今年の読書(154)『ハング』誉田哲也(中公文庫)
Dec
20
公判前突然、堀田班の5人のメンバーは本庁から所轄へと飛ばされ、理由が納得できない<小沢>は警察を辞めブンヤ記者として警察の組織に対して挑戦的に取材を始める矢先、<植草>が首つり自殺で発見されます。
冒頭は<植草>の妹<遥>を交え、海水浴で和気合いあいの場面から始まり、警察小説とは思えぬ場面が描かれていますが、<遥>に好意を寄せる<大河内>が、おもわぬ方向に事件が展開される伏線となっています。
権力の絡む警察組織を舞台に、法で裁けぬ巨悪に対して立ち向かう<津原>の行動は刑事としては失格でしょうが、 『感染遊戯』 や 『歌舞伎町セブン』 に通じるテーマで、人間的な感情として納得できる見事な構成でした。
Posted at 2013-12-20 06:33
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Posted at 2013-12-21 00:25
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