「マイプ・マクロソラックス」の復元イメージ( 画:Agustín Ozán)
アルゼンチンの古生物学者チームはこのほど、サンタクルス州で発掘された恐竜の化石が、当時の頂点捕食者だったとみられるメガラプトル類の新種のものであることが判明したと発表しています。これまでに発見されたメガラプトル類としては最大級で、最も南で発掘されています。
新種として「マイプ・マクロソラックス」と名付けられた恐竜は、体重6トン、全長9~10メートル、胴体の幅は1.2メートルと推測されています。前足に鋭く湾曲した2本の長さ約40センチのかぎ爪があり、かぎ爪で小型恐竜を引き裂いて食べていたと考えられています。
約7000万年前の白亜紀後期に、当時は熱帯林だったパタゴニアに生息していました。「マイプ」とは、パタゴニア地方の先住民アオニケンクの伝説に登場する冷たい風で凍え死にさせる「悪霊」の名前です。
「マイプ・マクロソラックス」は恐竜が絶滅した約6600万年前、白亜紀末期は北半球ではティラノサウルス類、南半球ではメガラプトル類が食物連鎖の頂点に位置したと考えられ地球上に存在していた最後のメガラプトル類の一種だと説明されています。
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