副題に<世田谷駐在刑事・小林健>とありますように、主人公は世田谷区の高級住宅街にある学園前駐在所に勤務しながら、山手西警察署の敏腕刑事であり全国の暴力団取締のエキスパートとして名を馳せ<鬼コバ>と呼ばれています。
相棒の刑事<加藤>を暴漢の拳銃発砲で亡くした過去を持ち、その未亡人の<陽子>と結婚、残された一人息子<修平>と三人での駐在所生活をしています。
町内の見回りの中、事件の匂いを嗅ぎつけると刑事として捜査に当たり、首尾よく犯人を検挙してゆく様は、なかなか読みごたえがありました。
タイトルにある『鬼手』は<鬼手仏心>からの拝借で、これは紀ノ川の漁師に伝わる言葉で、近年は外科医の心構えとして用いられており、「残酷なほどにメスをいれるが、それは何としても患者を救いたいという温かい純粋な心からである」ことを意味しています。
捜査過程における<小林健>の心得として、なるほどと納得できる一冊でした。
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Posted at 2013-12-15 14:07
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Posted at 2013-12-15 23:39
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