6000個の「アンフォラ」(画像:CNN)
地中海を航行中に沈没したとみられるローマ帝国時代の船舶の残骸が、考古学者らの調査チームによって発見されています。船の全長は35メートルで、地中海東部で見つかった沈没船としては過去最大。ワインなどを入れる容器6000個を積んだまま、2000年間海の底に眠っていたことになります。
船の年代は、紀元前100年から紀元後100年の間に遡るようです。ギリシャ西部沿岸に浮かぶイオニア諸島の1つ、ケファロニア島沖の深さ約60メートルの海底で発見されています。ギリシャのパトラス大学の調査チームが音波探知機を使用して存在を突き止めました。
船は地中海全域で発見された沈没船の中で4番目の大きさ。この時代の船の多くは全長15メートルほどだったことを考えると、同船のサイズは特筆すべきものであることが分かります。積み荷としてワインやオリーブ油を入れるのに使用した「アンフォラ」と呼ばれる取っ手付きのつぼ6000個も見つかっています。
研究者らは、積み荷の保存状態が非常に良好のようだと指摘。また、船を調べることで当時の航路や貿易の状況、造船技術、船体への積み荷の積載方式など、あらゆる情報が得られる可能性があると期待を寄せています。
一方で沈没船を引き上げるのは「非常に困難でコストがかかる」との認識を示しています。このため調査の次の段階としては「アンフォラを回収し、DNA技術によって中身が何だったかを調べる」としています。ワインやオリーブ油のほかナッツ類や穀物類を入れていた可能性があるといいます。
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Posted at 2019-12-18 00:38
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Posted at 2019-12-18 01:23
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