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神戸:ファルコンの散歩メモ

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今年の読書(68)『ユリイカ9月臨時増刊号 総特集 大林宣彦 』(青土社)

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今年の読書(68)『ユリイカ9...
現在、全国の映画館で遺作となりました 『海辺の映画館ーキネマの玉手箱』 が公開中ですが、<大林宣彦>監督を特集する『ユリイカ2020年9月臨時増刊号 総特集 大林宣彦』(1980円)が、(青土社)より発売されています。

本書では、 4月10日に死去した<大林宣彦> を追悼してその軌跡をたどる特集を展開。個人映画の先駆者、CMディレクター、アイドル映画の名手、反戦平和を願い続けた尾道出身の映画作家として<大林宣彦>が日本の映像史にもたらした足跡が紹介されています。

誌面には、監督作品のプロデューサーを務めてきた妻<大林恭子>(81)と長女<大林千茱萸>(56)の対談や、商業映画デビュー作『HOUSE ハウス』(1977年・原作者: 大林 千茱萸)公開直後の<大林宣彦>のインタビュー、<大林宣彦>から薫陶を受けた<塚本晋也>と<犬童一心>の対談や、<手塚眞>、<小中和哉>、<岩井俊二>、<行定勲>らの寄稿などが掲載されています。

また<大林宣彦>の作品に出演した<入江若葉>、<岸部一徳>、<根岸季衣>、<常盤貴子>、<石田ひかり>らが追悼文を寄せています。
#ブログ #映画 #月刊誌 #読書

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今年の読書(67)『骨を弔う』宇佐美まこと(小学館文庫)

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今年の読書(67)『骨を弔う』...
本書『骨を弔う』は、2018年6月に単行本として刊行され、2020年6月10日に文庫本が発行されています。

著者<宇佐美まこと>の作品として初めて手にしましたが、ち密な物語の構成と作品中にたびたび登場する著者名<宇佐美まこと>が物語の伏線に使われているというサービス精神に圧倒されました。

物語は、四国で家具職人を営む「本多豊」を主人公に据え、近くの川べりで謎の骨格標本が発掘された新聞記事を読み、30年前の小学生時代に5人の仲間で山中に骨格標本を埋めたことを思い出し、あれは本当に骨格標本だったのかの疑問を抱いた「豊」は、東京で広告代理店に勤める「大澤哲平」に会いに出向きます。

当時小学生時代を過ごした村での記憶を頼りに、県会議員の妻になっている「水野京香」、東日本大震災で家族を亡くした「田口正一」へと真相を求めて会いに出向くのですが、首謀者だった「佐藤真美子」が亡くなっているのでは真相がつかめない中、4人は昔、骨格標本を埋めたと思われる埋めた場所へと出向きます。

辺鄙な村での複雑な人間関係を底辺として、30年ぶりに真実が明かされ、登場人物たちが織りなす思わぬ場面展開で、なるほどとうならせてくれる一冊でした。私にとっては、今年の読書〈ベスト3〉の力作です。
#ブログ #文庫本 #読書

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今年の読書(66)『悪寒』伊岡瞬(集英社文庫)

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今年の読書(66)『悪寒』伊岡...
本書『悪寒』は、2017年7月集英社より単行本として刊行され、2019年8月に文庫化されています。

東京本社の大手製薬会社に勤めていた「藤井賢一」は、上司が起こした政治家へのリベート問題で責任を取らされる形で、系列の山形県酒田市にある置き薬販売店の支店に飛ばされてしまいます。
いずれ上司の言葉通り本社に戻れることを夢見て、置き薬の販売に励んでいますが、成績はあがらず、支店長に叱責される日々が続いていました。

そんなおり、東京で娘「香純」と暮らす妻の「倫子」から、不可解なメールが届き、その後、「倫子」が本社の常務を「藤井」の自宅マンションで殺害したという警察からの連絡を受けます。
自分が単身赴任中に、妻がどうして本社の常務とかかわったのかわからないまま、認知症の母「智代」や不登校の娘「香純」の心配も重なり、「賢一」の苦悩は高まるばかりでした。

