数々の犯人を逮捕してきている経歴を持ちます。
一見連続殺人犯かと思える若い女性殺しの捜査に加わり、<八神>独自の捜査方法で犯人までたどり着きます。
主人公<八神>の夫は、出版社の雑誌記者でしたが、奥多摩にある鉄橋の下で遺体となって発見されました。調査の結果「自殺」ということで当時の捜査を終えています。
<八神>は他署の交通課に勤務する品行方正な警官だったのですが、この事件を契機に変わっていきます。
シリーズ物の決まりとして、この夫の事件の真相を突き詰めてゆく筋立が伏線としてあるようで、どのような方向に物語が進んでゆくのか、見逃せないヒロインの登場です。
Posted at 2012-07-16 10:40
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Posted at 2012-07-16 22:43
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