Jan
19,
2022
中小企業にこそ導入して欲しい「パーパス経営」
今日は、新聞やビジネス雑誌で最近、頻繁に目にするようになった
「パーパス経営」
と、中小企業について少し触れたいと思います。
なお、飽くまで私の個人的な見解なので、ご承知おきをお願い致します。
今日の章立て
1.「パーパス経営」とは
2.昨今の企業に足りていないこと
3.中小企業こそ、パーパス、「存在意義」の再確認を!
1.「パーパス経営」とは
(1)パーパス(purpose)とは、ロングマン現代英英辞典によると「what it is intended to achieve」、達成しようと意図していること、
つまり「目的」ということだと理解できます。もう少し経営学的に表現すれば「存在意義」でしょうか?
(2)それでは「パーパス経営」とは何か?一橋ビジネススクール客員教授 名和高司氏は「志本経営」とおっしゃっています。
志(こころざし)に根差した経営という定義です。経営者の「内発的動機」に基づく経営と言い換えても良いかと思います。
(3)個人的に私は「存在意義」に近いニュアンスで捉えています。つまり「我が社が、何を以って社会や市場に存在することが認められているか?」です。
提供する価値があるから、お客様から受け入れられ、その対価が頂戴できる。このように体感しています。
2.今の企業に足りていないこと
(1)パーパス経営を上記のように理解したとき、我々の身の回りの企業・会社・組織を見た時、皆さんはどう感じますか?
利益追求だけを目的にしている、ノルマ主義の企業や、品質問題を社内隠蔽している組織は論外ですが、もう一歩引いて考えて、自社の「パーパス」に立ち返っていない会社が多いような気がします。
(2)「え、パーパス?またカタカナですか?もういいです!うちはそれどころじゃない、目先のことに追われてしまって、それどころでは無いんです!」
私が経営理念やビジョンについて少し水を向けると、こういう返答をする中小企業の社長さんが少なからずいます。
毎日の資金繰りに汲々しているところに、「理念」とか言われても!
お気持ちはよく分かります。
(3)一方、そういう姿勢や志向の経営者を、周りの社員はどう見ているでしょうか?
今どきの社員、特に若手の従業員は、この点に関しては非常にシビア、鑑識眼が高いと感じています。そして、そういう社員は心の中で
「自分は、どうしてこの会社で働いているのだろうか?」
「この職場に居続けることで、自分は何が得られるのだろうか?」
潜在能力が高く、やる気を持つ社員だからこそ、こういう想いに行き着いてしまうように思います。
3.中小企業こそ、パーパス、「存在意義」の再確認を!
(1)もちろん「パーパス経営」は、従業員のためだけにあるものではありません。むしろ経営者自身のために必要な考え方です。
(2)そして、自社の「存在意義」「ありたい姿」を明確にして、社会・市場に伝えることが、顧客を引き付けて行くように感じます。
そして同時に、そういう経営者の下で働く社員も、その自社の「存在意義」に共感し、自らの能力を発揮していく。
(3)「企業」「顧客」「従業員」、この三者に良好な関係性が構築されると、本来とは異なる意味ではありますが、「三方よし」が実現されるのだと思います。
そのためにも経営者、特に中小企業の社長さんには、カタカナ言葉を毛嫌いせず「パーパス経営」をぜひ標ぼうし、実践して欲しいです。
(4)一方私の方も、お客様と対話する際には、ぼんやりと曖昧にしか伝わらない英語表現ではなく、日本語で明確に、内容をきちんと伝えていくことが必要だ、と改めて感じました。
ではまた明日!
「働くあなたを元気にする」プロコーチ、砂村よしお
Jan
18,
2022
「リーダーシップ」というものを思う時(9)「社員は職場で何に燃えるのか?」
不定期ですが、
『「リーダーシップ」というものを思う時』
というタイトルで綴っています。
今日のテーマは
「社員は職場で何に燃えるのか?」
お付き合いをさせて頂いている経営者や管理職から
「最近の若者には、やる気が感じられない」
「指示待ち社員が多くて困る」
などの、社員や若者に対する不満を時々お聞きします。
確かにそう見えるのかも知れない。しかし私が若かった頃や新入社員時代を思い返すと、今どきの若者や社員は
「色々なことを、それも『深く』考えている」
と感じます。
言い換えると「本質」を掴もうとしている、ように思えるのです。
「会社や組織で働くことって、何だろう?」
「この仕事をすることで何が得られるのだろうか?」
「自分は周りの社会と、どう関わっているのだろうか?」
20代の頃の私には、考えも及ばなかったことに焦点を当てようとしています。
私も含めて、頑張っただけの見返りがあった時代に生きた世代は、上記の、純粋で一種、哲学的な問い掛けには、残念ながら、即座には答えられないのではないでしょうか?
