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夏を代表する花木のひとつである【サルスベリ(百日紅)】が、きれいに咲き出しています。
ミソハギ科サルスベリ属の落葉中高木種で、中国南部が原産地です。
花は赤紅色と白色があり、<円錐花序>で、<蕚>は筒状で6裂し、花弁は6枚で波打つように縮れています。
幹の肥大に伴って古い樹皮のコルク層が剥がれ落ち、新しいすべすべとした樹皮が現われますので、滑って猿も登れないということで【サルスベリ】です。
一度咲いた枝先から再度芽が出て花をつけますので、一見長く咲き続けているように見えることから「百日紅」と表記されています。
「百日」から、「日々草」 や 「百日草」 、 「千日紅」 と「日」の付く花が思い付きます。
昔の人の方がよく花を愛で、季節を感じながら、一日一日大事に暮らしていた名残りかもしれません。
前回の 【オシロイバナ】(8) に対して、ブログル仲間の<エメラルド>さんから、「全面絞り模様がいいですね」とのコメントをいただきました。
それではと、気合いを入れて集めてみましたのが、写真の【オシロイバナ】たちです。
シリーズも(9)ともなりますと、説明することもなくなり、ただただ自然にできる絞り模様を、眺めていただければ嬉しいです。 ( 絞り模様も、合計40種になりました )
【セイヨウハッカ(西洋薄荷)】というよりは、「ペパーミント」と呼ぶ方が分かりやすいかもしれません。
シソ科ハッカ属の多年草で、原産地はヨーロッパ大陸です。
野草以上に生命力旺盛な植物で、舗道の脇で、道路にはみ出さんばかりに繁殖しておりました。
ハーブの代表的な一種で、独特のメントール臭がします。
抗アレルギー作用がありますので、「のど飴」などによく用いられていますが、私はバーボンの「ワイルドターキー」と「ミントの葉」で作る<ミントジュレップ>を思い出してしまいます。
淡紫色の花径5ミリ程度の花ですが、4本の雄しべと1本の雌しべがわかりやすく、円錐状の花穂を頂生させます。
「オランダハッカ(スペアーミント)」 と「ウォーターミント」の交配種です。
一般の個人住宅でなく、公共の植え込みに【ルリマツリ(瑠璃茉莉)】が咲いていました。
イソマツ科プルンバコ属、常緑半つる性低木種で南アフリカ原産ですが、日本では寒さで落葉するようです。
ルリ(瑠璃)とは青い色、マツリ(茉莉)は中国名のジャスミンのことですが、香りはありません。
花径は2センチほどで元は細い筒状の形をしており、先は5弁花、頂部に固めて咲き、手まり状になります。
花色は青色が中心ですが、白色も見かけます。
属名の「プルンバコ」は、ギリシャ語の「ブルンマム=鉛」を表す言葉で、ある種が鉛中毒に効果があるとも、根の色合いが似ているともいわれています。
大きな掌状の葉が魅力的な【ツピダンサス・カリプトラタス】は、アッサム~マレー半島が原産地で、ウコギ科シェフレラ(フカノキ)属の植物です。
別名として、「インドヤツデ」と呼ばれています。
「ブラッサイア」に似ていますが、大木にはならず、小葉は細長く数も多いのが特徴です。
耐陰性に貴和前手強く、室内のどこにおいても葉姿が乱れることが少ない観葉植物です。
暑く光沢のある葉に、ギザギザに切れ込んだ葉姿を持つ【フィロデンドロン・クッカバラ】は、サトイモ科フィロデンドロン属の常緑多年草で、南アメリカ原産です。
茎から、<気根>とよばれる根を伸ばし、空気中の水分を吸収し、その<気根>が地面(土)に達しますと、地中に根を喰い込ませてゆきます。
大きな「葉」をたくさん持つ観葉植物は、厄除けや悪い気を追い払うパワーがあるとされ、東北の方角や玄関・窓際に置くとよいと風水で人気が出ました。
最近は風水学も下火なのか、あまり見かけない【フィロデンドロン・クッカバラ】です。
「葉」は陽に照らされますと艶のある灰白色で、細かく分裂した形状で細く、団子状に塊を作り地面を這うように広がります。
キク科コツラ属の多年草で、南アフリカ原産です。
この葉姿が美しく、和名の【ギンバカゲロウソウ(銀葉陽炎草)】の由来です。
かたまった株の間から1~1.5センチの球状の黄色ないし赤色の<筒状花>だけの花を咲かせますが、あくまで「銀葉」を観賞するのが目的の植物として好まれています。
コツラ属には、 「コツラ:バルバータ(花ホタル)」 があり、こちらも<筒状花>だけの花を咲かせますが、花茎が短く、「葉」のあいだがすいた感じです。
お世話されている方も、早く花壇一杯に広がることを期待しておられることだと思います。
どんな花かと、期待した方には申し訳ありません。
園芸学的の和名では【ツルレイシ(蔓茘枝)】ですが、最近は「ゴーヤ」と呼ぶのが一般的になりました。
ウリ科ツルレイシ属の、一年草です。多年草だと、毎年のグリーンカーテン作業が楽になるかもしれませんが、上手くいかないものですね。
和名の【ツルレイシ】は、デコボコした果実の外観と、完熟した仮種皮が甘くなることが、ムクロジ科の果樹である「レイシ(レイチ)」に似ているところに由来しています。
1993年までは、害虫の「ウリミバエ」の拡散防止策として、沖縄外に持ち出すことは禁止されていました。
不妊虫を飛ばすことにより繁殖を抑え、「ウリミバエ」が根絶したのを境に、沖縄ブームとともに「ゴーヤ」という名称が広がりました。
多くのブログル仲間が、「ゴーヤ」でのグリーンカーテンを作られているようですが、大きな実が取れて、一石二鳥になればと期待しています。
街中を歩いていますと、この時期【コリウス】の色々な葉の模様を楽しめます。
シソ科コリウス属の植物の総称で、熱帯・亜熱帯地域に100種以上が分布しています。
最近までは、【コリウス】をそんなに見かける機会はありませんでした。
今までは、種から育てる<実生系>の品種でしたので、4~5月頃に種まきをして育てなければいけませんでした。
現在では、ヨーロッパで育成された<栄養繁殖系>の品種が導入され、手軽に挿し木で増やすことができるようです。
【コリウス】は、本来「葉」の模様を楽しむ植物で、 <花穂> はなかなか見かけることはありません。
花が育つに従って、「葉」の色が褪せ、観賞価値が下がるために摘み取られてしまいます。
和名では多彩な模様から、「キンランシソ(金襴紫蘇)」・「ニシキシソ(錦紫蘇)」、雌しべが鞘のような形をしていますので「鞘花」と呼ばれています。
草丈5センチほどで、地面を這うように広がる<地被植物>の【デイコンドラ】です。
ヒルガオ科ディコンドラ属の常緑多年草で、原産地は北・南アメリカ、アジアに分布しています。
丸っこいハート型の小さな葉を密につけ、花は白色や黄色ですが、花径2~3ミリと小さく、葉の付け根に申し訳なさそうに開花します。
【ディコンドラ】は多く区分けて、緑色の葉をつける「レベンス」(和名では「アオイゴケ」)と、写真の葉の表面が細かい毛で覆われ銀白色に見える、ウルグアイア原産の「セリケア」に分かれます。
常緑多年草として、グランドカバーとしての役割も大きいのですが、きれいに広がる草姿は、なかなかの見ものです。
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