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神戸:ファルコンの散歩メモ

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今年の読書(28)『骨の祭壇』フィリップ・カーター(新潮文庫)

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今年の読書(28)『骨の祭壇』...
幕開けはサンフランシスコの公園で、癌に犯されているホームレス姿の<カーチャ>が殺害され、謎の言葉を残して息絶えるところから始まります。

死の予感を感じていた<カーチャ>は、孫娘<ゾーイ>に一族の女性は代々、シベリアのノリリスクにある「骨の祭壇」の<守りびと>であると教え、謎めいた言葉を書き残します。
弁護士として平穏な生活を送っていた<ゾーイ>は、祖母の言葉の謎を解くためにひとりフランスに渡るのですが・・・。

1937年にノノリスクの収容所から脱走を試みた男女の行動を起点に、KGBの陰謀、女優<マリリン・モンロー>の急逝、ケネディ大統領暗殺などの史実を下敷きに<ゾーイ>の謎解きが始まります。

「骨の祭壇」の謎を求めて動き回り敵からの襲撃を受ける様は、『ダ・ヴィンチ・コード』の暗号解読官<ソフィー>を連想させ、<ロバート>教授に似た潜入捜査官<ライ>が<ゾーイ>を手助けして二人三脚で謎に迫っていきます。

上下2冊の長編ですが、最後のページまでどうなるのかとワクワクしながら読み終えました。
#エッセイ #コラム #本 #詩 #読書

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今年の読書(27)『モップの精は深夜に現れる』近藤史恵(文春文庫)

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今年の読書(27)『モップの精...
以前に著者の作品として、自転車ロードレースを扱った 『サクリファイス』 が、自転車協競技の世界を舞台としたミステリーで面白く読みました。
今回は表紙が、魔女らしいスタイルで楽しげな雰囲気がありましたので、手に取りました。

主人公<キリコ>は深夜に働く清掃員でありながら、「膝上の黄色いタータンチェックのスカートに、ごつめの膝まであるブーツ、上半身は白いふわふわした生地のセーターで、臍にはピアスをしている」というい、掃除には不似合いとおもえる姿で働いています。

事務機器メーカー、小さな編集会社、モデル事務所等、派遣先で起こる事件に対して、ロッカー室にある書籍、ゴミ箱や掃除機のゴミなどを頼りに、困っている社員の悩みを解決していくというお話しが納められています。

4話目の話しは<キリコ>自身の問題を絡ませ、夫<大介>が突然一ヶ月も旅行に出た<キリコ>の謎を解く構成で、ほのぼのとした読後感が残りました。
#エッセイ #コラム #本 #詩 #読書

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今年の読書(26)『あんじゅう』宮部みゆき(角川文庫)

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今年の読書(26)『あんじゅう...
江戸時代を舞台に、許婚<良助>を兄妹同様に育った<松太郎>に殺された16歳の<おちか>は、袋物を扱う<三島屋>を営むおじの<伊兵衛・お民>夫婦に引き取られ、女中と同様に働き心を癒しています。

自分の数奇な運命を背負いながら<おちか>は、自分と同じような傷を持つ不思議な体験を聴くことにより、相手も自分も心の重みが外れていくのを感じ始めて行きます。

副題に<三島屋変調百物語事続>とあり、「変わり百物語」と評して面妖な話しが、シリーズ1巻目の『おそろし』(5話)に続き、今回は(4話)が収められています。
この先(100話)まで続くとすれば、かなり長期間にわたるシリーズとなりそうです。

著者の作品は嫌いではありませんが、どの話も内容的に<山場>を感じることができなく、(4話)で622ページと分量もあり、少し読むのに疲れてしまいました。
<おちか>をはじめ、取り巻く登場人物たちは面白い性格の持ち主たちで生き生きとしていますが、なぜか読後感はすっきりとしませんでした。
#エッセイ #コラム #本 #詩 #読書

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今年の読書(25)『オメガ 警察庁諜報課』濱嘉之(講談社文庫)

