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伊坂幸太郎の本が今年に入って続けざまに刊行されています。殺し屋シリーズの『AX』が7月、そしてこの『ホワイトラビット』が9月に、さらに『クリスマスを探偵と』(河出書房新社)が10月に出版されます。伊坂ファンにとってはうれしいことで、著者の作品としては 『夜の国のクーパー』 以来になりますが、本書を読んでみました。
本書は伊坂が住む仙台が舞台です。誘拐組織に属する主人公は、同じ組織に妻を誘拐されてしまう。解放のため、ある一軒家に乗り込みますが、大掛かりな人質たてこもり事件となってしまい、収拾がつかなくなります。
仙台が舞台の伊坂作品というと、映画化もされた『ゴールデンスランバー』(2008年、山本周五郎賞受賞)を思い浮かべてしまいます。警察に追われ仙台市内を転々としながら脱出の機会をうかがう主人公<青柳雅春>に声援を送ったものです。今回は籠城ミステリーの趣の作品となっています。果たして脱出は可能なのか?
本書で面白いのは書かれている文体です。三人称と一人称が混在しています。その叙述のマジックに読者は圧倒されてしまいます。伊坂ワールド健在です。
女優の<黒木瞳>が、テレビ東京系ドラマ特別企画『駐在刑事スペシャル』(10月13日(金) 午後8:00~9:48)にゲスト出演しています。
元警視庁捜査一課の敏腕刑事だったが、ある事件をキッカケに奥多摩・水根に左遷された“駐在さん”こと<江波敦史>が活躍する「駐在刑事」シリーズは<笹本稜平>の小説が原作で 『駐在刑事』(2009) ・ 『尾根を渡る風』(2016) と文庫本が刊行されていますが、<黒木瞳>さんの演ずる警視庁捜査二課理事官の<緒方綾乃>は登場していないだけに、どのような構成なっているのか、楽しみです。
解説を含め607ページ、非常に重たい気持ちで読み終えました。
前半は、認知症病棟に入居すべく訪れた人たちのそれぞれの人生が本人により語られ、その後認知症病棟勤務の看護師<城野>の目線から、40人の病棟内の日常の出来事語られていきます。
読み手には、認知症病棟のルポjルタージュを読んでいると思わせるほど悲しい現実が続け様にえがかれ、その背後にオランダにおける安楽死問題をすべりこませ、最後の章で、読者を驚愕の世界に落とし込みます。
長寿社会といわれてひさしいですが、痴呆を認知症と呼び換えても現実的に何も解決されていない日本の現状、老いてゆく身としては、色々と考えさせられる一冊でした。
記録として読書の項目に入れましたが、本書は写真展をまとめた写真集です。
神戸市出身の写真家、<クキモトノリコ>さんの写真展が下記の通り開催されています。
今回は、<ウォン・カーウァイ>監督の映画『恋する惑星』(1944年)と『天使の涙』(1955年)のふたつの作品の世界観を追って香港を撮り歩いた作品が展示されています。ギラギラした欲望のエネルギーと人々の日常に垣間見えるささやかな幸せの欠片を見つけたくて、ここ数年幾度となく香港を訪れているとのことです。
【催事名】 「クキモトノリコ写真展 恋する天使と涙の惑星」
【期間】 2017年9月15日(金)~28日(木)
【時間】 午前10時~午後6時(最終日は15時まで、日曜・祝日休館)
【会場】 オリンパスギャラリー大阪
【アクセス】 地下鉄四つ橋線「本町」駅すぐ
【入場料】 無料
2011年5月から2012年5月まで『日本経済新聞電子版』に連載され、単行本になる際に1話追加され、全8話の連作短篇集となって刊行されています。
「ソニック」の子会社「東京建電」を舞台として、売上至上主義のもとに起こった不祥事に巻き込まれてゆく肩書きや職務の違う社員たちを描いた群像小説です。
それぞれの不祥事に関わった社員たちの行動を描き、読み手に「仕事とは何か?」という根本的な命題を考えさせてくれます。
また登場人物たちの生い立ちから入社するまでの生い立ちや家庭環境を書き込み、仕事に対する思考を読み手に細かく伝えていく手法はリアル感を与えていました。
『ストロベリーナイト』 に始まる<姫川玲子>警部補を主人公とする誉田哲也の代表作ともいえるシリーズの短篇集で全8話が収録されています。
本庁の捜査一課地ダウの「姫川班」解散後、池袋署に移動した<姫川>ですが、あいかわらず元気に動き回る<姫川>の姿が楽しめ、また「姫川班」としてかかわってきた懐かしい仲間たちの横顔も垣間見られル構成になっています。
