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神戸:ファルコンの散歩メモ

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最終巻『フロスト始末(上・下)』@R.D.ウィングフィールド

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最終巻『フロスト始末(上・下)...
時間にはルーズ、書類の片づけはできない、口は悪くゲヒンナコウドウトツマラナイジョークと荒唐無稽な性格の主人公<フロスト警部>を主人公とするシリーズも今回の『フロスト始末(上)(下)』で最終巻となります。

著者<R.D.ウィングフィールド(1928年6月6日~2007年7月31日)が既に亡くなっていますので、前作 『冬のフロスト(上・下)』 が発行されたときは、定価の高さ(1冊1404円)に躊躇してしまい、また、今後の作品も今回の本書が最終巻とわかっていましたので、のんびりと見逃してしまいました。

いよいよ最終巻ともなれば読み切らなくてはなりませんが、本書も1冊(1404円)ですので、未読の『フロスト気質(上・下)』と合わせますと4冊で(5616円)となり、チト値が張ってしまいます。

余裕ができるまでと諦めなければいけないようで、文庫本の高騰化は、読書意欲を低くしてしまいます。
#ブログ #文庫本 #読書

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今年の読書(40)『寮生ー1971年 函館ー』今野敏(集英社文庫)

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今年の読書(40)『寮生ー19...
最近は、著者の作品としては警視庁を舞台とする <隠蔽捜査>シリーズ を読み続けていますが、本書の舞台は函館にある有名男子進学高です。1971年、「僕」は寮に入り、新しい友人たちとの高校生活を始めます。

著者<今野>自身が1971年函館にある「ラサール高校」に入学していますので、半自伝的な青春へのノスタルジーを感じ取ることができます。

憧れの都会の高校生活に沸き立つ「僕」だったが、「入魂会」と呼ばれる、上級生の新入生つるし上げに面食らう。数日後、入魂会のリーダー格である2年生が屋上から転落死する。事故か自殺かわからない状況が続く中、寮には「毎年、入魂会を企画した寮生の誰かが死ぬ」という伝説がありました。彼はなぜ死んだのか-。事件と噂の伝説の謎を追って、「僕」を含めた同部屋4人の1年生探偵団が活躍します。

歯切れの良い警察捜査モノとは違い、モラトリアムの環境での探偵ごっこですが、青春学園ミステリーとして、楽しめました。
#文庫本 #読書

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今年の読書(39)『政と源』三浦しをん(集英社文庫)

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今年の読書(39)『政と源』三...
東京墨田区、荒川と隅田川に挟まれたY町の水路には、江戸時代に象が船で運ばれたという話しが伝わっています。その水路がある下町に73歳の元銀行員の<政>こと<有田国政>と、同い年の幼馴染であるつまみ簪職人の<源>こと<堀源二郎>、その弟子20歳の<吉岡徹平>と年上の彼女<マミ>たちを主な登場人物として連作短篇が六話が収められています。

性格が真反対の<政>と<源>ですが、ともに戦争を潜り抜けた無二の親友として仲良く付き合ってきています。

<政>の妻<清子>は、仕事一筋の夫に愛想を尽かせて、娘の家に出向いたきり家出状態です。そんなおり、<徹平>と<マミ>の結婚話が持ち上がり、師匠の<源>の奥さんは早くに亡くなっていますので、<政>に仲人の依頼がかかります。あわてる<政>です。

江戸っ子気質の<政>と<源>の二人が、下町で繰り広げる幼馴染と夫婦関係の妙が楽しめた人情譚の一冊でした。
#文庫本 #読書

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今年の読書(38)『細胞異植』仙川環(新潮文庫)

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今年の読書(38)『細胞異植』...
ミステリーは好きな分野で、警察を舞台にした「捜査モノ」は好んで読んでいますが、「医学」関連のミステリーも目が離せない分野です。