「そんなこといいから、さっさと手を動かせ!」
「まずは稼げるようになってからだ!」
こんな答えを投げつけて、彼らの本質的な問いから、目を背けているように見えることも、少ないように感じます。
そこで、経営者・管理職、及び、社員や若い世代に向けて、私が思い付く問い掛けは
「これまでの人生で、あなたはどんなことに『燃えた』経験がありますか?」
仕事に限定されず、分野は何でも良いです。高校野球や山登りでも、ゲームでも。
受験でも資格試験でも。はたまた「大好きな彼女にどうしたらアタックできるか?」でも良いです。
何かに「燃える」経験は非常に重要だと思います。その人が持つ情熱の証であり、それによって引き出された行動は、何らかの教訓を与える。
そんな「燃える」ものを、見つけて欲しいです。
「今の会社の仕事は好きじゃないけど、将来は経営者になりたいんです」
こんな思いを大切にして、育てることで、職場で毎日過ごす意味・意義を見直すきっかけになると思っています。
そして経営者や管理職は、社員・」部下が「燃える」ものを見つける歩みに、ぜひ伴走してあげて欲しいです。
ではまた明日!
「働くあなたを元気にする」プロコーチ、砂村よしお
Jan
17,
2022
読書会でドラッカーを読み進めながら(Day11)「知識労働者の貢献と成果を阻むもの」
興味深いスタイルの「読書会」で、P・F・ドラッカー著
「プロフェッショナルの条件」
を読み進めています。
その読書会のスタイルは
「一冊の本を参加者が、順番に輪読しながら読み進めるスタイル」
そう、まるで小学校の国語の授業のようにです。
従って、ゆっくり・じっくり聞いて、深く読む感じで、読書が進む。
この読書会に参加するたびに、ドラッカーがいかに「凄い人」なのかが、心に沁みてきました。
不定期ではありますが、読み進めながら重要な部分を綴って参ります。書かれている内容が相当「深い」ので、行間を理解したい方は是非、書籍を全文で読んで頂きたいです。
この本の凄さは、出版されたのが2000年、従ってドラッカーは、それ以前の1990年代にはこの草稿を練っていたはず。まるで30年後、2020年代の現在が見えていたかのような記述が随所に出てきます。
Part2:働くことの意味が変わった
第2章「なぜ成果があがらないのか」
【働く者をとりまく組織の現実】
1.組織に働く者の置かれている状況は、成果をあげることを要求されながら、成果をあげることが極めて困難になっている。
まさに、自らが成果をあげられるように意識して努力しないかぎり、周りをとりまく現実が彼らを無価値にする。
2.組織に働く者は、自分ではコントロールできない「四つの大きな現実」に取り囲まれている。
3.彼らにとっては、それらのものと共生するしか選択の余地はない。しかし、それら四つの現実のいづれもが、仕事の成果をあげ、業績をあげることを妨げようと圧力を加えてくる。
(1)時間はすべて他人に取られる。
①誰でも彼の時間を奪える。現実に、誰もが奪う。
(2)自ら現実の状況を変えるための行動を取らない限り、日常業務に追われ続ける。
①しかも日常の仕事は、本当の問題点どころか、何も教えてくれない。
②彼らに必要なのは、本当に重要なもの、つまり貢献と成果に向けて働くことを可能にしてくれるものを知るための基準である。
(3)組織で働いているという現実がある。
①他の者が彼の貢献を利用してくれる時にのみ、成果をあげることが出来る、という現実である。
②組織は一人一人の人間の強みを発揮させるための仕組みである。
③通常、成果をあげるうえで最も重要な人間は、直接の部下ではない。他の分野の人、組織図の上では横の関係にある人である。あるいは上司である。
(4)組織の内なる世界にいるという現実がある。
①誰もが自らの属する組織の内部を最も身近で直接的な現実として見る。一方、外の世界で何が起こっているかは、直接には知りえない。
②しかるに、組織の中に成果は存在しない。全ての成果は外の世界にある。
ではまた明日!
