今年の読書(128)『老朽マンションの軌跡』井形慶子(新潮文庫)
Oct
28
以前にも漫画家の<内田春菊>さんの自宅建設奮闘記として 『ほんとうに建つのかな』 というのがありましたが、今回の著者はイギリス社会を中心に住宅にも関心がある編集者の立場での実践記として楽しめました。
東京の人気の町で見つけた築40年近いマンションを500万で購入、200万をかけてリフォームした経過を細かく描きながら、並行して今の日本の住宅の状況の分析を行っています。
「リノベーション」という言葉が聞かれる昨今ですが、古いというだけで壊されていく建築環境を憂い、また賃貸の家主が「貸す喜びを持つ」ような心構えがなぜ生まれないのかという疑問が、今の日本の住宅環境の貧しさを表しています。
Posted at 2014-10-28 07:59
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Posted at 2014-10-28 15:21
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