「屏風まつり」
この期間は多くの町屋で所蔵する屏風・掛け軸を展示し
一般公開している
それぞれの自宅や店舗に飾り、応対をして
この城下町の北に流れる川には多くの鮭が溯上している
江戸末に藩士が鮭の回遊を知り。養殖した鮭の稚魚を
川に戻し、殖産に貢献した
この収穫で学問に励んだ子弟を「鮭の子」と呼ばれている
天井からぶら下がっている夥しい鮭は昨年末からのものである
この六斎市はプロの商人に混じって、近郊の農家が自家製の
野菜や加工品を販売している
町の人との交流の場である
ブルーシートに自分の畑で採れた赤唐辛子を藁で編んで売っている
食用よりは飾りである
我が家の狭い庭に、九月も半ばが過ぎまだ海に潜っている
酔狂な主をよそ目にして花を咲かせている
彼岸を忘れずに地中より花芽を出して、数株が咲き始めた
曼珠沙華 (彼岸花)
丁度、この日は六斎市の開かれている日に当たった
冷かしに店を覗いてみる
まだ、天然の雑茸には早い
地元の主婦が買物に訪れている
山頭火句碑のすぐ脇の生垣に咲いている
「暑さ残る 長月 秋海棠」 游何庵
なんて、戯れ歌は山頭火師は撰歌してはくれないであろう
昨日の山頭火句碑の脇に、銅版に刻んだ説明と句が展示してある
これまでも、様々な句碑や石碑を拝見しているが、草書で
あったり、漢文で刻んであると読解が困難なものが多い
幸い、この句碑はこれらを解決してくれた
残念な事に素人のwhooにも解る間違いが数箇所あり、しかも
旧かなと新かなが入り乱れて表記されている
五句選の四句目は原文を見ないと、どう書いてあるか
判断は出来ない
校正の重要さと、観光行政の難しさを考えさせられた
北に位置する城下町は今、町おこしに色んなイベントを
行なっている
この時期は「町家の屏風まつり」を行なっていた
知り合いの御宅も屏風を展示しているので、天気はまだ暑いが
出かけてみた
少し歩くと、大きな自然石に文字が刻んである
種田山頭火の句碑である
「水音がねむらせない
おもひでが
それから
それへ」
山頭火句
「筒とりがなく山家は留守 為郎」
「椿がおちたまってゐる静けさのお寺障子 碧水」
「すくすくたつ工場のかげらう 洵二」
「お池の雲に陽がまだもどらない 空史」
「鍬もてばてふてふ来てゐる豆の空 良二」
五句 山頭火選
松の木陰に白い花が目に付いた
仄かな香りが漂っている
以前は手折って花活けにしてみたが、その芳香が後で悪臭に
かわるので、今は持ち帰らない
自然のものは、野にあってこそと考えるようになった
センニンソウ
午前中にスキンダイビングでの収穫物は夕ご飯で
食卓に並んだ
他のおかずも当然並んで
牛蒡と人参、春雨の煮物
なすとキュウリの浅漬け(自家製)
枝豆のお強
サザエの刺身(胡瓜・ワカメ・茗荷・大葉添え)
サザエの壷焼き
口福、眼福、至福であった
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