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関東を中心とした暴力団「新和平連合」の会長<新田>暗殺に絡み、東京駅構内で、報復の乱射事件が起こり多くの市民が巻き添えの犠牲になりました。
<新田>亡きあと、直系の二次団体「形勝会」の会長<武田真>側に多くの傘下団体が結集し始めたのを、会長暗殺の指示した「新和平連合」の会長代理<品田>や、暗殺を画索した「玉城組」の<杉田>組長たちは、<武田>の暗殺のためにロシアマフィアの暗殺者を雇い入れます。
暴力団せん滅のため、警視庁の<青山>は、元警察官の<神木剛>をリーダーとする超法規的処置の極秘グループを結成、「新和平連合」解体に向けて動き出します。
暴力団体が数多く登場しますが、裏社会としての縦・横の古い体質の中での抗争が楽しめた一冊でした。
著者の前作 『償い』 に次ぐ(幻冬舎文庫)として2冊目です。
アメリカに渡り生活苦のために自分の卵子を売った<朝倉木綿子>は、自分が癌に罹り子供の産めない体になったとき、16歳になろうかという子供を探偵により見つけ出します。
おりしも見つけ出した<柏木恵哉>は、一家4人殺害事件の容疑者として警察が出向いたときに窓から逃げ出し、マンションの屋上から飛び降り自殺をしてしまいます。
<木綿子>は<恵哉>が真犯人とは思えず、育ての親<絹恵>から交友関係の情報を聞きだし、同じく探偵を雇い自らも事件の真相を探り始めます。
現代医学のもたらす卵子や精子の提供者と、「氏より育ち」といわれる育ての親の問題を、ミステリー仕立てでの問題提議だと感じさせる一冊でした。
母親を父親に殺され、その父親を事故死に見せかけて殺した大学生の<種田静馬>は、以前に訪れた山奥の栖刈村で自殺を図ろうと出向くのですが、そこで少女の首切り事件と遭遇してしまいます。
同じ温泉宿に泊まっていたのは、名探偵の誉れ高い<御陵(みささぎ)みかげ>の娘で、母と同じ探偵を目指す修業中の隻眼の少女とその父親でした。
殺された少女<春菜>は、千年以上昔、村に現れる龍を退治したとされる<スガル>の直系で、琴折家の三つ子のひとりの長女でした。
女系家族を中心とした琴折家を舞台として<スガル>伝説が絡み合わうなか、<みかげ>は<静馬>を助手として捜査に乗り出すのですが、二女・三女と<スガル>を継がなければいけない子供たちが殺され、また<みかげ>の父親も事件に巻き込まれ殺されてしまいます。
物語は18年の時を経て二部構成を取り、推理小説ファンなら「こうなるのだろうと」と予測をしている通りの展開になります。「なんだやはり・・・」となるのですが、二転三転のおもわぬどんでん返しが待ち受けています。
日本推理作家協会賞と本格ミステリ大賞をダブル受賞した構成力、なるほど思わせる500ページでした。
文字制限のため略称で(MF)と書きましたが、(メディアファクトリー新書)のことです。
進化生物学者として、<アリ>の世界にその社会性や巣の意義、遺伝的な問題を分かり易く表しており、昆虫好きの方以外にも人間社会と比べるテキストとして面白く読める一冊だとおもいます。
観察対象の<アリ>だけでも、「ハキリアリ」・「キイロヒメアリ」・「シワクシケアリ」・「クビレハリアイ」等何種類にもわたり、単なる<アリ>というひとくくり出来ない世界が楽しめました。
それぞれの種による<女王アリ>や<ワーカー(働きアリ)>、<兵隊アリ>たちの特性が面白く、「なるほど」と驚きながら読み終えました。
物語は、5000年前から続く<聖なる神々>を崇めるカルト集団が、生け贄を捧げる儀式の場面から始まります。
主人公<ギデオン>は、疎遠になっている拳銃自殺をした天文学者の父<ナサニエル>の故郷に戻ってきますが、遺書を読み、偶然に隠し部屋にある暗号で書かれた日記を発見、カルト集団の陰謀にひとり立ち向かいます。
「ストーンヘンジ」の巨大石群を舞台に、カルト集団の陰謀と、<ナサニエル>の自殺事件や、アメリカ副大統領の娘の誘拐事件を絡め、女性敏腕刑事<ミーガン・ベーカー>の捜査と私生活が交差しながら物語は進んでいきます。
<ギデオン>に関する思わぬ出生の秘密も絡まり、息もつかせぬ展開で、最後まで一気に読み進めました。
乱読していますといろんな面で、どこでどうつながるのか分からない面白さがあります。
著者は1994年からシリコンバレーにて、IT関連のコンサルタント会社を経営しており、以前に 『ウェブ進化論』 を読んだことがあるのですが、将棋が好きだとは知りませんでした。
