『悪党たちは千里を走る』貫井徳郎(集英社文庫)
Sep
25
先客としてリトグラフを販売に来ていた美人の画商<三枝(三上菜摘子)>に、出資話は嘘だと見抜かれ、早々と退散してきます。
一発転機を狙い、高級住宅街に住む<渋井>家の愛犬<レックス>を誘拐して身代金を取ろうと策略しての下見中、あろうことか画商の<三上菜摘子>と遭遇、お互い詐欺師同志ということで愛犬掠奪の計画を練るのですが、<三上>のいつもと違う不審な行動に誘拐を察知した小学5年生の<渋井巧>は、小遣いをくれない父親からお金を取ろうと、仲間として加わりますが、反対に<巧>が誘拐されてしまいます。
身代金を巡る二転三転のどんでん返しが繰り返されるなか、無事に<巧>を助け出せるのかと、<高杉>・<園部>・<三上>3人の奮闘が軽快に描かれ、面白いコン・ゲームが楽しめる一冊でした。