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神戸:ファルコンの散歩メモ

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『告白 仮面警官Ⅲ』弐籐水流(幻冬舎文庫)

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『告白 仮面警官Ⅲ』弐籐水流(...
<仮面警官>シリーズ二作目の 『発覚』 に次いで、三作目が本書『告白』です。

かっての恋人<真理子>が、ひき逃げ事件に遭遇し死亡したのは、神奈川県警の上層部が絡んでいると警察官になった<南條>は、池袋署の刑事研修を終えて王子署生活安全課に配属されました。

薬物使用の中国人留学生の治験医絡み、警察内部の情報を外部に漏らしている現職警察官<師岡>の存在を知ることになり、職務追行と自分が過去に誤って殺人を犯している負い目との板挟みに苦しみます。

警察内部の不祥事に関連して、無実の同僚<井坂>に情報漏えいの容疑がかけられるのに対して目をつぶれなくなった<師岡>は、自首しようとするのですが、<裏の組織>に阻止されてしまいます。

読者に<裏の組織>の存在を匂わせながら、まだ確固たる確証が得られない状況のまま、次作へと物語は続きます。
#エッセイ #コラム #本 #詩 #読書

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『「富士見」の謎』田代博(祥伝社新書)

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『「富士見」の謎』田代博(祥伝...
江戸時代の<葛飾北斎>の手になる『富嶽三十六景』が刊行された1830年代前半頃と現在では、かなり社会環境も変わり、昔の面影はなくなりました。

著者は、日本各地のどこから「富士山」が見ることができるかの研究を続けられ、20都府県のポイントを分析、本書をまとめられています。

ちなみに「富士山」が見える東の端は銚子、南の端は八丈島、西の端は地名通りの和歌山県色川富士見峠、北の端は福島県二本松市です。

日本人の「富士山」に対する信仰ともいえる愛情を、ひしひしと感じる内容の一冊でした。
#エッセイ #コラム #本 #詩 #読書

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『夏のくじら』大崎梢(文春文庫)

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『夏のくじら』大崎梢(文春文庫...
地元神戸でも「神戸よさこいまつり」が開催され、今年で12回目を迎えますが、本書は<よさこい祭り>の発祥の地である高知を舞台に、祭りを通して繰り広げられる青春小説です。

主人公の<守山篤史>は、東京に住みながら夏休みは祖父母が住む高知に追いやられ、中学3年生のときに『そら組』というチームで<よさこい祭り>に従兄弟の<多郎>と共に参加しますが、そのチームに気になる女性がおり、淡い恋心を持ち続けていました。

そんな影響もあるのか、大学は高知大学を受験、祖父母の家に下宿しながら<多郎>に誘われるままに町内会の『鯨井蝶踊り子隊』に参画、抜群に踊りのうまい<カジ(華地)>の元で、踊りの練習に励んでいきます。

4月の準備から8月の本番に向けての<よさこい祭り>の流れがよくわかり、<篤史>の恋物語を平行に描いて無事に再開できるのかと読者を引き込み、祭りにかける若者たちの意気込みがよく伝わる構成が楽しめる一冊でした。
#エッセイ #コラム #本 #詩 #読書

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『たましくる』堀川アサコ(新潮文庫)

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『たましくる』堀川アサコ(新潮...
2006(平成18)年、『闇鏡』で「日本ファンタジーノベル大賞」優勝賞を受賞している著者ですが、今回は怪奇な現象とミステリーを融合させた世界が広がる一冊でした。
本書には4編の中短篇が収められており、タイトルは第一話の『魂来る』のひらがな表記になっています。

舞台は昭和6年の青森県弘前市で、27歳の<島田幸代>は情夫を殺して無理心中した双子の姉<雪子>の6歳の姪<安子>を連れて、父親である<大柳新志>の実家に出向きますが、<新志>の妹である19歳の<千歳>が盲目の「巫女(いたこ)」として独立している家に、<安子>と一緒に東京から移り住むことになります。

世間では姉<雪子>が後追い自殺されたとして報道されていましたが、ある出来事をきっかけに<幸代>は姉の無実を晴らすことができます。

副題に<イタコ千歳のあやかし事件帳>とあるように、超怪奇な現象を論理的に推理する<千歳>と、幽霊を霊感的にとらえることのできる<幸代>とのコンビで事件を解決する二人の活躍が、<オカルティック・ミステリー>として楽しめました。
#エッセイ #コラム #本 #詩 #読書

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『世界ぐるっと肉食紀行』西川治(新潮文庫)

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『世界ぐるっと肉食紀行』西川治...
『世界ぐるっと朝食紀行』・『世界ぐるっとほろ酔い紀行』に続く第3弾として『世界ぐるっと肉食紀行』が出ています。1年に1冊のペースですので、発行が待ち遠しいシリーズになりそうです。
どれも(文庫オリジナル)ですが、中身を考えますと単行本でも十分に売れると思うのですが、読者にとっては廉価(590円税別)に読めるのはありがたい企画です。

どの紀行にも共通しているのは、「料理と旅と酒、そして写真」の一言に尽きます。
著者の本職は写真家ですので、ふんだんに使用されている写真も、自らの撮影ですので要所をはずすことはありません。

写真と軽快な文章、どの章もため息をつきながら読むことになるのですが、見知らぬ世界の料理が手に取るように分かりますので、貴重な情報源だと思います。

趣味と実益を兼ねたお仕事、いつも羨ましく感じながら、読み終えております。
#エッセイ #コラム #本 #詩 #読書

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『真夜中のパン屋さん・午前0時のレシピ』大沼紀子(ポプラ社)