「働くあなたを元気にする」プロコーチ、砂村よしお
Jan
17,
2022
コーチングクラスでの「学び直し」で気付くこと(最終回)
今年の漢字一字は
「原(源)」
文字通り原点に返る、源を再確認する。
ということで、以前通った銀座コーチングスクールのクラスを「再受講」しています。
私は講師として「教える立場」でコーチングに関わった経験はあります。ここで改めて
「コーチング」とは何か?
神髄に迫ろうと考えての学び直し、です。
今日も昨日に引き続き、気付いたことを記します。
今日の最大のハイライトは
「視点を変える質問」
クライアントの思い込みや既成概念を、コーチからの問い掛けで、異なった視点から見直してもらうもの。
「リ・フレーミング」と表現することもあります。
この「視点を変える質問」には、いくつかのバリエーションがあります。そこで今日は、私が好きなものや、しばしば使う問いを挙げてみます。
「相手の方は、あなた自身のことをどのように感じていると思いますか?」
「あなたの親友なら、今のあなたにどんな助言をすると思いますか?」
「具体的に何があったのですか?」
「何から始めることが出来ますか?」
「5年後の自分には、今のあなたはどのように見えると思いますか?」
「その目標が達成したあなたは、今のあなたと何がどう異なっていますか?」
「もし制約がなければ、どう対応しますか?」
「期限を残り三ヶ月だとすると、何をしますか?」
「それをやっているあなたは、何を感じていますか?」
「あなたを助けてくれる人は誰ですか?」
一回のセッションで全部を使う訳ではありません。しかし必要なタイミングで、適切な問いかけがスムーズに出来るようにしたいですね!
ではまた明日!
「働くあなたを元気にする」プロコーチ、砂村よしお
Jan
15,
2022
コーチングクラスでの「学び直し」で気付くこと(2)
今年の漢字一字は
「原(源)」
文字通り原点に返る、源を再確認する。
ということで、以前通った銀座コーチングスクールのクラスを「再受講」しています。
私は講師として「教える立場」でコーチングに関わった経験はあります。ここで改めて
「コーチング」とは何か?
神髄に迫ろうと考えての学び直し、です。
昨日に引き続き今日も、再度気付いたことを列挙しておきます。
1.「事実」「解釈」「感情」をきちんと分ける
2.セッションテーマを設定する際は「きっかけ・背景」を掘り下げる
3.目標とのギャップを認識してもらうために、現状の進捗度を言語化してもらう
1.「事実」「解釈」「感情」をきちんと分ける
(1)自分で話をしたり、相手の話を聞いている際に、ついやりがちなのは「思い込み」。
それは「事実」なのか、自分なりの「解釈」なのか?また、解釈を飛び越えて「感情」なのか?よく見極める必要がある。
(2)特に今日のコーチングクラスで講師から、「感情」が「事実」や「解釈」を上塗りしてしまう、という指摘があった。
(3)これにはグッときた!これらを、特に「感情」をコントロールしないと、状況を正しく把握できない。そしてコントロールすべきは自分の感情だ!
2.セッションテーマを設定する際は「きっかけ・背景」を掘り下げる
(1)セッションを開始する際の「テーマ設定」。これは必須だが、その際にそのテーマを選ぶ「きっかけ・背景」を確認すること。
(2)これはコーチ側にとってセッションテーマを正しく理解する目的ではあるが、実は一方、クライアント側にとっても重要な意図がある。
(3)「きっかけ・背景」を語ってもらうことが「目標設定」に繋がるからである。
きっかけ・背景を深掘りする過程で、セッションの目標をどの辺りに置いたら良いのか?が明確になっていく。
(4)ここで言う「目標の明確化」とは、「どういう状態になっていたら、目標に達成したと言えるのか?」というクライアントの「判断基準」が明確になっていることも含まれている。
3.目標とのギャップを認識してもらうために、現状の進捗度を言語化してもらう
(1)これはいわゆる「目標が達成されている状態を100とすると、現状はいくつですか?」という問い掛け。別名「スケーリング」とも言う。
(2)この問いは自分は、余り使っていないと気が付いた。
(3)しかし、目標と現状のギャップを「数値化」することは、改めてクライアントに様々なことを明示することにつながる。
(4)例えば、このようなことが可視化出来る。
①これまで何が達成されているのか?
②目標達成まで、まだどれくらいの道のりがあるのか?