表題作の『インデックス』は、無差別殺人事件の 『ブルーマーダー』 とからめて、<姫川>が、行方不明とされている暴力団組長の事件を、ささいな聞き込みから見事に解決してしまいます。
『ストロベリーナイト』で殉職した<大塚>巡査が印象的でしたが、本書においても、いい思い出として登場、<姫川玲子>シリーズのファンとして十分に楽しめました。
秋篠宮家の長女<眞子>さまと9月3日に婚約内定会見を行った<小室圭>さんが購入したとして話題を呼んでいる節約レシピ本『月たった2万円のふたりごはん」(<奥田けい>幻冬舎、8月24日発売)が週間1.2万部を売り上げ、9/18付オリコン週間“本”ランキングの総合部門にあたるBOOK部門で10位を獲得。先週9/11付の100位圏外から急浮上し初の総合TOP10入りを果たしています。
同時に、同日付の<料理・グルメ>ジャンルでは1位に輝いています。
本書は、人気インスタグラマーでもあるイラストレーターの<奥田けい>氏が「節約しながら2人で美味しいごはんを食べよう」をテーマにして、1人あたり1日わずか333円の低予算で簡単にできる60のレシピをイラストで紹介。夫と結婚前、2人でアルバイトをしながら食費を切り詰めた実体験をもとにしており、食費を抑えるための節約ワザや、手ごろな食材でもたっぷり幸せをつかめるレシピが掲載されています。
<小室>さんが3日の会見後、自宅近くの書店で購入したと報道されたことで一気に注目を集めていました。
のんびりとロクガシタサッカーの試合を見て夜勤を過ごそうと考えていた<フロスト>警部でしたが、多くの事件が重なり、てんてこ舞いの状況に陥った<フロスト>でした。
コンビニ強盗事件は、運よく解決させましたが、まだ、幼児誘拐事件と連続娼婦殺人事件のめどが立たない中、幼児誘拐事件の容疑者が、留置場内で自殺してしまい、窮地に立たされる<フロスト>警部です。
娼婦殺害事件には、婦人警官の囮捜査に踏みきりますが、なんとまた足を引っ張る「(タフィー)芋兄ちゃん」ことモーガン刑事が、囮捜査役の<リズ・モード>警部代行を見失うというヘマを起こし、最悪の事態を考え焦る<フロスト>です。
何時ものドタバタの末、事件を解決する<フロスト>警部ですが、自殺した容疑者の犯行を決定づける「トイレットペーパー」がいい小道具として使われているのは、秀逸で、ニヤリと笑ってしまいました。
大好きな<フロスト>警部シリーズも第6作目の最終巻 『フロスト始末(上・下)』 が発行されていますので、今回は長年気にしていました第5作 『冬のフロスト』 です。
寒風が吹き荒れる1月、<フロスト>は、夜勤の間に経費の水増し作業を作り終えて、録画したサッカーの試合を楽しみにしていましたが、思い通りに事は運ぶことなく、幼い少女の行方不明事件に始まり、枕カバーに盗品を詰め込んで逃げる「枕カバー強盗」、売春婦の連続殺人事件、大騒ぎするフリーガンの一団事件とせわしく対応しなければならない状態で署内はてんてこ舞いです。
マレット署長が、点数稼ぎのため所員を他の署に貸し出しているため、<フロスト>一人に捜査が押し付けられてしまいます。残っている部下は<タッフィー兄ちゃん(芋兄ちゃん)>こと<モーガン>で、<フロスト>の足をひっぱる厄介者です。
厄介な事件の数々の詳細が(上)では語られ。どう解決するのか<フロスト>警部はと気になりながら読み終えた503ページです。
著者は、兵庫県生まれで神戸市須磨区在住、本書がデビュー作になります。
主人公の<キョウコ>は、母親を病気で亡くし、小学2年生になった夏、自衛隊に勤務する父が再婚します。再婚相手の<スミレ>さんは<キョウコ>の1歳年上の男の子を伴っていました。それが<キョウスケ>との出会いになります。
母を亡くして以来独りの時間が多かった<キョウコ>にとって、家族4人で過ごす時間は、日々の些細(ささい)なことでも美しく、かけがえのないものでした。しかし幸せな時間は長くは続きません。ある朝突然<スミレ>さんは借金問題のトラブルでいなくなり、そして独り残された<キョウスケ>も、<キョウコ>の前から姿を消します。
<キョウスケ>との再会は十数年後。父の元を離れ、従業員五名の「芝山商事」に勤め、職場近くのマンションで一人暮らしを始めた<キョウコ>のもとに、無頼な生活を送る「あかんたれ」となった義兄が突然現れます。
阪神・淡路大震災の傷跡残るオフィス街や歓楽街に接する下町を背景に、懸命に生きる兄妹や住民たちの姿が丁寧に描かれています。
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