1936年(昭和11年)2月、淀川長治は大阪のユナイテッド・アーティスツ社に勤めていましたが、チャップリンが3人目の奥さんボーレット・ゴダードと共に、お忍びで香港から神戸港に寄るとの情報を聞き、神戸港までいさんでやって来ました。
二人が神戸観光から帰船するのを待ち、身振り手振りでチャップリンと無事に歓談できた逸話は有名なことです。
ご存知のように、淀川さんは神戸市出身。子供の頃から、新開地の映画館に入り浸りでした。
当時の新開地は、映画館全盛時代ですが、今は3軒ばかりが残るだけで、そこではロードショウーを観ることは出来ません。
全盛時代名残りの新開地ですから、チャップリンが新開地に来たなどという噂が飛び交っても仕方ないかもしれません。
そんな歴史と噂が合体して、新開地通りの入口に『ビッグマン』と称するゲートが平成14年にできています。左右二本組みのゲートですが、形を見て何か思い付きませんか?
そう、チャップリンの帽子姿を表現しています。
淀川さんとチャップリンが、2月のいつ頃に対談したのかは分かりません。船外は寒い風の吹いていた神戸港でしたでしょうが、情熱をもって大フアンだという淀川さんのパントマイムは、きっとチャップリンの心を熱くさせたことでしょう。
淀川26歳、チャップリン46歳の2月の出来事でした。
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Posted at 2008-02-22 06:47
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