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今年の読書(25)『オメガ 警...
著者の作品には、警視庁情報官 <黒田純一>、警視庁特別捜査官 <藤江康央>、警視庁公安部 <青山望>、といった主人公が活躍していますが、今回は女性諜報官<榊冴子>を新しい主人公として登場させています。

「オメガ」とは、警察庁諜報課として海外に支局を持つ国際諜報機関のことで、<冴子>は北京支局香港分室に配属された美人捜査官です。

中国の人民解放軍の配下にある工場で、北朝鮮から鉄道を利用して送られてくる麻薬の精製工場の破壊工作が今回のミッションです。
同僚の<岡林>は中国武芸に通じ、<土田>はコンピュータに精通しているという脇役の設定も面白く、楽しめました。

果たして日本にこのようなイリーガルな部所が存在するのかは別として、中国・北朝鮮の政治事情もよく分析された描写で、これからの<榊冴子>の活躍が楽しみなシリーズになりそうです。
#エッセイ #コラム #本 #詩 #読書

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今年の読書(24)『時の渚』笹本稜平(文春文庫)

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今年の読書(24)『時の渚』笹...
昨年度、著者の作品として 『駐在刑事』 ・ 『未踏峰』 ・ 『挑発 越境調査』 ・ 『偽りの地』 と読みました。
山岳関係の描写を絡めた描写が多く、骨太な内容で一躍にお気に入り作家の仲間入りです。

今回は、笹本稜平名義でのデビュー作『時の渚』で、2001年に出版され、文庫本としては2004年4月の発行です。

元刑事で、今は私立探偵として生きている<茜沢圭>は、末期癌の老人から、35年前にある女性に託した息子の調査を依頼されます。
息子を託した女性が<原田幸恵>だとわかりその後の経過を調査を進めるなか、3年前に自分の妻と息子を轢き逃げした事件の犯人が、老人の息子ではないかとの疑問が持ちあがります。

余命いくばくもない元やくざの老人が息子を手放さなければいけない事情を基線に、親と子の絆を平行線に置き、二転三転と読者の予測を覆す構成は、その後の著者の作品の根幹を良く表しており、感動しました。
タイトル『時の渚』は、すべて読み終わると理解できる、著者渾身の表現だと思います。
#エッセイ #コラム #本 #詩 #読書

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今年の読書(23)『署長刑事(デカ)』姉小路祐(講談社文庫)

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今年の読書(23)『署長刑事(...
副題に<大阪中央署人情捜査録>とあるように、大阪府警の中央署が舞台です。

神戸在住者としては、表紙左に見える「通天閣」や右側の「天王寺動物園」は馴染みの景色で、以前に読んだ同著者の 『見当たり捜査25時』 の表紙も「通天閣」が気になり手に取りました。

キャリアとして警察庁から中央署の署長として赴任してきたのは、弱冠29歳のキャリア<古今堂航平>で、身長は158センチしかありません。
赴任してきた早々、中央署の職員による飲酒ひき逃げ事件が発生、大阪府警は失態を揉み消し早く決着を図ろうとしますが、<古今堂>は事故の不信感がぬぐい切れず、警察の組織構造に反した形で、自ら事件の捜査に乗り出します。

大阪が舞台ですから全体を通して関西弁の会話が楽しめ、キャリア組とは思えぬ行動力でお飾りの署長に収まりきれない<古今堂>と、それをアシストする新人女性警察官<塚畑由紀>などの脇役が、いい味を出していました。
#エッセイ #コラム #本 #詩 #読書

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今年の読書(22)『余波(上・下)』ピーター・ロビンス(講談社文庫)

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今年の読書(22)『余波(上・...
イーストヴェイル署犯罪捜査部警視代行の<アラン・バンクス>を主人公とするシリーズで、はや12作目になります。
初登場作品の『罪深き眺め』から5作目までは「創元社推理文庫」から出版されていましたが、6作目からは「講談社文庫」に替わっています。

隣家から悲鳴が聞こえ、絵本作家の<マギー>は警察に通報、2名の警官が現場に到着すると、その家の妻<ルーシ>は頭部を殴られて意識不明の状態でした。
急行した警察官<デニス>は、地下室で全裸の少女がベッドに縛られた状態で死んでいるのを発見するのですが、隠れていた当家の主人<テリー>に鉈で惨殺、相棒の<マギー>は、自分の身を守るために警棒で<テリー>を殴打、意識不明の状態にさせてしまいます。

