キクイモ(菊芋);
キクイモモドキやオハンゴンソウにそっくり。空き地等に群生する北米原産の帰化植物。
根に芋が出来、キク芋と呼ばれる。戦時中に食材として栽培され日本中に広がった。
最近は高血糖を押さえる効能がある事で、再度、注目されているが、草地等で群生する。
茎高、1.5〜3m。葉は、ざらざら。下部葉は対生、上部は互生、卵状楕円形。
基部は葉柄に流れて狭い翼となる。上部の枝先に黄色の頭花を1個ずつつける。
頭花は直径6〜8cm、内側には筒状花が多数集り周りに10数個の鮮黄色舌状花が並ぶ。
総苞は、半球形で総苞片は普通3列に並び、上半部はそり返る。
果実はできにくい。塊茎は大きくサトイモのような形をしている。
イヌキクイモ(Helianthus strumosus)との区別は、難しい。イヌキクイモはキクイモの一形態??
似た花のキクイモモドキ属(Heliopsis)は葉が全て対生、果実が完熟するまで舌状花が残る。
ヒマワリ属は完熟する前に落下する、とあるが。。。!
温帯地域で広く根菜として栽培され品種は多く、凡そ200種類もあるといわれている。
仏料理や伊料理で使われ、topinambour(フランス語)、topinambur(イタリア語)と表現される。
幕末の頃のイギリス初代駐日総領事を務めたラザフォード・オールコック(1809~1897)が、
キャベツ、レタス、パセリ等とともに日本に導入されたとされている。
オールコックの著書『大君の都(The Capital of the Tycoon)』に詳しく記述されている。
食糧難の戦時中によく栽培され、野生化したらしい。現在では栽培的に生産量は少ない。
10数%のイヌリン(多糖類)を含み、アルコールの原料とすることもあるらしい。
イヌキクイモは、葉形や覆われる細かい毛に変化が多い。
地域的な形態が分類学上認めるに足る十分な研究がなされていない。
キクイモとの差は茎が無毛~ほぼ無毛で、塊茎を作らないことである。
日本ではキクイモは舌状花の先が3裂し、イヌキクイモは先が尖り分裂しないともいわれる。
現在では、イヌキクイモは種内変異であるとする見解もある。
イヌホオズキ(犬酸漿);
犬の名は、 ホオズキ に似ていても役にたたないという意味。ナス科の植物で別名バカナス。
仲間の アメリカイヌホオズキ に似てるが、アメリカイヌホオズキは紫色の花が多い。
小さな実は ホオズキの袋の中にある実に似ているが、熟すと赤くはならず黒になる。
有毒植物だが、漢方では精製したものを龍葵(りゅうき)と呼ぶ。
ガン細胞の抑制作用があり治療に持ちいられる。
日本全土の畑や道ばたでみられる。茎高30〜60cm。葉は互生し広卵形、縁には鋸歯がある。
茎の途中から枝を出し、直径6〜7mmの白い花を4〜8個やや総状につける。
萼は杯状で浅く5裂。花冠は深く5裂して反り返る。液果は、球形で黒色に熟し、光沢はない。
ナス科ナス属イヌホオズキの仲間はよく似ており区別が難しい。
令和参年(皇紀2681年)10月07日、記」