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ほとんど花自体を見ることのな植物ですので、一目で【チコリ】だと分かる人は少ないのではないかと思います。
キク科キクニガナ属の多年生で、ヨーロッパから中央アジアにかけての地域に分布しており、北アメリカに持ち込まれたものが、日本に帰化して、路傍などでたまに咲いています。
非常に淡い上品な色合いの花弁(舌状花)で、雄しべの軸の色も紺色と素敵な組み合わせなのですが、一日花として短命な花です。
葉や茎に独特の苦みがあり、和名でも「キクニガ(菊苦菜)」と呼ばれ、種にサラダで食べられています。
根を炒ったモノは珈琲の風味づけや代用品として利用され、コカコーラの「爽健美茶」にもこの【チコリ】成分が含まれています。
フランスでは「アンディーブ」、イタリアでは「ラディッキオ」等の名称で呼ばれていますが、味の好き嫌いがある野菜だと思います。
橙色の赤っぽい大きな一重の花を咲かせる【ノカンゾウ(野萱草)】です。
ワスレグサ(ユリ)科ワスレグサ属の多年草ですが、冬期には地上部の葉が枯れて年を越します。
同じ属に「ハマカンゾウ(浜萱草)」がありますが、こちらは冬期にも葉が残りますので、区別が付きます。
また、「ヤブカンゾウ(藪萱草)」は、八重咲きですので、花姿で区別ができます。
「ワスレグサ(忘れ草)」は、花が一日限りでしぼみ、すぐに忘れられてしまうことが名前の由来で、英名でも「Daylily」と呼ばれています。実際には、翌日に閉花する花も見受けられます。
若芽は食用として「酢味噌和え」などで食べられ、草や蕾も「ヤブカンゾウ」共々漢方の「金針薬」として使われています。
余談ですが、ムラサキ科の 「ワスレナグサ(勿忘草)」 とは、全く無関係です。
前回の (10-23) にて、探し求めていた絞り模様の割合が<50:50>の【オシロイバナ】を記録することが出来ました。
それ以降も、対照形の模様を期待しながら観察していますが、見つかりません。
来年度に向けての、宿題となりそうです。
昨年は11月初旬まで花が咲いていたと思いますが、花の数も減り、もうそろそろ花期も終わりのようです。 ( 絞り模様も、合計121種類になりました )
イネ科の植物として、 「カラスムギ」 ・ 「メヒシバ(雌日芝)」 や 「オヒシバ(雄日芝)」 の名称を知る人は少ないかもしれませんが、 < 秋の七草 > としての【ススキ(芒・薄)】は良く知られているとおもいます。
イネ科ススキノ属の多年草で、ごく普通に野原に自生しています。
別名として「萱(かや)」、また花穂の形状から「尾花」とも呼ばれています。
夏から秋にかけて、茎の先端に長さ20~30センチ程度の十数本の花穂を束にしてつけ、花穂は赤っぽい色をしていますが、種子(正確には頴果(えいか)」には白い毛が生えて、花穂全体が白っぽくなります。
【ススキ】は、秋を象徴する日本文化で重要な植物です。
今年の9月30日の十五夜は台風17号の影響で、残念ながら神戸では観月出来ませんでしたが、「中秋の名月」の飾り物として欠かせません。
花鳥画や蒔絵などの秋草紋様、「薄(ススキ)ミミズク」(東京都豊島区)などの郷土玩具、そして今はなくなりつつありますが、「萱葺き屋根」の材料としてなくてはならない植物です。
路傍や空き地などで良く見かける【オヒシバ(雄日芝)】は、イネ科オヒシバ属の一年草です。
「メヒシバ(雌日芝)」 とよく似た花穂を、花茎の先端に放射線状につけますが、こちらの方が太い花穂が形成されます。
葉が上部で引き抜くのにかなりの力が必要ですので、別名「チカラグサ」とも呼ばれています。
地下茎や分枝することはなく、株立ちで大きくなり草丈は60センチ程度です。葉は扁平で細長く、ほぼ水平方向に真っ直ぐ伸ばしています。
花穂につく小穂は左右から扁平で鱗片は二つ折りに重なりあい並んでいます。
