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花弁(舌状花)が多数集まってボリューム感があり、立体的な花姿の「マスフラワー」としての<キク>です。
オランダにある<Deliflor Chrysanten B.D.>社の品種で、日本現地法人である静岡県浜松市にある<デリフローラジャパン>が取り扱っています。
一見普通の<キク>に見えてしまうのですが、花径10センチば狩りの中に、これだけ密に花弁が咲き誇る姿は、色合いと相まって豪華な一輪咲きです。
「ピンポン咲き」の<キク>として、 「ピンポンギク」 や 「フェリーポン」 を取り上げてきましたが、今回も丸い花姿の<キク>ですが、前者よりも大きくソフトボールぐらいの大きさがあります。
わたしも勉強不足で、この丸い形状には「ポンポン咲き」と「ピンポン咲き」があり、ともにオランダにての改良品種品ですが、その違いがあやふやで、園芸店でも混同されている感じです。
個人的に「ピンポン咲き」は、ピンポンのように小さく丸い形で、「ポンポン」咲きは完全な「八重咲き」の形状でその先端が丸く、全体が大きな球形になる品種だとしています。
写真の<キク>、いろいろと品種名を調べたのですが、「シローネ」 ・ 「フィーリングポン」 ・ 「バルーンマム」等、似たような花姿が多くて同定できませんでした。
【ラ・カンパネラ】といえば、<フランツ・リスト>のピアノ曲『パガニーニによる大練習曲』第3番を思い出しますが、練習曲と同様に力強いイメージを感じさせるフリル咲きの大輪種です。
百枚以上のフリル状の花弁が幾重にも重なり咲く姿は、豪華で圧巻です。
当初花が咲いたとき、育種家はフリル状の花弁が繊細だと想像しましたが、触ると花弁は厚くしっかりしているのに驚いたそうです。
この品種は「オークランド」という橙色の<バラ>の花から、突然生まれた枝変わりの品種で、愛知県幡豆郡にあります<アバンテローズ(内藤バラ園)>さんの<内藤完次>氏によって、2005年に作出されています。
冬場の花が少ないこの時期、大型の花を実らせる<キク>は、やはり貴重な植物です。
<アナスタシア>といえば、ロシア帝国最後の皇帝<ニコライ2世>と<アレクサンドラ皇后>の第四皇女をおもいだしますが、花の名称と関連があるのかは、分かりません。
花弁(舌状花)が細長く、花火を散らした感じで素直に伸びている特徴のある<スパイダー咲き>の花姿です。
花径10~13センチばかりの中輪一輪咲きで、花弁の色も写真の白色(アナスタシアホワイト)に始まり、緑色(アナスタシアグリーン)・ブロンズ色(アナスタシアブロンズ)・桃色(アナスタシアピンク)等、多彩な色の品種があるようです。
この寒い時期、鉢物に限らず門松や寄せ植えの素材として耐寒性のある<ハボタン>は良い働きを見せてくれていますが、何ともすごい<ハボタン>を見つけました。
以前にも虹色の<バラ>ということで、 「レインボーローズ」 という品種を紹介しましたが、なんと今回は「レインボーハボタン」ともいえる代物です。
正式な品種名は分かりませんが、<ハボタン>はアブラナ科アブラナ属の植物で、「キャベツ」や「ケール」の仲間ですので味は別として食用に耐えるはずですが、この虹色ではとても食べる気は起こりそうにもありません。
バイオの技術の成果だとはおもいますが、これから次々に「レンボウカラー」の植物が出てくるのかと、気になるところです。
花径3~4ミリほどの小さな白色の花が数十個集まって2センチばかりのひとつの花序をつくり、その花序が放射線状に広がり、線香花火のように15センチ程度の複散形花序を形成しているのが、【ホワイトレースフラワー】です。
セリ科アミ(ドクゼリモドキ)属の一年草で、地中海沿岸が原産地とされています。
同じセリ科に「ブルーレースフラワー」がありますが、こちらはトラキメネ属に分類され、原産地はオーストラリアの植物です。
猛毒成分を含む「ドクゼリ(毒芹)」の花に似ていますので、別名「ドクゼリモドキ(毒芹もどき)」と名付けられていますが、本種に毒は含まれていません。
三井住友銀行兵庫支店の入り口横にある植え込みに、【ニホンスイセン(日本水仙)】がきれいに咲き誇っています。
ヒガンバナ科スイセン属の耐寒性多年草で、この花は種子が出来ませんので増殖は<鱗茎>の株分けで行います。
地中海沿岸から中近東にかけてが原産地で、約50種の原種が知られていますが、本種だけが地中海から離れた日本や中国に分布しています。
一説によると黒潮に流された種が海岸にたどり着き、自生したと考えられています。
芳香のある盃状の花姿で、白色の6弁花で副花冠は黄色、雄しべは6本、雌しべは1本で花期は1~2月頃ですので、これから順次花が開き目を楽しませてくれそうです。
ちなみに、英国王立園芸協会(RHS)の 「スイセン」の分類 基準によれば、本種は<8W-Y>となります。
道路脇の植え込みで、花径10センチばかり、桃色の円頭系の花弁がきれいな【乙女椿】という、ユキツバキ系の品種が咲きだしていました。
<ツバキ(椿)>の学名は「Camellia japonica」で、日本原産種ですが、江戸時代より多くの品種改良が行われ、日本だけでも2000種以上あります。
属名の「Camellia」は、イエズス会の宣教師「Kammell(カメル)がヨロッパに<ツバキ>を紹介したことにちなみ、植物学者のリンネによって名付けられています。
八重咲きのきれいな姿ですが、一枚一枚散り落ちる「サザンカ」の花弁とは違い、一度に花が落下するのはかわいそうでなりません。
お正月の縁起物としてよく使われる【センリョウ(千両)】です
センリョウ科センリョウ属の常緑低木種で、東アジア~インドに分布しています。
花は黄緑色で7~8月頃に咲き、茎の先端に穂状花序がでます。花には花被がなく、花軸にみどりいろの雌しべが付き、その側面に薄緑色の雄しべが直接出る面白い姿をしており、花粉が風により受粉する風媒花です。
果実は液果で10月頃から赤色に熟し、翌年ま2月頃まで実を付けています。
果実には小さな点状のえくぼがふたつあり、大きな窪みが雄しべ、その脇の小さなえくぼが雌しべの脱落した後です。
変種として黄橙色の 「キミノセンリョウ(黄実の千両)」 もあります。
今年の1月、大きな「クスノキ」に着生していてはがれ落ちたであろう 【ノキシノブ(軒忍)】 を持ち帰り、この一年間成長の観察を続けてまいりました。
この一年間で気づいたことは、新しい葉が芽を出しますと、それまでの葉は成長が止まり、新しい葉の方がそれ以前の葉より順次長く成長するという現象です。
この12月、気温も下がり「シダ類」とはいえ厳しい環境なのか、古い葉は順番に役目を終えるのか、一番最初にありました2枚の葉の最後(赤色矢印)と3枚目の葉(黄色矢印)が枯れてしまいました。
先月50ミリほどに伸びた右側の葉は、今では90ミリほどに成長し、ようやく【ノキシノブ】らしい雰囲気が出てきています。
これからも成長記録の観察は続けていきたいとおもいますが、取りあえず一年間をひと区切りとして、暖かくなり新芽が顔出すまでお休みとさせていただきます。
一年間の成長観察記録にお付き合いいただました皆様方、ありがとうございました。
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