③行動をすることによって、いつまでに、どれくらいギャップが埋まるのか?
とてもパワフルな問いかけである。ぜひ活用したい。
ではまた明日!
「働くあなたを元気にする」プロコーチ、砂村よしお
Jan
14,
2022
コーチングクラスでの「学び直し」で気付くこと(1)
今年の漢字一字は
「原(源)」
文字通り原点に返る、源を再確認する。
ということで、以前通った銀座コーチングスクールのクラスを「再受講」しています。
私は講師として「教える立場」でコーチングに関わった経験はあります。ここで改めて
「コーチング」とは何か?
神髄に迫ろうと考えての学び直し、です。
改めて今日、再度気付いたことを列挙しておきます。
1.「クライアントに焦点を当てる」とは、どういうことか?
2.「ありたい姿」を見つけられる手助けをする
3.「行動を止めているもの」に気付いてもらう
1.「クライアントに焦点を当てる」
これはセッションを提供するコーチやコーチングを教える講師は頻繁に口にする表現。一種のマントラ。しかし、この表現の本質は何でしょうか?
今日の私の結論は、
「クライアントになってみないと分からない」
つまり、どんなにコーチ側から深掘りしても、クライアントの気持ちは分からない。だからコーチはセッション中に「ここまで話してみていかがですか?」と訊ねます。
しかし、どこまでクライアントが自分の状況・感情を説明・言語化できるのか?
こう考えて、そもそも自分がコーチングを学ぼうと思ったきっかけを思い出しました。それは
「クライアントとしてコーチングセッションを受けて、本当に良かった、機能した!」
からです。この「体感値」が重要ですね!
2.「ありたい姿」
これも再び「コーチング・マントラ」ですが、この「ありたい姿」はコーチングのためだけではない!仕事でも、家庭でも、日常生活に欠かせないアプローチでもあります。
我々は日常生活において常に
「どのようにして、目の前の事柄を解決できるか?」
と訊ねていると感じます。
右から飛んでくる問題を解決して左へ流す。すると再び
右から問題が飛んでくる。
これに追われています。しかし
「この課題を解決できた暁に自分は何を得ているのか?」
「この課題の向こう側に自分は何を見ているのか?」
こういう発想を忘れてしまっています。これを今日、気付かされました。
3.「行動を止めているもの」
大人になればなるほど「訳知り顔」の自分に気付く。やらない訳や出来ない理由は、探そうと思えばいくらでも見つかる。
「自分の、その行動を止めているものは何だろう?」
ワクワク感はもちろん重要です。しかし、そう簡単に見つけられないことが多いのも現実です。その時は発想を変えて、何が自分を止めているのか?を見つけることの方が、ひょっとしたらクライアントの心のブロックを取り除くことの近道かもしれない、です。
今日は以上、こんなことに気付きました!
ではまた明日!
「働くあなたを元気にする」プロコーチ、砂村よしお
Jan
13,
2022
今日まで毎日投稿して気付いたこと:ブログを書くことは「セルフコーチング」
昨日、先輩プロコーチからコーチング・セッションを受けて、あることに気が付きました。それは、
ブログを書くことは「セルフコーチング」だ!
ブログ投稿を始めて今日で243日目。これまで毎日、投稿が出来たことは正直言って、自分でもびっくりしています。
先輩コーチはから、こんな問い掛けがありました。
「ブログを毎日書くということは、ご自身にとって、どういう意味がありますか?」
うーむ、意味か?!
コーチからの問い掛けによって、様々な問いが自分の中に巡りました。
「自分は何のために、ブログを毎日投稿するって決めたのだろう?」
「誰のために、毎日苦労してブログを書いているのか?」
「ここまで書き続けてみて、何を感じているのだろう?」
そして見えてきた答えは、
「自分勝手だけれど、ブログを書くのは誰のためでもない、自分のためだ」
「『自分と向き合う』ため、つまり内省のためにブログを書いている」
このようなことに気付くと、毎日投稿する心理的な負担が、少しスーッと軽くなるような気がしました。なぜなら
「自分の視点で、自分の想いを、そのまま記せば良い」
「上手いとか下手とか、文章が長いとか短いとか、関係ない」
素の自分、自分自身の中から自然に湧き出てくるものを、文字化・言語化すれば良いのだ。
そして、これは将に
「セルフコーチング」
だ、と腹落ちしました。
こんな私のブログに、わざわざお付き合い頂く皆様には、本当に心苦しい限りです。
しかし、このわがままをお許し頂けるようであれば、時おりで良いので、立ち寄って頂けると本当に有難いです。
明日からもまた、書き続けて参ります。
ではまた明日!