世界の熱帯地域にオヒシバ属として数種が分布していますが、日本においては本種一属のみの自生です。
路傍や空き地でどこでも見かける野草の【メヒシバ(雌日芝)】ですが、イネ科メヒシバ属の植物です。
細い茎で地表を這い、立ち上がった花茎の先に数本の細い花穂を放射線状に出しています。
草食系のバッタにとっては生息地でもあり貴重な植物で、 「キリギリス」 や 「ヒナバッタ」 など、どれも【メヒシバ】の草むらの中で見つけています。
名前の由来は、その花穂の形が「オヒシバ(雄日芝)」に似ていて花穂が細いことに因みます。
穂の軸は上面が扁平な浅い三角形で、下の二面に小穂が定着するように並んで付いています。
小穂は先の尖った被針形で長さは3ミリ程度、緑色の小穂は果実が熟しますと基部で剥がれ脱落する構造で、一年草として次世代に芽吹きをつなぎます。
「春の七草」そして「夏の七草」に次いで登場するのが、【秋の七草】です。
左上から順番に、< 女郎花(おみなえし)・薄(すすき)・桔梗・撫子・藤袴・葛・萩 >です。
残念ながら「女郎花」の黄色い花が咲いたところを探しまわりましたが、見つからなく「葉」だけになってしまいました。
山上憶良が詠んだ二首の歌が【秋の七草】の由来とされています。
秋の野に 咲きたる花を 指折りかき数ふれば 七種(ななくさ)の花
萩の花 尾花 葛花 瞿麦の花 姫部志(をみなへし) また藤袴 朝貌の花
それぞれ< 尾花=ススキ(薄)>< 瞿麦=撫子 > ですが、<朝貌>は、<桔梗>を指しているというのが、定説です。
ちなみに写真を並べている順番は、< おすきなふくは >の語呂に合わせて並べていますので、覚えやすくて忘れません。
ツツジ科エリカ属に分類される植物は700種以上もありますが、今回の【エリカ・メランセア】で、やっと5品種目の登場になりました。
鮮やかな淡桃色から桃色の色合いで、花の大きさは5ミリ程度、小粒の釣鐘状のかわいい花を密集して咲かせます。
多くの「エリカ属」は、春先から夏にかけての開花時期ですが、この【エリカ・メランセア】は秋に開花する珍しい部類に入り、国内で流通する唯一の秋咲き品種です。
JR神戸駅の南側、デュオこうべの地下街に降りるエスカレーター脇に、鉢植えとして置かれていた【ピンクノウゼンカズラ(ピンク凌霄花)】です。
エスカレーターで降りる時に花が目に入り、また階段を上がって撮影してきました。
橙色の鮮やかな 「ノウゼンカズラ」 は中国原産のノウゼンカズラ科ノウゼンカズラ属ですが、これは科は同じですが、南アフリカ原産でボドラネア属の常緑つる性低木です。
名前通り、桃色の花色で、花の形も「ノウゼンカズラ」によく似ており、花は4~5センチ程度で「ノウゼンカズラ」よりもかなり小さな感じです。
漏斗状の花姿で花冠は5裂、花弁には、赤紫色の筋が入るところも、「ノウゼンカズラ」と良く似ています。
園芸店では「コンテッサ・サラ」として流通しているかもしれませんが、比較的新しい品種ですので見かけたことはありません。
敷地から飛び出して咲いている【アメリカノウゼンカズラ】を、みかけました。
ノウゼンカズラ科ボウゼンカズラ属の落葉つる性植物で、北米原産として、日本には大正末期に輸入されています。
ノウゼンカズラ属の野生種としては、本種と「ノウゼンカズラ」の2種しかありません。
黄色の花色の【アメリカノウゼンカズラ】を見かけますが、園芸品種です。
「ノウゼンカズラ」とよく似た感じですが、全体的に花姿が小さく、花筒が細長い形状です。
花序は「ノウゼンカズラ」のように長くならず、一か所に花が集まって咲きます。
花冠の直径は4センチ程度、花筒の長さ6センチ程度、花姿はラッパ状で先端はは5裂に分かれます。
これから秋になりますと長い楕円形で20センチに達する<朔果>が実り、種子を蓄えています。
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