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餅にまつわる文化が数多く残る岩手・一関で、そこに暮らす人々の姿を映した『もち』が、岩手・一関シネプラザでは6月26日から先行公開され、2020年7月4日より全国で公開されます。
映像ディレクターの<小松真弓>(49)が、地域特有の食文化を伝えるPR動画制作のために岩手を訪れたことをきっかけに生まれた作品です。800年前の景観とほぼ近い姿が守られてきた本寺地区で、閉校が決まった中学に通う14歳の少女「ユナ」が子供から大人へと変化していく一瞬の時間を切り取っています。
一関市の住民の人びとが出演しており、言葉や伝統、感情をありのままの形で残すという手法で、ドラマでありながら限りなくドキュメンタリーに近い作品として製作されています。
おばあちゃんの葬式で、臼と杵でつく昔ながらの方法で餅をつきたいと言い張るおじいちゃん。家族は手間をかけなくても餅つき機でも同じようにおいしい餅が作れると説得しますが、おじいちゃんは頑なに昔ながらの方法で餅をつくといいます。そんなおじいちゃんの心の機微を敏感に感じる「ユナ」でした。
「ユナ」役の<佐藤由奈>(17)のほか「おじいちゃん」役に<蓬田稔>、「シホ」役に<佐藤詩萌>、「タツ兄」役に<佐々木俊>、「先生」役に<畠山育王>が出演しています。
『ストーン・カウンシル』(2006年)・ 『愛と死の谷』 (2016年)で知られる<ギョーム・ニクルー>が監督を務め、『ハンニバル・ライジング』(2007年・監督: ピーター・ウェーバー)の「ハンニバル・レクター」役の<ギャスパー・ウリエル>が主演を務めた戦争映画『この世の果て、数多の終焉』が、2020年8月15日より全国で公開されますが、予告編が公開されています。
第2次世界大戦末期のフランス領インドシナを舞台に、駐屯地での日本軍による殺戮を生き延びたフランス人兵士「ロベール」を主人公にした本作。予告編には復讐の念に駆られた「ロベール」の「兄貴を殺したヴォー・ビンに伝えろ。絶対に許さない」というセリフが切り取られています。
森をさまよって意識を失ったところを地元の農民に救われた「ロベール」。回復した「ロベール」の目的はただひとつ、兄を虐殺した「ヴォー・ビン」中尉への復讐を果たすこと。「ヴォー・ビン」はベトナム解放を求める「ホー・チ・ミン」の補佐官で、日本軍の蛮行も見て見ぬふりをしていました。
地獄を生き延びた彼は、ゲリラとの苛烈な戦闘に身を投じながらインドシナの熱帯雨林をさまよいます。また、映像では心身ともに疲弊しきった「ロベール」がベトナム人娼婦「マイ」の体を求めるシーンも切り取られています。
第70回ベネチア国際映画祭審査員特別大賞を受賞した長編第10作『郊遊 ピクニック』で商業映画からの引退を公言した<ツァイ・ミンリャン(蔡明亮)>監督(62)のドキュメンタリー『あなたの顔』が、2020年6月27日より全国で公開されます。
台北の街で見つけた一般の人びとと俳優で監督の<リー・カンション(李康生)>(51)が出演し、<坂本龍一>(68)が音楽を担当。第75回ベネチア国際映画祭でワールドプレミア上映され、台北電影節(台北映画祭)で最優秀ドキュメンタリー賞と監督賞、音楽賞、台湾のアカデミー賞といわれる金馬奨では最優秀ドキュメンタリー賞を受賞した作品です。
カメラを前に自由に話し、動く人びと。遠慮がちにカメラを見据える人、身の上話を語る人、ハーモニカを吹く人、うたた寝をする人など1人1カットずつ極端なクローズアップでそれぞれの顔を映し出し、ライティングによって、まなざしや顔に深く刻まれた皺などから、人びとの人生やこれまでの時間を見つめていきます。
1980年代のイギリスを舞台に、英国ガーディアン紙で定評のあるジャーナリスト、<サルフラズ・マンズール>の回顧録「Greetings from Bury Park:Race,Religion and RockN’ Roll(原題)」を基に、「ブルース・スプリングスティーン」のロックとともに描く青春音楽ドラマ原題『Blinded by the Light』が邦題『カセットテープ・ダイアリーズ』として、2020年7月3日より全国で公開されます。
1987年、イギリスの田舎町ルートン。音楽好きなパキスタン系の高校生「ジャベド」(ビベイク・カルラ)は、閉鎖的な町の中で受ける人種差別や、保守的な親から価値観を押し付けられることに鬱屈とした思いを抱えていました。
