- Hashtag "#読書" returned 1794 results.
馬鹿らしいサラリーマンの営業職からドロップアウトした34歳の<高杉篤郎>は詐欺師となり、カード詐欺でコンビを組んだ<園部>と、徳川埋蔵金にからむ出資金詐欺を企み資産家の<金本>の家を訪れます。
先客としてリトグラフを販売に来ていた美人の画商<三枝(三上菜摘子)>に、出資話は嘘だと見抜かれ、早々と退散してきます。
一発転機を狙い、高級住宅街に住む<渋井>家の愛犬<レックス>を誘拐して身代金を取ろうと策略しての下見中、あろうことか画商の<三上菜摘子>と遭遇、お互い詐欺師同志ということで愛犬掠奪の計画を練るのですが、<三上>のいつもと違う不審な行動に誘拐を察知した小学5年生の<渋井巧>は、小遣いをくれない父親からお金を取ろうと、仲間として加わりますが、反対に<巧>が誘拐されてしまいます。
身代金を巡る二転三転のどんでん返しが繰り返されるなか、無事に<巧>を助け出せるのかと、<高杉>・<園部>・<三上>3人の奮闘が軽快に描かれ、面白いコン・ゲームが楽しめる一冊でした。
果物の「ストロベリー」は甘くておいしいのですが、本書の意味する所は読後に(赤い色=血)だとの認識がじんわりと心に響いてきます。
警視庁捜査一課の<姫川玲子>警部補は29歳、第十係の主任を務め4名の部下がいます。
非番のときに、ビニ-ルシートに包まれた惨殺死体が発見され、姫川班が駆り出され捜査を進めていきますが、死体の状況と周辺環境を見て、単なる単独の殺人事件ではないことに<姫川>は気付き、溜池をさらうとビニールシートに包まれた新たな死体を発見します。
同じ手口で殺された二人の関係が見つけられないなか、捜査線上に「ストロベリーナイト」というタイトルの殺人ショウがネット上に流れていることを、部下の<大塚>巡査は突き止めますが、情報屋に投稿者の身元調査を依頼した彼は、何者かに撃たれて殉職、事件は一気にクライマックスへと上りつめていきます。
<姫川>は17歳の夏に連続暴行魔に襲われた過去を持ち、その時の経験から警察官を目指したエピソードを文中に織り込みながら、登場する脇役の刑事たちも個性的で、今後の展開が楽しみなシリーズになりそうです。
範疇的には「ホラー小説」になると思いますが、どれもおぞましい恐怖感を感じさせる内容ではなく、「優霊物語(ジェントル・ゴースト・ストーリー)」と言わしめる世界が楽しめました。
本書には、昔から伝わる怪談話を伯母から聞かされた物語『赤い絆』、著者自らの体験にもとづいた『虫篝(むしかがり)』など7篇が納められており、どれも日本特有の神秘性と妖怪な世界で起こる出来事が展開しています。
<上田秋声>の『雨月物語』や<柳田国男>の『遠野物語』などの延長として、現代の怪談小説に一石を投げる短篇集です。
主人公は大学受験に失敗した「武家茶道坂東巴流」の第11代目になるべく、長男<友衛遊馬(あすま)>18歳です。
予備校をさぼり運転免許証を取得、大学受験の日はバンド仲間とコンサートに行っていたのが親にばれ、比叡山に研修させられるのを契機に家を飛び出します。
夏休みということもあり、バンド仲間の<高田翠>が実家のある京都まで帰省するのに便乗、居候生活を始めるのですが<翠>の家には嫌っていた宗家巴流の流れをくむ祖母<志乃>がいました。
お茶菓子作りが得意な<不穏>和尚、高校教師ながら公家装束姿の好きな<今出川幸麿>、不動産屋の<翠>の幼馴染<哲也>、そして畳職人の<翠>の父など多彩な脇役が登場、「自分らしく生きよう」と模索する青春物語です。
現金化しようと持ち出した<徳川慶喜>の茶杓でしたが、偶然に京都に来ていた門弟の<カンナ>に捕まり、もう一本<宮本武蔵>の茶杓がなくなっていることを知らされ、謎を残したまま下巻へと続きます。
ベストセラー『ハリーポッター』シリーズ、読まれましたか?