「働くあなたを元気にする」プロコーチ、砂村よしお
Jan
12,
2022
読書会でドラッカーを読み進めながら(Day10)「貢献をなすべき知識労働者はエグゼクティブである」
興味深いスタイルの「読書会」で、P・F・ドラッカー著
「プロフェッショナルの条件」
を読み進めています。
その読書会のスタイルは
「一冊の本を参加者が、順番に輪読しながら読み進めるスタイル」
そう、まるで小学校の国語の授業のようにです。
従って、ゆっくり・じっくり聞いて、深く読む感じで、読書が進む。
この読書会に参加するたびに、ドラッカーがいかに「凄い人」なのかが、心に沁みてきました。
不定期ではありますが、読み進めながら重要な部分を綴って参ります。書かれている内容が相当「深い」ので、行間を理解したい方は是非、書籍を全文で読んで頂きたいです。
この本の凄さは、出版されたのが2000年、従ってドラッカーは、それ以前の1990年代にはこの草稿を練っていたはず。まるで30年後、2020年代の現在が見えていたかのような記述が随所に出てきます。
Part2:働くことの意味が変わった
第2章「なぜ成果があがらないのか」
【現代社会の中心的存在】
(1)今日では、知識を基盤とする組織が社会の中心である。その中心的な存在は、筋力や熟練ではなく、頭脳を用いて仕事をする知識労働者である。
(2)知識労働者が成果をあげるためには、適切な仕事に取り組まなければならない。そのような仕事は、肉体労働のために開発した手法では測定できない。
(3)知識労働者を直接あるいは細かく監督することはできない。彼らには助力を与えることが出来るだけである。知識労働者は自らをマネジメントしなければならない。成果をあげるべく、自らをマネジメントしなければならない。
(4)知識労働者が何を考えているかは確かめようがない。だが考えることこそ、知識労働者に固有の仕事である。考えることがなすべき仕事の始まりである。
【すべての者がエグゼクティブ】
(1)今日の組織では、自らの知識あるいは地位のゆえに、組織の活動や業績に実質的な貢献をなすべき知識労働者は、すべてエグゼクティブである。
(2)組織の活動や業績とは、企業の場合、新製品を出すことであり、市場で大きなシェアを獲得することである。病院の場合は、患者に優れた医療サービスを提供することである。
(3)組織のそのような能力に実質的な影響を及ぼすために、知識労働者は意思決定をしなければならない。そして自らの貢献について責任を負わなければならない。
(4)自らが責任を負うものについては、他の誰よりも適切に意思決定をしなければならない。
(5)ここで折角の意思決定が無視されたり、また左遷されたり、解雇されたりするかも知れない。だがその仕事をしている限り、仕事の目標や基準や貢献は自らの手の中にある。従って、ものごとをなすべき者はみなエグゼクティブである。
(6)知識労働者は、量によって規定されるものではない。成果によって規定される。
ではまた明日!
「働くあなたを元気にする」プロコーチ、砂村よしお
Jan
12,
2022
読書会でドラッカーを読み進めながら(Day9)「知力とは別の、成果をあげるための能力が必要」
興味深いスタイルの「読書会」で、P・F・ドラッカー著
「プロフェッショナルの条件」
を読み進めています。
その読書会のスタイルは
「一冊の本を参加者が、順番に輪読しながら読み進めるスタイル」
そう、まるで小学校の国語の授業のようにです。
従って、ゆっくり・じっくり聞いて、深く読む感じで、読書が進む。
この読書会に参加するたびに、ドラッカーがいかに「凄い人」なのかが、心に沁みてきました。
不定期ではありますが、読み進めながら重要な部分を綴って参ります。書かれている内容が相当「深い」ので、行間を理解したい方は是非、書籍を全文で読んで頂きたいです。
この本の凄さは、出版されたのが2000年、従ってドラッカーは、それ以前の1990年代にはこの草稿を練っていたはず。まるで30年後、2020年代の現在が見えていたかのような記述が随所に出てきます。
Part2:働くことの意味が変わった
第2章「なぜ成果があがらないのか」
【成果をあげる能力とは何か】
(1)ものをなすべき者の仕事は、成果をあげること。しかし、ものごとをなすべき者のうち、大きな成果をあげている者は少ない。
(2)知力はある。想像力もある。知識もある。しかし、知力や想像力や知識と、成果をあげることとの間には、ほとんど関係がない。
(3)頭が良い者が、知的な能力がそのまま成果に結びつくわけではないことを知らない。
(4)知力や想像力や知識は、あくまで基礎的な資質である。それらを成果の結びつけるには、成果をあげるための能力が必要である。
(5)これが当然明らかにも拘わらず、この点が放置されていた理由の一つは、成果をあげることが、組織に働く知識労働者に特有な能力だからである。
(6)肉体労働者は能率を上げれよい。決められたことを正しく行う能力があれば良い。
続きは、また後日に記します。
ではまた明日!