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『真夜中のパン屋さん・午前0時...
世田谷通りから少し離れた場所にある「ブランジェリー クレバヤシ」という、半年前に開店したパン屋を舞台としています。

経営者の<紅林陽介>は35歳、半年前に妻<美和子>を事故で亡くし、妻の夢だったパン屋を開くために、一回り若い職人<柳弘基>を雇い、真夜中から朝方のかけて営業する店を経営、自分も<弘基>にパンの仕込みを習うのですが、なかなかうまくいきません。

あるひそんな店に、<美和子>の腹違いの妹と名乗る<篠崎希美>が舞い込んできて、共同の生活が始まるなか、悲喜こもごもの人間ドラマが展開していきます。

真夜中に集まるお客さんはそれぞれに人生の悩みを抱えた人物たちが登場、<希美>の母との擦れ違いの家庭問題を基本に置き、少年<水野こだま>と母親の<織絵>、閉じこもり脚本家<斑目裕也>、ニューハーフの元ママ<嶽山大地>の脇役がいい人間味を出しながら、<陽介>や<弘基>の過去が横糸に絡まり、ほろりとする物語が楽しめました。
#エッセイ #コラム #本 #詩 #読書

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『天使の歩廊』中村弦(新潮文庫)

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『天使の歩廊』中村弦(新潮文庫...
建築設計を生業としていますので、「建築ファンタジー」という帯のコピーに引かれて手にしてみました。本作品は、2008年の第20回日本ファンタジーノベル大賞受賞作品です。

明治14年、銀座レンガ街の洗濯屋の次男として生まれたのが主人公<笠井泉二>で、子供のころから西洋建築に興味を持ち、のち東京帝大建築学科に学びます。

彼は普通の造形ではなく、注文主の一風変わった注文、<生きている人間と死んだ人間が一緒に暮らせる家>とか、<永久に住めるような家>といった難注文に見事にこたえていきます。明治から第二次世界大戦の時代を背景に、<笠井泉二>に関する6話の短篇が納められています。

実在の建築家や歴史的史実を踏まえながらの描写は、当時の社会状況を知るうえでも面白く、また一建築家の夢としても楽しめた一冊でした。
#エッセイ #コラム #本 #詩 #読書

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『Fantasy Seller』新潮ファンタジーセラー編集部編(新潮文庫)

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本書には、「日本ファンタジーノベル大賞」受賞作家の8人の作品が納められているアンソロジーです。

まだ読んだことのない作家の雰囲気や作風を掴むのには、このようなアンソロジーが便利で、納められているのは、下記の8篇です。
   <畠中 恵>『太郎君、東へ』  <仁木英之>『雷のお届けもの』 
   <森見登美彦>『四畳半世界放浪記』  <堀川アサコ>『暗いバス』 
   <遠田潤子>『水鏡の虜』  <柴野貴李>『哭く戦艦』  
   <石川 晶>『スミス氏の箱庭』  <宇月原晴明>『赫夜島』  

さすがにどれも「日本ファンタジーノベル大賞」の受賞者ということで、自分の専門分野で繰り広げられる世界は多彩で、江戸時代の河童が活躍する<畠中>氏の作品、人間が雷のなった<仁木>氏の作品、戦艦に憑りついた船霊の話の<柴野>氏の作品、竹取物語を主軸に据えた<宇月原>氏の作品等、どれも個性あるファンタジー作品が楽しめました。
#エッセイ #コラム #本 #詩 #読書

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『週末夜汽車紀行』西村健太郎(アルファポリス文庫)

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『週末夜汽車紀行』西村健太郎(...
国鉄時代からの「夜行列車」も次々と廃止されてきていますが、著者は、週末の金曜日の夜に旅立ち、月曜日の朝に戻るという紀行文が、丁寧に綴られています。

本社は、冒頭で述べた『週末夜汽車紀行』と、平日の仕事帰りに訪れることのできる7路線をまとめた『七つの鉄道旅行』の2章での構成です。

学生時代、わたしも太平洋側から北上し、北海道に入り(当時は青函連絡船でした)、青森から日本海側を戻ってくるこ鉄道旅行をしましたが、著者のそれぞれの駅や町などの描写を読みますと、当時の懐かしい記憶が甦り、楽しく読み終えることができました。
#エッセイ #コラム #本 #詩 #読書

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『虹色の皿』拓末司(角川書店)

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『虹色の皿』拓末司(角川書店)
著者のデビュー作品は、2007年に『このミステリーがすごい!』大賞受賞作の『禁断のパンダ』です。神戸の料理店が舞台のミステリーで、料理の描写が圧巻でした。
岐阜県生まれですが、大阪の有名調理師学校卒業で、神戸のフランス料理店に就職した経験がとても生かされた内容でした。
私の記憶に間違いがなければ、神戸在住だと思うのですが、当時の切りぬきが見当たりません。

今回の『虹色の皿』は、著者の実体験に基づいたと思わせる内容で、<一流の料理人を目指す>主人公の青春物語として、面白く読めました。
職域は違えども、<モノ>を作り出す立場の人には、共感を覚える場面や台詞が感じ取れる一冊だと思います。

地元神戸が舞台の小説、関西弁と合わせて肩を張らずに楽しめました。
#エッセイ #コラム #本 #詩 #読書

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