Search Bloguru posts
Hashtag "#読書" returned 1278 results.

今年の読書(67)『薔薇窓の闇(下)』帚木蓬生(集英社文庫)

thread
今年の読書(67)『薔薇窓の闇...
(上巻)は こちら

精神科医<ラグーゼ>は、<音奴>を、自分が下宿している家主が営んでいる食堂に勤めさせることにより、心を開くようになっていきます。どうやら万博への芸人一座の一人としてパリを訪れ、金銭に困った座長に売り飛ばされた屋敷から逃げ出してきた境遇が判明します。

連続失踪事件を追うパリ警視庁警視の妹<ラボリ>が、百貨店にて射殺されてしまうのですが、彼女は<ラグーゼ>とオペラ見学をした相手で、犯人は伯未亡人の使用人たちでした。

<音奴>は、<ラグーゼ>の部屋に飾ってあった写真の中に自分を買って監禁していた人物がいることにきづき、写真を趣味とする<ラグーゼ>はその人物の被写体の好みから、連続失踪事件に関連しているのではないかと疑い始めます。

1900年当時の精神科の状況、華やかなパリ万博時代のち密な街並の描写、日本文化に傾倒している<ラグーゼ>の理解、医者として娼婦館に通いながらも、娼婦に対する優しさなどをはめこみながら、スリリングな構成と暗い重たい内容だっただけにいい結末で終わり、ほっとさせられる作品でした。
#ブログ #読書 #文庫本

People Who Wowed This Post

今年の読書(66)『薔薇窓の闇(上)』帚木蓬生(集英社文庫)

thread
今年の読書(66)『薔薇窓の闇...
著者の作品は、『エンブリオ』 や 『インターセックス』 など、医者らしく医学界を舞台とした作品が好きで、時代小説としての 『天に星』『地に花』 も秀逸でした。

本書は、著者の専門分野である35歳の精神科医<ジュリアン・ラゼーグ>を主人公に据え、1900年に開催されたパリ万博を舞台としています。

警視庁勤めの<ラゼーグ>は、犯罪者の精神鑑定を職務としていますが、ある日警察に保護された日本人らしい16・7歳の少女<音奴>を診察しますが、多くを語ろうとしません。

一方、仲の良い<ベロー>警部から、万国博を訪れた若い外国人観光客の連続失踪事件の相談を受けます。

またそのころ<ラグーゼ>自体に謎の馬車に付きまとわれ、41歳の伯爵未亡人が彼に一目留ぼれしたことが判明、自宅に訪問、深い関係に陥ります。

<音奴>の問題、若い女性の連続失踪事件、伯爵夫人との関係を残しながら、下巻へと続きます。
#ブログ #読書 #文庫本

People Who Wowed This Post

今年の読書(65)『鉄の骨』池井戸潤(車講談社文庫)

thread
今年の読書(65)『鉄の骨』池...
本書は文庫本で解説を含め658ページあり、並の文庫本2~3冊分の分量がありますので、読書の冊数を増やすには不向きだと思い、2011年11月に文庫化されていますが未読のままでしたが、現在日曜劇場(TBS)として著者の『下町ロケット』が放送されていますので、手にしてみました。

中堅ゼネコンの「一松組」に入社して4年目の<富島平太>はある日突然、現場員から業務課への異動を命じられます。大学の建築学科を卒業し、入社以来現場を担当してきた<平太>にとって、営業を担当する業務課は正に畑違い。

着任早々、区役所への挨拶を命じられた<平太>は、公共工事の最低入札価格や指名入札業者の数に探りを入れる上司と役人とのやり取りに驚きを覚えます。その日の夜の飲み会で平太は、業務課が通称「談合課」と呼ばれる部署であること、談合がなければ建設業界は立ち行かないため談合は「必要悪」であることを聞かされる。

