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神戸:ファルコンの散歩メモ

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今年の読書(105)『ソニックにちりん殺人事件』西村京太郎(光文社文庫)

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本書『九州特急ソニックにちりん殺人事件』は、1996年6月に光文社「カッパノベルス」として発行され、1999年9月9日に光文社文庫になっています。また、2009年6月には。講談社文庫にもなっています。

官僚出身の元首相秘書「佐久間要」が、東京の自宅から突如失踪した場面で物語は幕を開けます。「佐久間」は保守党の有力候補者として選挙に立候補する予定になっていることにより、「十津川」警部は極秘の捜査に乗り出すことになります。

自宅の書斎の机に5枚の写真がのこされており、「十津川」は興味を持ちます。その写真は2枚が九州のL特急「ソニックにちりん」で、あとは阿蘇山と、どこかの旅館、そして「佐久間」を撮影したものでした。

「佐久間」は20年前の30歳の時に大分の税務署長として、単身赴任の経歴がありました。事件の可能性があると見た「十津川」と「亀井」刑事は現地に向かい、特急に映っている女性がソニックレディの「矢吹みほ」であることそして旅館が阿蘇山麓の「内牧旅館」であることを突き止め、「矢吹みほ」に会いに出向きますがあえず、ははおやの「宏子」が20年前に大分で小料理屋を経営していたことを聞き出します。

丁度そのころ失踪していた「佐久間」が戻り、「十津川」の素に阿蘇の内牧温泉にて「矢吹みほ」が殺害された知らせでした。

「佐久間」と「矢吹親子」の関係をにおわしながら、政界の選挙戦にからませ、警察上層部と政治的圧力の実情をちりばめながら、「十津川」が犯人に肉薄してゆく過程が楽しめる、社会派ミステリーでした。
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今年の読書(104)『本性』伊岡瞬(角川文庫)

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今年の読書(104)『本性』伊...
本書『本性』は、2018年6月角川書店より単行本として刊行され、加筆修正されて2020年10月25日に文庫本として発行されています。

高級住宅街の一軒家に生け花を教える母「品子」と一緒に住む40歳独身の「尚之」は、お見合いパーティで《サトウミサキ》と名乗る女と出会います。彼女の虜となり逢瀬を重ねる「尚之」ですが、結婚の話が進むにつれて《ミサキ》は「生け花」を習いに家に入り込む不審な行動を見せ始めます。

一方、若手刑事の「宮下真人」は、一匹狼のベテラン刑事「安井隆三」の相棒として、空き家で起こった火事場での焼死体「古橋亮二」の事件を追っていました。単純な火災事故のはずですが、なぜか「安井」だけは事件の裏側を確信している行動を取ります。その行動の裏側には彼の手元に2枚の15年前の名刺が送り付けられていました。

元教頭の青木家には、《ミサキ》と名乗る女がボランティアの形で入り込み、認知症の教頭の母親を介護していました。

全9章からの構成ですが、それぞれの登場人物たちの目線で《ミサキ》との関わりが語られてゆくなかで、河原におかれたコンテナから女性の腐乱死体が発見されたというニュースがたびたび登場してくるのが、読み手の推理をかく乱させます。

関わる者を必ず破滅させる女《ミサキ》とは?、その正体とは? 15年前の「いじめ事件」に全ての謎が繋がるとき、物語の壮大な構成に驚き、結末に驚愕します。

この事件を通して刑事として成長した「宮下」の活躍する物語の続編を、期待したくなるエンディングでした。
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今年の読書(103)『ノーマンズランド』誉田哲也(光文社文庫)

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本書『ノーマンズランド』は2017年11月に光文社より単行本として刊行されていました。待ちに待っていましたが、ようやく文庫本として2020年11月20日に文庫本化になりました。

捜査一課の刑事「姫野玲子」を主人公とした 『ストロベリーナイト』 に始まるシリーズとして、本書は前作 『ルージュ 硝子の太陽』 に次ぐ9冊目となります。

まず導入部は、バレーボールを通して親しくなった高校生の物語で幕を開けますが、女子高生の突然の失踪で、終わります。

東京都葛飾区で女子大生の他殺体が発見されますが、指紋から容疑者の男「大村」がすぐに割り出されますが、「大村」はすでに「佐久間」を殺した別件で逮捕されていました。

個の取り調べが極秘のうちに進められており、「姫川班」には「大村」の情報が判らず、捜査は行き詰まりを見せる中、「姫川」は、検事の「武見」と接触を図り事件の概要を聞き出そうとしますが、殺された「佐久間」は北朝鮮籍の「姜明秀」だとはんめい、事件の背後に北朝鮮による拉致問題が絡み、冒頭の女子高生失踪事件と結びつき、公安部との絡みで意外な展開が広がっていきます。

「姫川」の宿敵ガンテツこと「勝俣」刑事の公安部時代の過去とも絡めながら、幾重にも仕掛けが施された物語が展開する重い内容の構成でした。
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今年の読書(102)『弟切草』篠綾子(幻冬舎文庫)

