サブタイトルに<酔いどれ小籐次留書>とありますように、江戸時代を背景にした、連作の時代劇シリーズとして、18作目にあたります。
主人公<赤目小籐次>は、「来島水軍流正剣十手脇剣七手」の剣豪でもあり、酒が好きな人物として描かれています。
長屋に住み、包丁研ぎを生業として市井に生きていますが、日々町中で起こる事件などを、人情味あふれる裁きで解決してゆきます。
今回も、長引く江戸の秋雨が続く中、長屋の一同に炊き出しを振るまうのですが、かまどに隠された金無垢の「根付け」を住人が見つけ出したことから、ひと騒動が起こります。
題名の『政宗遺訓』は、<伊達政宗>を指していますが、後半になりこの「根付け」の持ち主だと言い張る伊達家と三河蔦屋をどう裁くかが、小籐次の腕の見せどこりとなります。
史実に基づいた歴史書ではないだけに、著者の描き出す江戸の町の風情や人情味のある人間関係が描かれ、楽しめるシリーズです。
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Posted at 2012-10-24 11:23
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Posted at 2012-10-25 00:44
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