しかしある日、「ブルース・スプリングスティーン」の音楽を知ったことをきっかけに、彼の人生は変わり始めます。
出演は『キャプテン・アメリカ』(2011年・監督:ジョー・ジョンストン)シリーズの<ヘイリー・アトウェル>、『1917 命をかけた伝令』 (2019年・監督:サム・メンデス)の<ディーン=チャールズ・チャップマン>。監督は、『ベッカムに恋して』(2002年)の<グリンダ・チャーダ>が務めています。
実在の殺人鬼<ヴェルナー・クニーセク>による一家惨殺事件を題材にしたスリラー「ANGST」の 「予告編」 が公開されていましたが、『アングスト/不安』の邦題で、2020年7月3日に(R15+)指定作品として公開されます
刑務所出所後の殺人鬼が感じる不安やプレッシャーによる異様な行動と心理状態を、殺人鬼自身のモノローグで綴ります。
1983年にオーストリアで公開されるも、ショッキングな内容により1週間で上映打ち切りとなり、ヨーロッパ各国で上映禁止となった本作です。日本でも劇場公開されず『鮮血と絶叫のメロディー/引き裂かれた夜』というタイトルで1988年にレンタル用VHSが発売されたきりとなっていました。
劇中で殺人鬼「K」に扮したのは、『U・ボート』(1981年・監督: ウォルフガング・ペーターゼン)・『アンダーワールド』(2003年・監督: レン・ワイズマン)の<アーウィン・レダー>。本作が唯一の監督作品である<ジェラルド・カーグル>がメガホンを取っています。音楽は元タンジェリン・ドリーム、アシュ・ラ・テンペルの作曲家<クラウス・シュルツェ>が手がけ、撮影を『タンゴ』で第55回アカデミー賞(1983年4月11日)短編アニメーション部門を受賞した<ズビグニェフ・リプチンスキ>が担当しています。
『マジック・イン・ムーンライト』 (2015年) ・ 『女と男の観覧車』 (2018年)の<ウッディ・アレン>監督(84)が、<ティモシー・シャラメ>(24)、<エル・ファニング>(22)、<セレーナ・ゴメス>(27)ら人気若手俳優たちをキャストに迎えメガホンをとったロマンティックコメディ『レイニー・デイ・イン・ニューヨーク』が、2020年7月3日より全国で公開されます。
大学生のカップル、「ギャツビー」と「アシュレー」は、ニューヨークでロマンチックな週末を過ごそうとしていました。そのきっかけとなったのは、「アシュレー」が学校の課題で有名な映画監督<ローランド・ポラード>にマンハッタンでインタビューをするチャンスに恵まれたことから始まります。
生粋のニューヨーカーの「ギャッツビー」は、アリゾナ生まれの「アシュレー」にニューヨークの街を案内するためのさまざまなプランを詰め込みます。しかし、その計画は狂い出し、思いもよらないさまざまな出来事が巻き起こってしまいます。
『日日是好日』 (2018年) ・ 『さよなら渓谷』 (2013年)の<大森立嗣>監督が<長澤まさみ>、<阿部サダヲ>という実力派キャストを迎え、実際に起きた「少年による祖父母殺害事件」に着想を得て描いたヒューマンドラマ 『MOTHER マザー』 が、2020年7月3日に公開されます。
プロデューサーは、『新聞記者』 (2019年・監督:藤井道人) ・ 『宮本から君へ』 (2019年・監督:真利子哲也)など現代社会のさまざまなテーマを問いかける作品を立て続けに送り出している<河村光庸>が務めています。
男たちと行きずりの関係をもち、その場しのぎで生きてきたシングルマザーの「秋子」は、息子の「周平」に異様に執着し、自分に忠実であることを強いてきました。そんな母からの歪んだ愛に翻弄されながらも、母以外に頼るものがない「周平」は、「秋子」の要求になんとか応えようとします。
身内からも絶縁され、社会から孤立した母子の間には絆が生まれ、その絆が、17歳に成長した「周平」をひとつの殺人事件へと向かわせることになります。
<長澤まさみ>がシングルマザーの「秋子」、<阿部サダヲ>が内縁の夫を演じています。息子「周平」役はオーディションで抜てきされた新人の<奥平大兼(おくだいらだいけん>が演じています。
1段目左から松山ケンイチ、安田顕。2段目左から余貴美子、原扶貴子、夏川結衣。
3段目左から伊藤沙莉、岡山天音、正名僕蔵、内田慈、稲葉友。4段目左から冨手麻妙、丞威、斎藤歩、友近。