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今年の読書(102)『弟切草』...
文庫本の帯に「一輪の花」と、「本草学者」いう文字があり、植物好きとしては、<朝井まかて>の <シーボルトを主人公にした 『先生のお庭番』 や、<梶よう子>の 『柿のへた』 のような物語を期待して手に取りました。

表題『弟切草』の副題に「小烏神社奇譚」とあるように、植物とは縁のないカラスと白蛇の「付喪神」が登場、かといって<畠中恵>の 『つくも神』 シリーズのような噂話が大好きな付喪神たちが登場するユーモア小説とはまた違いました。

主人公小烏神社の若き宮司「賀茂竜晴」は陰陽師としての血を引いていますが、人づきあいが悪く無愛想で、「つくも神」のカラス(小烏丸)と白蛇(抜丸)と古い寺を守っていますが、唯一の友人である医者であり本草学者の「立花泰山」に境内を貸し薬草を栽培させています。

ある日、薬種問屋「三河屋」の二男「千吉」がトリカブトの毒に倒れ、発見した「立花」により寺に担ぎ込まれます。一命はとりとめたものの、兄の「太一」の首だけが不忍池の近くで、顔がお城に向かってむけられ埋められているのが発見されます。

「三河屋」の親子関係と「太一」と「千吉」の兄弟関係の感情的な確執を軸に描き、兄弟の因縁の秘密が意味を持つ表題『弟切草』につながる8章構成の物語でした。続編が期待できそうな登場人物たちでした。
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今年の読書(100)『七つの証言』堂場瞬一(中公文庫)

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本書『七つの証言』は、刑事「鳴沢了」を主人公とする2001年第1巻『雪虫』に始まり、2008年第10巻の『久遠』でもって終了した「鳴沢了」シリーズとして唯一の短編集ですが、刑事の信条や再婚した相手の連れ子の父親としての一面が7つの短篇として描かれています。

今年は、1月より(中公文庫)としての新装版が毎月発行され、10月までで完結しています。本書もその一連で、11月25日に改版として発行されています。

型破りの刑事「鳴沢了」でしたが、本書では、シリーズに登場した人物の視線を通して、刑事として生まれた男、この男が動くだけで大参事になると言われた男の「鳴沢」の新たな一面を描き出しています。

<堂場>のサービス精神は、この短編集でも生かされており、別のシリーズや他の作品の馴染みの人物たち「高城賢吾・明神愛美・今敬一郎・小野寺冴・大西海・城戸南・藤田心)が、登場してきますので、<堂場>ファンとしては、楽しめる要素が倍増だとおもいます。

このシリーズは、ブログをはじめる前ですので、「読書日記」に登場していないのが残念です。
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今年の読書(98)『赤い砂』伊岡瞬(文春文庫)

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今年の読書(98)『赤い砂』伊...
本書『赤い砂』は、著者の2005年のデビュー作『いつか、虹の向こうへ』(角川書店)以前の2003年に書かれていましたが、出版されることなくてもとにおかれていた作品ですが、この新型コロナウイルスの影響で、「ウイルス」を扱ったないようであることにより、2020年11月10日に文庫描き下ろしの形で発行されました。

国立疾病管理センターに勤める「阿久津久史」が突然山手線の電車に飛び込む事件が発生、2週間後に飛び込み現場の現場検証に出ていた鑑識係の「工藤」が、警官の拳銃を奪い自殺をしてしまいます。そして、拳銃を奪われた警官も、飛び降り自殺で亡くなってしまいます。

警察署内の不祥事を穏便に済ませようとする上司たちの態度に不満を持ちながら「工藤」の同期の刑事「永瀬遼」は「工藤」の自殺が信じられず、捜査の傍ら事件の真相を求めて動き出します。

事件の背後には、西寺製薬を中心とする新型ウイルス「アレナ・ルブラ=赤い砂」と呼ばれ、感染後2週間で自制心の欠如や錯乱を引き起こす薬にまつわる陰謀が隠されていました。

ひとり真相を突き詰めてゆく「永瀬」でしたが、最後は犯人逮捕まで追い詰めていきますがその過程で自らも感染したかもしれず、「永瀬」は最後の行動に出ます。

発病が2週間後というウイルスを中心にすえた医療サスペンスでもあり、熱血漢溢れる「永瀬」刑事の活躍するクライムサスペンスでもあり、結末が気になりながら、最後まで楽しめた一冊でした。

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今年の読書(97)『刑事学校Ⅲ 卒業』矢月秀作(文春文庫)

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今年の読書(97)『刑事学校Ⅲ...
『刑事学校』 ・ 『刑事学校Ⅱ 愚犯』 と続くシリーズ3作目の『刑事学校Ⅲ 卒業』が、2020年11月10日に発行されています。

「違法カジノ事件」・「窃盗団事件」と実地訓練を積んできた研修生6人ですが、本書『刑事学校Ⅲ 卒業』では、総仕上げとしてついに殺人事件の捜査に当たります。

冒頭の導入部では、兵庫県警が登場、元町や三ノ宮の地名が出てきましたので、「おお~、今回は神戸が舞台なのか!」と喜び期待してしまいましたが、刑事心得のエピソードとして一日出張の話題に終わってしまいました。

