第一章、第二章と読み進むにつれて、「なんだこの小説は!!」と目をみはり、時間を忘れて読みふけるほど、興奮度・満足度・刺激度満点の導入部分でした。
世界的に認められた画家でありながら、新潟県のさびれた港町・T町で、戦後から民宿「雪国」を営んでいる<丹生雄武郎>の隠された人生を、一人のジャーナリスト<矢島博美>が明らかにしてゆきます。
民宿「雪国」で起こるバイオレンスに満ちた殺戮の第一章、<矢島博美>がなぜ<丹生>と関わりあったのかの第二章、人格者としての仮面の<丹生>しか知らない元従業員たちの回想録でまとめられた第三章、そして日記やインンタビューから明かされてゆく97年間の真実の第四書へと続きます。
実在のホテル王<横井英樹>やオウム真理教の<麻原彰晃>を元従業員に仕立て上げ、第二次世界大戦の史実と組み合わせながら、「雪国」の意味も深くかかわり、著者はフィクションでありながら、さもノンフィクションかとおもわせる技量で<丹生>の伝記物語を展開させていきます。
今年(90)冊目の読書ですが、これはエンターティンメントとして、200%のおすすめ作品です。
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Posted at 2013-07-18 12:08
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Posted at 2013-07-18 23:37
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Posted at 2013-07-18 15:30
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Posted at 2013-07-19 00:37
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