地下室には行方不明となっている少女たちの遺体が埋められており、<テリー>が少女誘拐犯に間違いはなさそうなのですが、発見されない行方不明の少女や妻の<ルーシ>の小女時代の虐待事件が浮かび上がり、事件は思わぬ方向に向かい始めます。

<アラン>の別居生活の心情を描き、同僚刑事<アニー>や犯罪心理学者<ジェニー>という女性陣たちを絡ませ、シリーズらしい流れが楽しめました。
#エッセイ #コラム #本 #詩 #読書

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今年の読書(21)『ハイ・アラート』福田和代(徳間文庫)

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今年の読書(21)『ハイ・アラ...
前回読みました 『TOKYO BLAKOUT』 は、いかに国民が電気が使えて当たり前であると錯覚しているのかを、東日本大震災以前に警告していたことに驚きながら読み終えました。

今回は東京の各地で風船を用いた爆発が起こり、「十二神将」と名乗る爆弾テロリストが名乗りを上げます。

各企業を狙う爆弾事件と並行して、神戸三宮でスポーツジムを経営する<田代>の所に、ペルーではテロ対策本部捜査官の<ミゲル>が、従兄弟の<サンチョ>と友人の<ファン>が日本で行方不明になっているとのことで来日、<田代>と協力して<サンチョ>たちの行方を追います。

一見関係ない事件が平行しているように描かれていますが、この二つの事件が結びつき、日本の若者の置かれている現状とペルーの社会状況を深刻にえぐりながら、現代の社会に対しての問題定義を感じさせる一冊でした。
#エッセイ #コラム #本 #詩 #読書

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お疲れさまでした(3)<あぶさん>@『ビッグコミックオリジナル』

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お疲れさまでした(3)<あぶさ...
1973(昭和48)年から『ビッグコミックオリジナル』に連載されていた<水島新司>さんの漫画<あぶさん>が、2月5日号の(976話)をもって最終回を迎えました。

呑ん兵衛の<あぶさん>こと<景浦安武>は、南海ホークス時代から代打専門の選手として、ダイエーホークス、ソフトバンクと球団名が変わるなか年齢を重ねてきており、そろそろ引退の時期だと心配しておりました。

酒が大好きな呑ん兵衛として、打席に入る前にバットに「酒しぶき」を振りかける儀式は、酒豪の打者として面目躍如の場面でした。

漫画家<水島新司>さんは、本来は阪神タイガースファンだと聞いていますが、41年間に渡り、毎回楽しみながら読まれた方も多いはずです。
次作としては、ファンである阪神タイガース球団を舞台に、新たなる漫画を描いていただきたいものです。
#エッセイ #コラム #本 #詩 #読書

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今年の読書(20)『露壜村事件』椙本孝思(角川文庫)

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今年の読書(20)『露壜村事件...
16歳の高校生<白鷹黒彦>と、「世界最高の知恵」と呼ばれる天才<犬神清秀>とその妹の14歳の中学生<犬神果菜(はてな)>を中心とする事件簿シリーズの第3巻目です。

携帯電話も通じない人里離れた「露壜(ろびん)村」に、<清秀>から<果菜>の所に村に来るようにとのハガキが届き、兄と合流すべく<黒彦>と二人で出掛けるます。
村に付いた当日、村の長である<綾樫家>の当主<久作>が急死、お寺に向かう葬列の場面に出会い、<果菜>は<久作>の未亡人<ウタ>から生き神様だと見初められ、<綾樫家>に泊まることになります。

村の旧家として君臨する<綾樫家>ですが、古い因習が絡む中、当主の跡目争いなのか、長男・二男等が次々に惨殺死体で発見されていきます。

密室殺人ではありませんが、閉ざされた旧家の屋敷内中で起こる事件は読者に家族の犯行を推理させますが、「露壜村」全体を包み込むどんでん返しの結末が待ち受けている554ページでした。
#エッセイ #コラム #本 #詩 #読書

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