この一冊は著者が書かれた既刊単行本2冊を再編集し、新たなる追加の章を設けて構成されています。
将棋界の歴代記録を塗る替え続ける<羽生善治>に焦点を当てながら、IT業界の立場として、「人間がコンピューターに破れる日がくるとき、果たして棋士という職業がなりたつのか」という問題定義を掲げながら、将棋も野球やサッカーと同様に<見て楽しむ>ことも考えなければいけないと語られています。
自ら各タイトル戦のリアルタイムで観戦記事の情報発信をされながら、広く日本の文化としての将棋が普及する願いが、よく読みとれました。
三姉妹の長女<百合>(27歳)が、二女の<梨花>(25歳)を殺害した場面から物語は始まります。
才色兼備で仕事も順調にこなしてきた<百合>に一体何が起こったのか、三女の<柚香>(21歳)は、自首後に動機を語ることもなく口を閉ざしたままの姉の真実を探そうと動き出します。
<百合>が綴っていたブログの存在を知り、読者や<百合>の過去を知る人物たちの話しから、自分の知っている<百合>とはかけ離れた姉の人物像が浮かび上がりますが、偶然に見つけた姉の日記を通し、改めて<百合>の長女としての苦悩が分かってきます。
ミステリーの範疇なのでしょうが、登場人物達の緻密な構成と人間の内部に踏み込んだ心理描写、微妙な心の動きが表現された作品で、今後の作品が気になる作家として読み終えました。
徳川家康の命を受け表向きは古着を扱う大黒屋として、裏の顔はいざという時に武力を持って隠れ旗本として将軍家に代々使えてきた鷺沢一族の連絡役「影様」が、何やら不審な動きを見せる前作 『百年の呪い』 でした。
将軍家と鳶沢一族の連絡役としての「影様」こと御側衆<本郷康秀>が、将軍家斉の代参として、日光東照宮に出向くことになり、第10代目古着屋総兵衛勝臣は<本郷康秀>の極秘の代参を訝り、部下の<百蔵>・<天松>を伴って一行を追いかけます。
本来「影様」として鳶沢一族と一心同体の「影様」ですが、裏側で鳶沢一族と交易面で敵対する薩摩島津藩と共謀、大黒屋を乗っ取る陰謀が分かり<勝臣>は、一族を守るために、<本郷康秀>の野望を打ち砕きます。
これと並行して、大黒屋の貿易船「大黒丸」、<勝臣>が母国の交趾(ベトナム)から一族で乗船してきた「イマサカ号」の修理も終わり、いよよ外洋の交易に出向こうとするところで第三巻は終わります。
<新・古着屋総兵衛>シリーズとして、前作 『血に非ず』 で無事に第10代総兵衛を継いだ<勝臣>でしたが、異国の地ということもあるのか頭痛を感じる日々が続いていました。
第9代目も若死にしたということもあり、<勝臣>は、ベトナムから同行させていた今坂一族の卜師<梅香林>に視てもらうと、大黒屋の敷地を囲むように「闇四陣」の呪いを掛けられたことが判明します。
またこの「闇四陣」は、鳶沢一族が住む鳶沢村にも掛けられており、<柳沢吉保>が綱吉の亡くなった93年前の宝永6(1709)年に、100年目にして鳶沢一族を滅ぼさんがために仕組まれた呪いでした。
総兵衛たちは、無事にこの「闇四陣」の陰陽師<賀茂日睡>を仕留めますが、相方の風水師<李黒>が、なぜか鳶沢一族と一心同体の「影様」である<本郷康秀>とつながることを突き止めたところで、第二巻目は終わります。
徳川家康との密約を受け、表向きは古着屋の鑑札をもらい受け、事があるときには隠れ旗本<鳶沢家>としての任務を受けた初代古着屋総兵衛から約200年を経過した享和2(1802)年を舞台に、物語は進みます。
初代古着屋総兵衛に始まり、中興の祖6代目<勝頼>の活躍を経て、7代目<勝成>、8代目<勝雄>との流れは、すでに<古着屋総兵衛>シリーズとして全11巻にて刊行されており、これは<新・古着屋総兵衛>シリーズとしての刊行です。
9代目<勝典>が36歳の若さで労咳のために瀕死の床の中、一族の長老たちの前で「血に非ず」という言葉を残して亡くなります。
そんな折、6代目が大黒丸をもって海外に出向いた際、難破して立ち寄った交趾(ベトナム)にての落胤である<今坂勝臣>が、江戸富沢町の大黒屋に現れます。
第10代目総兵衛と名乗りを上げたとき、その世に「影様」から100年ぶりに呼び出し状が届き、この先怪しげな雲行きが漂う第1巻目の幕開けでした。
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