今年の読書(71)『偽りのウイナーズサークル』本城雅人(徳間文庫)
Jun
1
2011年に産まれたサラブレッドが目指す最高峰のレースで、7230頭の頂点に<ワンアンドオンリー>が輝きました。
本書はその競馬の競走馬を巡るミステリーで、競馬を知らない読者でも、この一冊を読めば、競馬界の実情や現状がよくわかる構成で、さすがもとスポーツ記者だと感心してしまいました。
物語は、アメリカ最大のレース「ケンタッキーダービー」を目前に控えたときに、本命馬を誘拐しようとする場面に調教師の勉強で渡米していた<内>が通りかかり未遂に終わりますが、彼は足にけがをしてしまい馬に乗れない体になってしまいます。
あわせてレースが終わった夜、日本から騎乗するために来ていた<竜見>は、打ち上げの途中で姿を消し、翌日変死体で発見されます。
日本とアメリカの競馬に対する考え方の違いを的確に書きこみながら、競馬を愛する舞台裏の人間模様とが絡み合う、秀逸の作品でした。
Posted at 2014-06-01 06:47
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Posted at 2014-06-01 07:13
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