談合は本当に悪なのか、平太の苦悩の日々が始まる。時を同じくして、2000億円規模の地下鉄敷設という大型公共事業の情報が入ります。「一松組」は独自技術によりコスト的優位に入札金額を決めますが、建設業界ののしがらみから、「一松組」そして<平太>も談合に関わらざるを得なくなります。東京地検特捜部が水面下で談合の捜査を進める中、この大型公共事業の入札が始まります。

私生活では、<平太>は大学時代のテニスサークルで知り合った<野村萌>は「一松組」のメインバンクである「白水銀行」に勤務、お互いの恋愛感情も、業務の違いによりすれ違いが生じ<萌>は、上司の<園田>に惹かれていきます。

若い建築現場員の生き様に合わせ日本の建設業界の現実を骨格に小気味よい展開で物語は最後まで飽きさせることなく思わぬ結末を迎えますが、<平太>と<萌>のその後が気になりながら659ページを読み終えました。
#ブログ #読書 #文庫本

People Who Wowed This Post

今年の読書(64)『隠し味は殺意』七尾与史(ハルキ文庫)

thread
今年の読書(64)『隠し味は殺...
前作 『ティファニーで昼食を』 に次ぐ「ランチ刑事の事件簿」シリーズの第2作目が本書です。

室田署の地下食堂「ティファニー」には、「絶対味覚」を持つ天才シェフ<古着屋護>が作り出すランチメニューで大盛況になっています。警視庁一のグルメ刑事の<國吉まどか>は相方の<高橋竜太郎>とのコンビで、<古着屋>の作り出す料理の力を借りて事件を解決していました。

そんな織、カンボジアからの外国人技能実習生を抱えている「鵜飼鉄筋」の社長<鵜飼光友>が殺される事件が起こります。事件を調査する過程で、品行の良くない社員までもが殺害され、事件の背後には、カンボジア料理店の店員が絡んできているようで、またもや<古着屋>が登場、容疑者と思われる調理人の料理「アモック」の味を見事に再現、事件解決に導きます。

ただ驚いたことに本書でもって「ティファニー」が閉店してしまい、個性ある<古着屋>の今後が気になりながら読み終えました。
#ブログ #読書 #文庫本

People Who Wowed This Post

今年の読書(63)『ラプラスの魔女』東野圭吾(角川文庫)

thread
今年の読書(63)『ラプラスの...
本書は<東野圭吾>が作家活動30周年、80作品目という節目の小説であり、2018年5月4日<三池崇史>監督で封切された映画の原作本でもありますので、期待して読みましたが、も一つでした。道理で映画がヒット作品との話題も耳にしないわけです。

映像プロデューサーの<水城義郎>が、妻と訪れた赤熊温泉で硫化水素のガス中毒で死亡します。その事故の3か月ほど前に水城の母親<水城ミヨシ>から、<義郎>の若い妻が財産目的で息子を殺すとの相談を受けていた<中岡祐二>刑事は、気になって<ミヨシ>に連絡を取ってみると、<義郎>の事故後に首を吊って自殺したことを知ります。<ミヨシ>の老人ホームで、遺品整理に現れた水城の妻<千佐都>と遭遇した<中岡>は、<千佐都>が<義郎>殺害に関与したと確信します。<中岡>は、赤熊温泉の事故調査を手掛けた<青江修介>教授に意見を求めますが、硫化水素ガス中毒で殺人を遂行するのは、屋外では不可能だと断言されてしまいます。しかし、<中岡>は諦めきれずに一人で地道に聞き込み捜査を行っていきます。

そんな時、今度は苫手温泉で、俳優<那須野五郎>が硫化水素ガス中毒で死亡する事故が起きます。地元新聞社から依頼されて苫手温泉で事故調査をしていた<青江>は、赤熊温泉の事故調査中にも出会った<羽原円華>と再会します。<円華>の不思議な力を目撃し、また、担当した2つの事故調査の見解に自信が持てなくなっていた<青江>は、中毒死した<水城義郎>や<那須野五郎>のことを調べるうちに、映画監督の<甘粕才生>のブログに行き当たります。そこには硫化水素ガス中毒で家族に起きた悲惨な事故のこと、そして家族のことが書かれていました。