著者の<仙川環>もその一人で、『潜伏』『治験』『人体工場』と、読んできています。

本書は、国内二例目の「赤ちゃんポスト」ができるという取材で動いていた大日新聞北埼玉支局の<長谷部友美>は、ポストが開設された日に、偶然行きつけのバー「ナカジマ」から突然姿を消した<石葉宏子>が赤ちゃんを抱えているのを目撃してしまいます。

バー「ナカジマ」に勤めるまでの経歴は店主の<中島>も知らず、<長谷部>は、新聞記者の特権を生かして彼女のことを調べていきます。
5年前に自分の不注意でわが子が交通事故に遭い脊髄損傷で車いす生活をしているのを知ります。

元医大の秘書をしていた彼女は、「幹細胞」の移植を研究していた医者に、胎児から採取した細胞を、我が子に移植させようと目論んでいるのを知ります。

「倫理」とか「ルール」とかいう言葉で助かる生命を見過ごすのが正しいのか」という突きつけられた重い命題に答えが見つからないいまま読み終えました。

#文庫本 #読書

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今年の読書(37)『特命金融捜査官』江上剛(新潮文庫)

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今年の読書(37)『特命金融捜...
元銀行員の著者らしく、銀行を舞台としており、(新潮文庫)としては、『激情次長』 に次ぐ作品です。

金融庁長官の特命を受けて、ベンチャー銀行の<JIB>の業務を調査している<伊地知>ですが、銀行内部の不正情報を徴収していた専務の<国仲>が突然消えてしまいます。

野望実現にまい進する<JIB>の会長<坂巻>は、父親の工場が大手銀行の貸しはがしで倒産した仕返しのため、やみくもに組織の肥大化を求め、<伊地知>の乳も同様の経歴がありながら、銀行を監視する側に立場を求め、金融に対する対比的な考え方が物語の主軸をなしています。

もう少市経済的な裏知識が得られるかなと期待したのですが、テレビの2時間サスペンスドラマ的な展開で、少々物足りなさを感じました。
#文庫本 #読書

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今年の読書(36)『にらみ』佐伯泰英(新潮文庫)

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今年の読書(36)『にらみ』佐...
歌舞伎の世界では、「成田屋」のお家芸「にらみ」をタイトルトする<新・古着屋総兵衛>シリーズも 『虎の尾を踏む』 に次ぎ本書で第14巻目です。

6回目の「古着大市」の開催を目前に、大黒屋に「古着大市」を取りやめないと客を殺戮するとの脅迫状が届きます。

裏の貌の影<九条文女>との密談の帰り、総兵衛一行は怪しげな艾の煙と小道具を使う集団に襲撃され、総兵衛は情報網を駆使して、脅迫状の送り主を探し出します。やがて許婚<桜子>の母親<坊城麻子>から朝廷と公儀の繋ぎ役の人物が浮かび上がり、「古着大市」開催前に敵を抹殺してしまいます。

読み終った多くの読者はタイトルの「にらみ」の意味に「なるほど」と唸ったことだと思います。
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今年の読書(35)『ゼロと呼ばれた男』鳴海章(集英社文庫)

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今年の読書(35)『ゼロと呼ば...
ほんしょは1993年集英社から発刊され、その後文春文庫にしゅうろくされていましたが、再度集英社文庫として発行されています航空アクション小説です。

元航空自衛隊二等空尉の<那須野治郎>の回想録的に物語は始まります。

F-4EJのパイロットであった<那須野>は、自衛隊勤務時にソ連の「死の商人」と呼ばれたパイロットが操縦するステルス偵察機に対し、命令を無視して発砲、その際に後部乗務員の同僚を死なせてしまいます。

米軍に派遣されたことがあり、ケンガクニイスラエルに出向きますが、1973年10月8日の<Dデイ・ヨム・キップルの戦い>に参戦、エジプト空軍の戦闘機を撃墜するも、別の敵機に撃墜された過去を持っています。

彼のコールサインは<ジーク>と呼ばれ、第二次世界大戦中、米軍が「ゼロ戦」につけたあだなが、<ジーク>で、<茄子野>が日本人であること、また名前の「治郎」が英語で発音するときに「ゼロ」の発音と似ているところから、名付けられています。

