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今年の読書(57)『鳥少年』皆川博子(創元推理文庫)

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今年の読書(57)『鳥少年』皆...
本書は、著者の1970年代・1980年代の未収録の短篇集で、16編が収録されています。

表題作の『鳥少年』は、『月刊カドカワ』1083年7月号に掲載された作品で、少年たちに暴行にあった<鳰子>を主人公に据え、少年のひとりがなぜか「クォ~」としか喋れなくなる話です。

一番目に収録されている『火焔樹の下では』は、精神病院を舞台に天才的絵画能力を持つ患者の治療にあたる女医と看護師が、その患者のことを書いた作家との間でやり取りする手紙形式の構成で、怖い「女の執念」が見事にあらわされていました。

どの作品もブラックサスペンスとでもいえる読後感が残る短篇ばかりで、美容院を舞台に美容師と客の女性の一人の男に執着する話しの『魔女』の最後の一行、<孤りの女が深夜、部屋にこもっているとき、どんな力を持つものか、男は知らないのだ>には、特に背筋が寒くなる「女の怨念」を感じました。
#エッセイ #コラム #本 #詩 #読書

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モンブラン
Commented by モンブラン
Posted at 2015-04-28 05:40

皆川博子大好きです!初期作品は、ほとんど読みました、それも海賊や村上水軍の本が読みごたえがありました。真相心理を考えると身震いする主人公ばかりです

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ファルコン
Commented by ファルコン
Posted at 2015-04-28 16:49

モンブランさんも、幅広く読まれているのに驚きます。
次回には、この本を含めてお持ちしますね。

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エメラルド
Commented by エメラルド
Posted at 2015-04-28 14:21

怖そうなお話がいっぱいですね。読後に背筋が寒くなるのは疲れてしまいそうなので、今は止めておきます。

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ファルコン
Commented by ファルコン
Posted at 2015-04-28 16:51

読書も読み手の気分が反映するときが、確かにありますね。(苦笑)

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