「働くあなたを元気にする」プロコーチ、砂村よしお
Jan
10,
2022
セルフコーチングで「2022年のありたい姿」を言語化する(Day2)「何から着手するのか?」
新年2022年が明けて、既に今日は10日。年末年始とバタバタしていたこともあって、大事なことを考えることを疎かにしていました。それは
「2022年のありたい姿」
を明確にする。
抱負、といっても良いし、計画・目論見と表現することも出来ます。
つまり、
「今年はこんな一年になって欲しい、こんな一年にしたい!」
そこで昨日に引き続き、誌上「セルフコーチング」で言語化してみようと思います。
因みに「Day1」での問い掛けは以下の通り。
【Day1】
問い掛け(1)
2022年の大晦日に一年を振り返った時、どんな状況、どんな気持ちになっていると嬉しいか?
問い掛け(2)
その「将来の展望」が2022年の年末時点で見えていることは、自分にとってどういう意味があるのか?
問い掛け(3)
「残り10年」という話が出たが、その最初の一年目である2022年は、どんな位置付けの年にしたいのか?
【Day2】
問い掛け(1)
残り10年で「やり残し」が無いようにしたい。そのために、やってみたいと思っていることに、先ずは手を付けたいとのこと。それは具体的に何か?
①やりたいことを、いくつかのカテゴリーに分ける。a) 仕事、b)家族、c)個人。短期・長期という視点も織り交ぜる。
②それぞれのカテゴリー
a) 仕事
- 顧問先・懇意にしているクライアントへの支援強化
- 新サービス開発:これまでの提供サービスに加えて、今年は企業研修に「ケースメソッド研修」を加えたい。修了した大学院で得た知見を是非研修で活かす。
- 協会の立上げ促進:先ずは協会体制の確立、及び、集客戦略の構築
b) 家族
- 妻との将来のライフスタイルを模索・検討する:海外と日本のdual life(二重生活)を実現するためのフィージビリティスタディ・下見を開始する。
c) 個人
- ICF資格取得:コーチングの原点回帰し、更に深掘りする。それを具体的な形としての資格(PCC資格)とする。
問い掛け(2)
色々出てきたが、2022年末の状態を10とすると、現時点での立ち位置はどの程度か?
①全体感としては「1~2」くらいかな?未だ未だ項目を挙げただけ。ただしICF/PCC受検は受検要件を満たすため事前学習は開始している。
問い掛け(3)
その立ち位置を先ずは、いつまでに、どれくらいまで進めたいか?
①1年間の最初の3ヶ月が鍵!3月末までに始める、「着手」することが重要。後になると億劫になってしまうかも知れない。
②3月末までに、以下に着手する。
- ICF/PCC受検の準備(既に一部開始)
- ケースメソッド研修:懇意にしているプロコーチ・研修講師に試しで模擬研修を提供して、感想やフィードバックをもらい、手応えや改善点を確認する。
問い掛け(4)
それを実現するための「心掛け」「注意点」は何か?
①対処している目先のことに「集中」し「楽しむ」こと。仕事を「こなす」ことについ躍起になってしまうと、大事なことが見えなくなる。
②時間的な余裕を創り出す:すきま時間を有効活用する。
こんな感じでしょうか?「セルフコーチング」で自らの問いを、こうして「言語化」「文字化」することで、大分すっきり、明確になりました。
お付き合い頂き、ありがとうございました。
ではまた明日!
「働くあなたを元気にする」プロコーチ、砂村よしお
×
- If you are a bloguru member, please login.
Login - If you are not a bloguru member, you may request a free account here:
Request Account