今年の読書(31)『決断』小杉健治(双葉文庫)
Jun
11
司法解剖の結果、被害者は妊娠3か月だったことが判明。マンションの防犯カメラから不審な男の存在が明らかになり、やがて東京地検の公金不正流用疑惑を追及する代議士の<芦田俊弥>が容疑者として浮かび上がります。
余命半年と診断され入院している<秀哉>の父は、名刑事と謳われた<江木秀蔵>で、現役時代の唯一の未解決事件は、20年前のグラビアモデル<香月美穂>殺害事件で、その時にも<芦田>の名が出ていたことが判明します。
当時、容疑者だった<戸山洋司>を訪ね、死体遺棄は時効だからと説き伏せると、<芦田>に頼まれて死体を遺棄したことを認めた。当時、<芦田>の父親が次期警視総監と目される警視監の地位にあったことから、事件はもみ消されたらしい。
<秀哉>は家庭を顧みなかった父と絶縁状態にあったが、自分自身も、東京地検の上司の圧力に屈せざるを得ない立場に置かれ、父の隠された20年間の苦悩を知り、時を経た2つの事件を絡め、親子の絆が甦る感動のミステリーでした。
Posted at 2017-06-11 19:21
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Posted at 2017-06-11 19:37
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