戦闘機パイロットの熱い熱気が伝わり、そう快感を感じさせてくれる一冊でした。
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今年の読書(34)『血に花・下』帚木蓬生(集英社文庫)

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今年の読書(34)『血に花・下...
<小林鎮水>の元で医者の修業を積んでいた<庄十郎>ですが、生まれ故郷の井上村の近くで、先任の医者が亡くなり跡を継ぐ形で18年間の修行を終え、<高松凌水>として、診療所を構えます。

二十何年ぶりの飢饉がおこり、農民たちは一揆の覚悟で集まりますが、元家老の<稲次>のように藩の体制を見直す家老もおらず、一揆の見せしめに庄屋や農民たちに処刑がいいわたされ、<庄十郎>の兄<甚八>も見せしめのために処刑され、<高松家>は途絶えてしまいます。

不作・飢饉・増税に苦しみながらも、強く生きぬく農民たちの姿を細かく描き、市井の医者としての職務を全うする<庄十郎>の複雑な心の変遷を絡める、歴史的大作に感動を覚えました。
#文庫本 #読書

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今年の読書(33)『天に星・上』帚木蓬生(集英社文庫)

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今年の読書(33)『天に星・上...
本書の著者である<帚木蓬生>は、医学部出身の作家として医学の世界を舞台とした、『賞の棺』 や 『エンブリオ』 ・ 『インターセックス』 など楽しめる作品が多く、本書のような歴史小説は、異色の分野に思えましたが、主人公<庄十郎(凌水)>を在野の医者に据え、彼の目線を通して、人間の生き様を見事に描いています。

冒頭は、久留米藩の悪政に対して、一人立ちあがった家老<稲次因幡>の墓に月命日に欠かさず参る<庄十郎>の姿から物語は始まります。

大庄屋の二男に生まれた<庄十郎>は、14歳のときに疱瘡に罹り、母が罹患して亡くなります。これを機に<庄十郎>は病を看てくれた医師<小林鎮水>に弟子入り、大庄屋の家督は長男<甚八>が継ぎ、医者を目指します。

飢饉に苦しむなか、藩の圧政に苦しむ農民たちの現状を細かく描きながら、物語は下巻に続きます。
#文庫本 #読書

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今年の読書(32)『警察回りの夏』堂場瞬一(集英社文庫)

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今年の読書(32)『警察回りの...
<堂場瞬一>は好きな作家のひとりで、<高城賢吾>を主人公とする 『蝕罪』 で始まる「警視庁失踪課」シリーズも第10作目の 『献身』 で終わり、いまは<大友鉄>を主人公とする 「アナザフェイス」シリーズと、新米刑事として登場した<一之瀬拓真>の成長ぶりが楽しみな 『ルーキー』 にはじまり 『奪還の日』 の刑事物シリーズの新作が出るのを楽しみにしています。

本書は、著者の経歴(東京読売新聞社勤務)を生かした 『虚報』 や 『異境』 の延長線上にあるマスコミを舞台とした社会派ミステリーです。

母子家庭の幼い姉妹が自宅で殺害されているのが発見され、母親は行方不明の為、母親が犯人だとの憶測のもと、連日報道人は、発見された公営住宅や実家に張り付いています。東京本社から事件のあった甲府支局に追いやられた<南康祐>は、本社復帰を狙って、懇意にしている警察関係者のコメントの裏取りをすることなく、母親逮捕の特ダネ記事を書きます。

この特ダネ記事は誤報となり、新聞社は第三者の調査委員会を立ち上げ原因を追求していきますが、裏側には、警察組織を巻き込んだ罠が仕掛けられていました。

最後まで取材先のネタ元の人物を明かさずに、独自の調査で真実を追い求める<南>の行動は新聞記者としての矜持を感じ、改めてマスコミの「メディアスクラム」の怖さを感じさせてくれる一冊でした。
#文庫本 #読書

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