<波瑠>が主演を務める『ホテルローヤル』 の公開日が、東京・TOHOシネマズ 日比谷ほか全国で2020年11月13日に公開されることが決定、追加キャストが発表されています。
<桜木紫乃>(55)の直木賞受賞作 『ホテルローヤル』 (2013年1月・集英社刊)を<武正晴>(53)が実写化した本作。北海道の湿原に立つラブホテル・ホテルローヤルを舞台に、日常を離れてホテルを訪れる男女や、問題を抱える経営者家族・従業員それぞれの人生模様が描かれる。物語の主軸となる経営者家族の一人娘「田中雅代」を<波瑠>(29)が扮しています。
この度出演が発表されたのは、17人です。「雅代」が淡い恋心を抱くアダルトグッズ会社の営業「宮川聡史」を<松山ケンイチ>(35)、ホテルローヤルの経営者で雅代の父親「田中大吉」を<安田顕>(46)が演じ、家庭を顧みなくなった大吉に愛想を尽かす母親「るり子」に<夏川結衣>(52)が、るり子と駆け落ちをする青年に<稲葉友>(27)が扮します。さらに、ホテルローヤルのパートタイム従業員役で<余貴美子>(64)と<原扶貴子>(47)が出演しています。
そしてホテルを訪れる客として、親に見捨てられた女子高生と、妻の浮気に耐える高校教師に<伊藤沙莉>と、岡山天音>がそれぞれ扮し、姑との同居でなかなか肌を合わせる時間がない夫婦を<正名僕蔵>と<内田慈>が演じています。投稿用のヌード写真の撮影をするカップル役で、<冨手麻妙>と<丞威>も参加。<斎藤歩>、<友近>、<和知龍範>、<玉田志織>、<長谷川葉生>もキャストに名を連ねています。
<吉高由里子>(31)主演ドラマ『わたし、定時で帰ります。』(2019年4月16日~同年6月25日・TBS)や NHK連続テレビ小説『エール』 (2020年3月30日~)の<清水友佳子>が脚本を担当しています。
映画評論家の<町山智浩>(57)が、自ら選出した「本当に怖い映画」9本を解説しています。
<町山智浩>は、1995年に雑誌『映画秘宝』を創刊した後、渡米。現在はカリフォルニア州バークレーに在住。近著に『映画には「動機」がある 「最前線の映画」を読む Vol.2』(集英社インターナショナル)、『最も危険なアメリカ映画』(集英社文庫)、『町山智浩の「アメリカ流れ者」』(スモール出版)などがあります。
本書で取り上げられているのは、<ジョージ・A・ロメロ>のデビュー作『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』(1968年) ・ 革新的なドイツのサイレント映画『カリガリ博士』(1920年・監督:ロベルト・ヴィーネ) ・ アメリカ風刺的な心理ホラー映画『アメリカン・サイコ』(2000年・監督:メアリー・ハロン) ・ アリ・アスターの長編映画デビュー作 『ヘレディタリー/継承』 (2018年) ・ 『ポゼッション』 (2012年・監督:オーレ・ボールネダル) ・ 『テナント 恐怖を借りた男』(1976年・監督:ロマン・ポランスキー) ・ 『血を吸うカメラ』(1960年・監督: マイケル・パウエル) ・ 『たたり』(1963年・監督: ロバート・ワイズ) ・ 悪魔のような伝導師を描くカルト作『狩人の夜』(1990年・監督: チャールズ・ロートン) などです。
映画ファンとしても、好き嫌いが出るホラー・サイコ・スリラー部門だけに、楽しめる内容でした。
殺人鬼と化したソファが巻き起こす恐怖を描いたニュージーランド発のB級ホラー『キラーソファ』が、ヒューマントラストシネマ渋谷で開催の「未体験ゾーンの映画たち2020 延長戦」上映作品として6月26日より公開されます。
「フランチェスカ」は行方不明になった知人の1人掛けソファを譲り受けることになります。しかしそのソファは呪われており、男たちを魅了する「フランチェスカ」に恋をしてしまいます。ソファは彼女の身も心も独占するべく、家を訪れる人間たちを次々と襲撃。ボタンで出来たつぶらな瞳や快適な座り心地からは想像できない残忍な手口と意外な機動性で惨劇を引き起こしていきます。
出演は、<ピイミオ・メイ>、<ナタリー・モリス>、<ジェド・プロフイ>、<ジム・バルタクセ>、監督は<バーニー・ラオ>が務めています。
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