今回は、中津市で発生した母親殺しの事件でした。教官の「畑中」は、捜査の責任者として総代の「姫野」を指名、捜査の指揮と事件解決を命じます。
捜査の手順として「現場百篇」の格言通り事件現場の検証を基本に、親子関係、親戚関係、友人関係など複雑な人間関係を追い求めながら、事件解決に建ち向かう6人でした。

6人の個性ある特性を生かし、無事に事件解決となり卒業試験は合格、各人の特性を生かした部署へ配属される6人でした。
シリーズの番外編として、教官「畑中」や6人の刑事としてのその後の活躍も期待したいシリーズでした。
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今年の読書(96)『刑事学校Ⅱ 愚犯』矢月秀作(文春文庫)

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今年の読書(96)『刑事学校Ⅱ...
前作 『刑事学校』 に続くシリーズ2作目となる『刑事学校Ⅱ 愚犯』は、2019年7月10日に発行されています。

大分県警刑事部企画課の「畑中圭介」警部補は、刑事の研修を司る「刑事研修所=刑事学校」の教官として、6人の研修生を指導しています。

大分中央交通のバス運転士「奥村」が、人身事故を起こす導入部で始まりますが、これが後になって生きてくる伏線として物語は始まります。

大分市内で窃盗を働く67歳の「今津」が逮捕され、その事件を担当する研修生6人の刑事たちの活躍が描かれていきます。

「今津」の背後関係から「利光」を中心とする不良仲間が浮かび上がり、研修生の捜査が始まります。

大分市内の不良たちを操る窃盗団の首謀者の狂気を超えた異常な性格描写が後に残りながらも、犯罪という社会悪を生きた教材としながら、刑事としての成長を遂げる
過程が楽しめました。
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今年の読書(95)『刑事学校』矢月秀作(文春文庫)

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今年の読書(95)『刑事学校』...
<矢月秀作>としては、アクション系として示談屋・処理屋の異名をとる「影野竜司」を主人公にした 『もぐら』シリーズ や東京臨海中央署地域課に勤める「日向太一」を主人公にした 『リンクス』シリーズ などを楽しんできていますが、新聞広告で著者の『刑事学校Ⅲ卒業』を見つけ、『刑事学校Ⅰ』と『刑事学校Ⅱ』を見逃していたようで、あわてて「Ⅰ~Ⅲ」を購入してきました。

本書の主人公は、大分県警刑事部企画に所属する「畑中圭介」警部補45歳です。「畑中」は、各部署担当の経験を生かし、若手刑事の現場研修を担う刑事研修所(=刑事学校)の教官です。

兵庫県生まれの著者ですが、警察物としては珍しく大分県警を舞台として、それぞれ個性ある6人の研修生(新米刑事)に操作術と刑事魂を教え込むために全国の警察と連携を図り研修を進める「畑中」でした。

そんなおり、「畑中」の幼馴染の「立石」が銃殺死体で発見され、研修生と共に事件解決を命じられます。

導入部は、違法カジノのガサ入れの場面から始まり、「畑中」や6人の研修生の性格がそれぞれ描写されていますので、いい登場人物たちの紹介になっていました。

大分県別府を舞台とし、「畑中」に絡んだ幼馴染の人間関係と、地方都市ならではの問題を絡め、今後の<矢月>流の破天荒な展開が楽しみな幕開けとしての一冊でした。
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今年の読書(94)『特急ワイドビューひだ殺人事件』西村京太郎(光文社文庫)

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今年の読書(94)『特急ワイド...
500冊を超える<西村京太郎>の著作数ですが、選ぶ基準はそれぞれです。本書『特急ワイドビューひだ殺人事件』は、前回(93)の 『越後・会津殺人ルート』 と同様に、表紙カバーの<真島満秀>氏の写真と<亀海昌次>氏のカバーデザインがよくて、手に取りました。1994年1月徳間ノベルズとして刊行され、2002年5月20日に光文社文庫として発売されています。

警視庁捜査一課の「十津川警部」は、ある朝、奇妙な新聞の三行広告〈ヒロシ1031Dのことで話がついた・・・ 母〉の文面が気になり目をとめました。その三行広告が掲載されて間もな「木下広」・「森口博」という名の青年が相次いで殺害されます。

「1031D」を「特急ひだ11号」の列車番号と推理した「十津川」たちが凶悪犯罪の予感を抱きつつ「ひだ11号」に警乗を続けるうち、列車内で若い乗客が毒死します。かれのボストンバックに時限爆弾を隠し持っていたこの男の名も「中野広志」でした。

一連の事件の背後にJR東日本への脅迫があることを察知した「十津川」は、犯人の割り出しを急ぎ、頭脳犯「母」と「新幹線」の時刻表を絡み合わせた警部のスリリングな対決が描かれていきます。

新聞の三行広告は今読みますと時代遅れの感がありますが、犯人が巨大コンピューターを用い、脅迫事件のシュミレーションを行い「十津川」たちと対峙する姿は、AIの先取り感がある一冊でした。
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