二転三転する殺人事件の真相究明に、読者をサラリーマンとしての男の弱さを感じさせる主人公「賢一」の心情に沿わせながら、著者の世界に引きずり込まれた疲労感と共に、安堵感の広がる結末にミステリーの醍醐味の余韻に浸れる一冊でした。
#ブログ #文庫本 #読書

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今年の読書(65)『捌き屋 行って来い』浜田文人(幻冬舎文庫)

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今年の読書(65)『捌き屋 行...
本書)『捌き屋 行って来い』は 『捌き屋』 に始まるシリーズとして、9作目になるようですが、久しぶりに手にしました。

「捌き屋」とは、後ろ盾もなく組織にも属さず、一匹狼の裏稼業で、ゼネコンの建設工事の受注を巡る企業交渉人を指しています。

大きな仕事で一段落している捌き屋「鶴谷康」に盟友 花房組の「白岩」 から大坂万博工事に絡む新たな案件が依頼されます。依頼人は「鶴谷」が駆け出しの頃世話になった南港建設の「茶野」で、大和建工の一方的な契約解除を改めさせてほしいというものでした。

その原因は「鶴谷」が先の案件で捌いた恨みが絡んでいるようで、「鶴谷」は、元公安部の刑事「木村」の信用調査事務所の馴染みの面々と裏事情の情報調査乗り出します。

いつもながらの大阪弁の歯切れの良さと建設業界の裏事情が絡み合い、楽しめた一冊でした。
#ブログ #文庫本 #読書

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今年の読書(64)『十三階の神』吉川英梨(双葉文庫)

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今年の読書(64)『十三階の神...
本書『十三階の神(メシア)』は、すでに2018年7月に単行本として刊行されていますが、警視庁公安部特別諜報員「黒江律子」を主人公とする 「十三階の女』 の続編になります。

国家を守るためには、非合法な操作も体を提供することも厭わない女捜査員「黒江律子」の所属する公安部5人の秘密組織は警視庁の13階にあることにより「十三階の女」と呼ばれています。

今回の新たな任務は、「オウム真理教」を彷彿させるかって地下鉄テロを起こした「カイラス蓮昇会」の教祖の死刑執行が迫る中、分派した「輪芽」教団に教祖の子供と名乗る「九真飛翔」が君臨し、テロ活動を起こすのではないかという危惧から、上司の「黒江」が不在の中、「律子」が動き出します。

すでに「律子」の母が「輪芽」教団に入信しており、「律子」は妹を潜入捜査させる決心をします。

公安部内の裏切りと仕組まれた教団との絡み、後半は読者を二転三転させる展開が待ち受けています。

シリーズ3作目として『十三階の血』が、すで2019年11月に刊行されていますが、これまた文庫化を待ちたいと思います。
#ブログ #文庫本 #読書

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今年の読書(63)『棲月』今野敏(新潮文庫)

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今年の読書(63)『棲月』今野...
本書は『隠蔽捜査』シリーズとして、8作目になる『去就』(隠蔽捜査6)に続く9作目『棲月(せいげつ)』(隠蔽捜査7)になりますが、警察庁のキャリアでありながら息子<邦彦>の不祥事で降格、大森署の署長として左遷された主人公<竜崎信也>も、本作でいよいよ大森署を去ることになります。

大森署管内を通る私鉄のシステムと都市銀行のシステムが次々にダウン。社会インフラを揺るがす事態を不審に思った大森署署長<竜崎>は、いち早く原因を究明すべく署員を現場に向かわせますが、管轄外の行動で、すぐに中止するように警視庁の生安部長から横槍が入ります。