ストリーの展開としては面白いのですが、現実的でない人間の未知なる能力が解決のカギとなる設定には、安易すぎて納得ができませんでした。
#ブログ #読書 #文庫本

People Who Wowed This Post

今年の読書(62)『流(りゅう)』東山彰良(講談社文庫)

thread
今年の読書(62)『流(りゅう...
本書は、2015年上半期の直木賞受賞作品です。選考委員の<北方謙三>氏に「二十年に一度の傑作」と言わしめた作品で、読み終わり、ミステリーでもあり、青春小説でもあり、歴史小説ともいえる重厚な構成に圧倒され、評価に納得できる内容でした。

台湾で1975年、<蒋介石>が亡くなった翌月に、17歳の主人公<葉秋生>は、戦争中、内戦で敗れ、追われるように台湾に渡った不死身の祖父が何者かに殺害されます。

大きな骨子としては、主人公が殺人犯を突き止めていくミステリー作品であり、それに伴う主人公の波乱に満ちた青春物語が語られていき、その背景として中国と台湾の政治的背景や、1980年代の日本のバブル経済が絡まり合い、さまざまな出来事、冒険談が多角的に展開、重層的に語られていきます。

登場人物たちの名前が、中国名ということもあり、最初は戸惑いましたが、導入部を過ぎると登場人物たちがドラマを見ているようにリアルに感じられ、キャラクター描写が秀逸であり、激動の時代の流れの中に身を置く登場人物たちに圧倒された497ページでした。

#ブログ #読書 #文庫本

People Who Wowed This Post

今年の読書(61)『流星の絆』東野圭吾(講談社文庫)

thread
今年の読書(61)『流星の絆』...
神奈川県横須賀市にある洋食店「アリアケ」の三兄妹、<功一>、<泰輔>、<静奈>は、夜中に家を抜け出してペルセウス流星群を観に出掛けている間に、両親が何者かにより刃物で惨殺されている現場に帰宅してしまいます。

三兄妹は身よりが無く養護施設で幼少期を過ごし、<静奈>が美容詐欺に会い、強く生きるためいつしか彼ら自身も詐欺師となり、裕福な男性を騙していくことに手を染めていきます。

事件から14年経過し時効を迎えようとしていた時期に、洋食チェーン「とがみ亭」の御曹司の<戸神行成>を次なるターゲットにした3人は、彼の父親の<政行>が、両親が惨殺された時間に家から出てきた人物に似ていることに気付くとともに、店の名物のハヤシライスの味が、「アリアケ」の味と同じだということが分かり、3人は<政行>が両親を殺害しレシピを盗んだ犯人だと確信するに至ります。

事件の犯人との確証がないまま<行成>に接近して<政行>を陥れるための罠を張り、警察に対して<政行>に目を向けさせるように画作じますが、<静奈>が<行成>に恋心を寄せてしまう誤算が生じます。

早読みの読者に対しては途中から犯人は<政行>だと思わせる構成で 三兄弟の奮闘が続きますが、真犯人と事件の真相は意外な結末を迎えます。
#ブログ #読書 #文庫本

People Who Wowed This Post

今年の読書(60)『若冲』澤田瞳子(文春文庫)

thread
今年の読書(60)『若冲』澤田...
江戸時代の画家<伊藤若冲>の名前を、初めて知ったのは『なんでも鑑定団』の番組でした。日本画担当の<安河内眞美>が、鑑定されていた場面を記憶しています。

本書はその<伊藤若冲>の絵師として生きた人生を、妹<お志乃>の目線で語り、見事な構成で描かれています。

京の錦高倉市場の青物問屋「枡源」の長男<源左衛門>(=若冲)は、妻の<お三輪>の自死を契機に絵を描くという自分の世界に没頭していきます。

<お三輪>の弟<弁蔵>は、<若冲>を姉の仇と憎み、<若冲>の贋作を造り続けていきます。

早く隠居した「枡源」との確執、当時を代表する画家<池大雅>・<与謝野蕪村>や<丸山応挙>などの実在の画家との交流を絡め、京で起きた天明の大火などの史実と合わせ、壮大な物語が最後まで生き抜くことなく楽しめた一冊でした。