秘密を守るために、印刷所では電気を消して印刷を行ったとかの極秘行動でも話題になりました。
本屋さんに出かけましたら、宝箱みたいな本箱のサンプルが置かれていました。
最終巻まできれいに収納できるように考えられているようですが、ファンはほしいでしょうね。
世界的なベストセラーですが、このような商品は日本だけでの発売のような気がするのですが、どうでしょうかね。
主人公の<星井裕>は料理写真や旅情モノをメインに撮影している46歳のプロカメラマンです。
葵祭の取材を済ませ、京都の有名料理店の取材で撮影をこなしていたところ、お盆最後の行事「五山の送り火」の「大」の字が歪んでいるのに気が付きます。
「大」の字を汚すように今日の名店「料亭みなみ川」の主人<南川和雄>が他殺死体で発見され、<星井>は、元妻であり現在は京都府警の刑事をしている<安西美雪>と共に事件の捜査に乗り出していきます。
1200年尾歴史を背負いながら、名店としての重みを守らなければいけない運命に翻弄されるミステリーになっています。
著者は京都生まれの京都育ちだけに、地元ならではB級グルメなども登場、旅情感あふれる一冊でした。
評論やエッセイ、作詞・作曲のときは<中島梓>名義で書いていますが、小説を書くときには<栗本薫>名義で、『グイン・サーガ』や『伊集院大介』シリーズなどがあります。
著者は1991年に「乳がん」で一度癌手術をしていますが、17年後の2008年に「胆管がん(のちに膵臓がんとの診断)」が再発、入院から退院後までを綴ったエッセイ集です。
著者自らが、<「エッセイを読む」というのは、「その著者と膝をまじえて話をする」みたいなところがあって、>と書かれていますが、飾らない言葉の端々に作家の本性が見え隠れしながら、楽しめるのがエッセイの面白さだと思います。
あとがきで、<肝臓への転移が二つ、発見されてしまいました>と書かれていましたが、記録魔の著者としてはやくも心の機微を書き始めておられるのに、作家根性を垣間見るおもいで読み終えました。
28歳のフリーライター<寺坂真以>は、駅から少し離れたいつも空いているファミリーレストランを書斎代わりに利用してますが、郊外の旧街道沿いにあるということも原因の一つですが、店の雰囲気がどこか暗く、店員たちが薄幸そうな感じです。
そのお店には、20年前に80歳で亡くなった元地主のお婆ちゃんこと<幸田ハル>の幽霊が出没するのでした。
和服を上品に着こなした小柄な<ハル>さんは、客たちに起こる不思議な話を、驚くほどの明晰さでもって見事に解決する話が6短篇納められており、連作で楽しませてくれます。
心優しいお婆ちゃん探偵が活躍するほのぼのとした話で、レストランの<山田>店長や、なんとなく<寺坂>が憧れる刑事の<南野>の脇役たちもいい味を出している一冊でした。
主人公<堀井香恵>は、教育大学に通いながら、マンドリンクラブに所属、万年筆の品揃えで有名な「今井文具店」でアルバイトをしています。
下宿にしているマンションのクローゼットに、前の住民が忘れたと思わしき一冊のノートを見つけ、持ち主が取りに来るだろうとそのままでおいていたのですがその気配もなく、興味本位でノートを読みだしていきます。
持ち主は<真野伊吹>という小学校の先生で、4年2組を担当した1年間の子供たちの手紙や自分の教育に対しての考え方が書かれていて、<香恵>は
面識のない<伊吹>に対して憧れの感情を抱きます。
留学して日本を離れている友人の彼氏から言い寄られ、またアルバイト先で知りあったイラストレター<石飛隆作>に思いを寄せている<香恵>は、思わぬところから<伊吹>と<隆作>の関係を知ることになります。
読み始めの頃はどのように物語が展開してゆくのかと訝りながら、また延々と続く「万年筆」談義も疑問に感じていましたが、読み終ると共に「なるほど」と納得のできる一冊でした。
私立探偵<スペンサー>シリーズも、本書で31作目になりました。
浮気調査の依頼に訪れた<マーリーン>の夫<トレントン>の尾行を開始した<スペンサー>ですが、浮気相手の女<エレア>を尾行している探偵と鉢合わせします。
<トレントン>は、世界的エネルギー会社の最高財務責任者でしたが、社内で銃殺死体で発見されます。
持ち前の「好奇心」で調査を進めていく<スペンサー>ですが、やがて『心の問題』というラジオ番組の司会者<オッマーラ>を中心としたフリーセックスの団体があり、<マーリーン>や<エレア>達夫婦の奇妙な関係が発覚していきます。
<スペンサー>シリーズとしては裏社会を舞台とする作品が多いなか、大企業の会計汚職にまつわる異色な世界に活躍する<スペンサー>が楽しめる一冊でした。
- If you are a bloguru member, please login.
Login
- If you are not a bloguru member, you may request a free account here:
Request Account