さらに、管内で非行少年「玉井」のリンチ殺人事件が発生。二件の大きな事件の指揮を執る中、同期の「伊丹」本部長から「異動の噂が出ている」と告げられた<竜崎>は、公務員として移動・転勤は当たり前という考えでしたが、これまでになく動揺する自分に戸惑っていました。

リンチ殺人事件の被害者「玉井」の捜査を進めていく中で、「玉井」の非行グループのメンバーが何かにおびえていることを不審に感じた「竜崎」たちは、以前に「玉井」たちににいじめられ引きこもりになっている高校1年生の「芦田雅人」に目を付けます。

コンピューターに頼り切っている現代社会を背景に復讐を果たす伝説のハッカー「芦田」と「竜崎」の駆け引きが圧巻だっただけに、今回で大森署の個性ある刑事「戸高」や「根岸」たちともお別れだということが薄れてしまいました。

次作から<竜崎信也>は栄転となり、神奈川県警刑事部長として登場するようですが、すでに第10作目として単行本『清明』(隠蔽捜査8)が2020年1月20日に刊行されていますが、文庫化されるのを我慢して楽しみに待ちたいと思います。
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今年の読書(62)『殺意・鬼哭(新装版)』乃南アサ(双葉文庫)

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今年の読書(62)『殺意・鬼哭...
双葉文庫35周年を紀念して、(2000年5月)に文庫版で刊行された『殺意・鬼哭』の新装版として(2019年9月)に刊行されたのが本書で、8月19日は著者<乃南アサ>のお誕生日ですので、未読ということもあり、手にしてみました。

ナイフで相手を刺し殺した殺人事件を扱った二部構成で、前半「殺意」は、殺人を起こした「真垣徹」(36歳)の独白が語られ、後半「鬼哭」は、殺された「的場直弘」(40歳)の独白が語られていきます。
「的場」と「真垣」は、高校入試に際し「的場」が家庭教師を務めて以降の付き合いという人間関係でした。

「真垣」は殺人の動機に関して、殺意の発生や動機などを語ることなく、「なぜ?」そんなことが大事なのかと、読み手側として冗長的に思える長さで回想していきますので、かなり疲れる内容でした。後半も「真垣」のナイフで刺され倒れてからの「的場」の回想が始まります。

乃南ファンとしても、事件の当事者の心理を深く掘り下げるためでしょうか、「くどい」とも思われる心理描写が続き一つの事件が語られていきます。

殺人に「なぜ?」という動機の究明が「なぜ?」必要なのか、また「なぜ?」それが役に立つのかという問題を示した一冊だと思います。
#ブログ #文庫本 #読書

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今年の読書(61)『押井守の映画50年50本』押井守(立夏舎)

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今年の読書(61)『押井守の映...
本書は、世界三大映画祭(ベルリン・カンヌ・ヴェネツィア)すべてに出品したことがある唯一の映画監督<押井守>(69)が著した、映画ファンなら見逃すことが出来ない書籍『押井守の映画50年50本』(3960円)です。

著者<押井守>は、1951年8月8日 東京都生まれ、1977年、「竜の子プロダクション」(現:タツノコプロ)に入社。スタジオぴえろ(現:ぴえろ)を経てフリーになりました。
『うる星やつら2ビューティフル・ドリーマー』(1984年)、『機動警察パトレイバー』シリーズ(1988~93年)、日本の映像作品史上初の米ビルボード誌のビデオ週間売り上げで1位を獲得した『GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊』(1995年)、『アヴァロン』(2001年)、アニメ映画作品史上初の日本SF大賞を受賞した『イノセンス』(2004年)、『立喰師列伝』(2006年)、『スカイ・クロラ The Sky Crawlers』(2009年)、『THE NEXT GENERATION パトレイバー』シリーズ(2014~2015)、 『ガルム・ウォーズ』 (2016年)などを手がけてきています。