#ブログ #読書 #文庫本

People Who Wowed This Post

今年の読書(59)『一朝の夢』梶よう子(文春文庫)

thread
今年の読書(59)『一朝の夢』...
北町奉行所の同心<中根興三郎>は、閑職の姓名掛りを務め、趣味である 「変化朝顔」 の育種に生きがいを見出し、いつかは黄色い朝顔を作り出すことを夢見ている男です。

時代は、井伊大老と水戸徳川家の確執や、尊皇攘夷の機運が高まり不穏ですが、<中根>には関係ないことでした。

「変化朝顔」の品評会などのつながりで、<飯島直孝>を通じ<宗観>という茶人と知り合ったことから、<中根>は思いもよらぬ形で江戸幕府の政情にかかわっていくことになります。

文化期から天保期にかけて江戸で流行した「変化朝顔」の話を縦糸に、開国にまつわる世情を絡めた壮大な時代構成は、なるほど「第15回松本清張賞受賞作品(2008年)」だと納得ができる密度の高さでした。

ちなみにタイトルの「一朝の夢」は一日花としての 「朝顔」 の別名であり、「変化朝顔」については、<朝井まかて>の 『ぬけまいる』 や<田牧大和>の 『花合せ 濱次お役者双六』 などにも面白く登場しています。
#ブログ #読書 #文庫本

People Who Wowed This Post

今年の読書(58)『職業としてのAV女優』中村淳彦(幻冬舎新書)

thread
今年の読書(58)『職業として...
本書『職業としてのAV女優』は、アダルトビデオの現場で起きていることはすべて、需要と供給の市場原理で説明できることを教えてくれています。

21世紀に入ってからのAV業界の大きな変化は、供給の爆発的な増加です。かってAV女優になるのは、家庭などに複雑な事情のある女性たちでした。今では、インターネットに「モデル募集」の広告を出すだけで、AV女優志願者がいくらでも集まるそうです。

自分の性を晒すことに抵抗がなくなったこともあるでしょうが、著者は、一番の理由はデフレ不況だといいます。最近のAV女優の典型は、地方から東京に出てきて、働きながら看護士などの資格を取ろうとする真面目な女の子たちです。
時給900円のアルバイトでは家賃を払うと生活が成り立たない。かといってバイトの時間を増やすと学業と両立できない。こんな悩みを抱えた女の子が、短時間でできる仕事をネットで検索してAVに辿りつくとか。また、ごく普通の主婦にも広がっているとか。これもデフレ不況の影響で、夫の収入が減る一方で子どもの教育費がかさみ、生活費の不足から消費者金融でつい借金をしてしまう。その返済に困った主婦も、子育てと両立できる仕事を探していて、ネットで「モデル募集」の広告を見つけると続々と応募があるようです。

AV女優の供給過多の一方で、需要側の変化は市場の縮小とユーザーの高齢化だ。どんな作品でも売れた時代もありましたが、今はネットに無料の動画が溢れていて、若者はAVにお金を払おうとはしない。高齢化した消費者が若い女性を好まないことで、需要と供給のミスマッチはさらに拡大する。こうしてAV女優の「品質」が上がると同時に価格(出演料)が大きく下がっていきます。

デフレ不況のAV業界では、若くてかわいいだけでは相手にされない。時間や契約を守り、礼儀と常識をわきまえ、プロフェッショナルな仕事ができなければ生き残れない世界になりつつある現状が、よく理解できました。
#ブログ #読書 #新書

People Who Wowed This Post

  • If you are a bloguru member, please login.
    Login
  • If you are not a bloguru member, you may request a free account here:
    Request Account
    Page 1/128
  1. <<
  2. 1
  3. 2
  4. 3
  5. 4
  6. 5
  7. 6
  8. 7
  9. 8
  10. 9
  11. 10
  12. 11
  13. >
  14. >>