今年の読書(2)『自白 刑事・土門功太朗』乃南アサ(文藝春秋)
Jan
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作品が書かれたのは、2009~2010年ですが、<土門>が活躍するのは1980年代前後に設定されており、聖徳太子のの一万円札、テレホンカード、よど号事件等、懐かしい時代背景が描かれ、またその当時の流行歌の歌詞がうまく台詞に使われいて、楽しめました。
主人公の<土門>は、事件の解決は刑事の情熱と勘だという昔ながらの地道な捜査で容疑者を追いつめ、犯行の動機をそれとなく喋らせる人情家です。
四十半ばで娘二人の父親でもあり、後輩の面倒見の良さや上司との絡みもあり、今後のシリーズ化がこれまた楽しみな主人公の登場です。