本書では<押井>が1968年から2017年までに製作された映画を「今観るならこの1本」という選択基準で選び、解析しています。紹介できるのは「1年に1本のみ」というルールで<マーティン・スコセッシ>の『タクシードライバー』(1976年)や<北野武>の『その男、凶暴につき』(1989年)、<クエンティン・タランティーノ>の『レザボア・ドッグス』(1992年)、<ポン・ジュノ>の『殺人の追憶』(2003年)のほか、 『ウォッチメン』、 『ゼロ・ダーク・サーティ』、 『シェイプ・オブ・ウォーター』 など50本が登場しています。

加えて、 いまだによくわからない作品として 『オンリー・ゴッド』 (2013年)を取り上げ、 『ジェイソン・ボーン』 (2016年)では、失敗した作品から学べることは多いなどについても語っています。
#ブログ #単行本 #映画 #読書

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今年の読書(60)『100%の前向き思考』猪狩ともか(東洋経済新報社)

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今年の読書(60)『100%の...
本書『100%の前向き思考』は、車椅子で活動する地下アイドル「仮面女子」の<猪狩ともか>(28・スチームガールズ)が初の著書として書かれています。

<猪狩ともか>は2018年4月11日、強風で倒れてきた看板の下敷きになり、脊髄を損傷。下半身まひで車椅子生活になりましたが、事故から約4か月後には秋葉原の常設劇場「仮面女子カフェ」で復帰を果たしています。

ライブへの出演回数は減りましたが、バリアフリーを推進するための講演活動やパラスポーツへの普及に尽力するなどアイドル以外にも活動分野を広げ、東京都の「東京2020パラリンピックの成功とバリアフリー推進に向けた懇談会メンバーに選ばれ、「パラ応援大使」に任命されています。

何度も挫折しながら、ようやく「仮面女子」メンバーに昇格した矢先の大ケガ、復帰を支えた家族やメンバーやスタッフ、ファンの言葉や、必死のリハビリを経て復帰した苦難の道のりを振り返っています。

第2部では「『事故に遭ってよかった』とは一生思えないけど、新しい道が、明るい場所でよかった」「いつだって、何度だって、新しい人生は始められる!」など《折れない心》をつくる「55の言葉」がつづられています。

<猪狩ともか>は、2020年2月17日、9月に開催される「仮面女子ワンマンライブ」をもってグループを卒業しソロ活動に移ることが発表されています。
#ブログ #単行本 #読書

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今年の読書(59)『絶望の歌を唄え』堂場瞬一(ハルキ文庫)

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今年の読書(59)『絶望の歌を...
警察官・刑事を主人公とした作品が多い<堂場瞬一>ですが、本書『絶望の唄を唄え』は引退した元警察官の「安宅真」を主人公に据えています。

元警視庁公安部外事第三課の「安宅真」は、10年前に東南アジアの某国の選挙の監視のためにPKO職員として派遣されました。その際にイスラム過激派の「聖戦の兵士」による自爆テロに遭遇、現地で知り合ったジャーナリスとの「田澤」と別れた直後での爆発で彼の行方は分からず、死の恐怖を味わった「安宅」は警察を辞め、好きな70年代のロックファンでウィッシュボーン・アッシュ、レイナード・スキナード、ヴァン・モリソン、クィーン、ディープ・パープルなどのLPを流す喫茶店をひとり神田神保町で営んでいました。

そんなある日、喫茶店の裏側にあるビルに軽トラックが飛び込む爆弾テロが起こり、それを機に、謎の女性の登場、政治界のフィクサーであった「水田」が殺され、第2の爆弾テロが発生します。

10年住み慣れた静かな神保町の町を守べく、背後に東南アジアでテロに遭遇し行方不明となった「田澤」の影がちらつく中、「安宅」が動き出します。

随所随所に懐かしいロックバンドの名曲が登場してきますが、『夏の雷音』 で見せた音楽分野の造詣と神田神保町界隈の街並みを背景として生かされた一冊でした。
#ブログ #文庫本 #読書

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