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アヤメ科アヤメ属の【シャガ】は、三倍体のため種子ができず、根茎からほふく枝を伸ばして地面に根を下ろし群生を計ります。
我が家の 【シャガ】 も、例年通りこの時期に咲き出しましたが、どういうわけか通路のど真ん中に顔を出しており、洗濯物などを取り込む時には踏みつけないように注意が必要です。
黄橙色の突起模様の回りを青紫色の斑紋が取り囲むように外花被(蕚)があり、斑紋のない白色だけの内花被(花冠)、そして先端がふさふさとした雌しべが中心部から伸びており、それぞれ3個ずつの花姿です。
純白で清楚のきれな色合いと斑紋の花が、<一日花>というのもかわいそうですが、はかなさがまた【シャガ】の良さかもしれません。
シソ科オドリコソウ(ラミウム)属として「ラミウム」は、黄色い花を咲かせる【ラミウム・ガリオブドロン】と、桃色の花を咲かせる「ラミウム・マクラータ」が主流です。
数年前から我が家の庭の片隅で見守っていたのですが、今年ようやく花茎を立ち上げ、黄色い花姿を見せてくれました。
日本の山野や路傍などにもオドリコソウ属として、 「ヒメオドリコソウ」 ・ 「シロバナヒメオドリコソウ」 ・ 「ホトケノザ」 などが自生しています。
花は春から初夏にかけて咲き、花のないときには銀白の斑入りの「葉」を観賞して楽しめ、株はランナーが伸びて横に繁殖してゆきます。
花の形が分かるように横から写していますので、シソ科の特徴として花茎が四角いのが、見て取れるとおもいます。
朝方、業界の事務局に向かいますときに、街路樹として植え込まれている【ハナミズキ】が満開でした。野暮用を済ませて、木々に咲くきれいな花姿をゆっくりと鑑賞です。
ハナミズキ科ミズキ属の落葉高木で、北アメリカ原産ですので別名「アメリカヤマボウシ」と呼ばれています。ミズキの仲間として、花がひときわ目立つのが【ハナミズキ】の由来です。
花弁に見えているのは<総苞片>と呼ばれる部分で、植物学上の「花」は中心部の塊部分で、4弁花の花ですが直径5ミリほどで目立ちません。
冬芽の間は、赤褐色の小さく堅い <蕾> で春を待ち、総苞は開くにつれて色が薄くなり、薄緑色から白色・紅色の花弁状のモノへと変化してゆきます。
花の形は「ヤマボウシ」に似ていますが、<総苞片>の先端にへこみがありますので、容易に区別ができます。
写真の【ベニバナハナミズキ】は、暗赤色の<総苞片>ですが、「スイート・ウォーター」という品種ではないかと眺めておりました。
釣鐘状の白色のかわいい花をたくさん咲かせます、【ドウダンツツジ(灯台躑躅)】です。
花は一見 「アセビ」 によく似た形状ですが、「葉」がひし形で花も<散形花序>で5ミリ程度と小さく、複総状に咲く「アセビ」に比べてまばらな感じがします。
ツツジ科ドウダンツツジ属の落葉広葉低木で、日本原産種です。
白い花だけを見ていては「ドウダン」の意味が分かりにくいのですが、枝先が3つに分かれる形が、昔灯りを得るために木を3本組んで使用した「結び灯台」の脚部に似ているために「トウダイ」と名付けられ、これが転じて「ドウダン」と訛っての名称です。
花期は葉が芽吹いてから約1週間後、4月上旬から5月中旬にかけて咲きだします。
秋には葉が紅葉して美しく、葉の芽吹き・花期・紅葉と楽しめる躑躅です。
北側のあまり陽に当たらない場所ですが、我が家の【アオキ(青木)】も、その名の通り青々とした斑入りの葉で楽しませてくれています。
ミズキ科アオキ属の日本の古来種として、学名も「Aucuba japonica」で、属名の「Aucuba(アウクバ)」は、「アオキバ(青木葉)」に由来しています。
花は3~5月頃にかけて、 「紅褐色」 もしくは「緑色」の4弁花を咲かせますが、5ミリ前後の小さな花径で、あまり目立ちません。
単性で雌雄異株で雌株にしか「実」は付かなく、11月頃から長さ2センチ程度の緑色の「実」の先端の方から赤く熟してゆき、5月頃まで「実」を付けています。
「ツグミ」や 「ヒヨドリ」 たちが餌として狙いに来ますが、運良く葉裏に隠れていたようで、わたしも「実」が熟しているのに気づくのが遅れました。
刈り込まれていた空き地の一角に、【イタドリ(虎杖)】が顔を出していました。
タデ科ソバカズラ属の多年生植物として、日本・中国・台湾・朝鮮半島に分布しており、東アジア原産種です。
茎は竹に似て中空で、多数の節があり、茎を折りますとポコンという音が生じるところから、別名「スカンポ」と呼ぶ地域もあるようです。
三角状の葉を交互に出し、特に若葉には紅紫色の斑紋が見られます。
雌雄異株として夏季に白い花を咲かせ、雄花は花弁よりも雄しべを長く飛び出させ、雌花は花弁よりも内側に雌しべがあります。
若い茎は山菜として食することができますが、有機酸を多く含んでいますので酸味があり、またシュウ酸もあることでエグミを感じる味わいです。
茹でて水でさらせばあく抜きが出来ますが、さわやかな酸味も消えてしまいます。
繁殖力が強く、世界の<侵略的外来種ワースト100選定種>のひとつですが、山菜としての魅力もあり、若芽が気になる空き地の一角です。
ポツント一輪だけ単生に咲いている【オキザリス・プルプレア】を、見つけました。
花径が3センチばかりある大きな花姿をしており、白色ですので目立ちました。葉の形状を確かめるまでは、「ペチュニア」かなとも考えました。
カタバミ科カタバミ(オキザリス)属の球根草で、別名「オキザリス・バリアビリス」とも呼ばれ、南アフリカ原産です。
花色も赤・紅・桃・紫・橙と多彩で、多くの場合、花の喉部は黄色をしています。
世界中に「オキザリス」としては800種以上が広く分布しており、日本にも「ミヤマカタバミ」をはじめ、5種ほどが自生しています。
世界中に分布していますので、小さなな花の割には、形状や花色、葉姿、開花時期など様々で、葉が紫色の 「オキザリス・トリアングラリス」 などもあり多様です。
4月から5月にかけて咲き出す晩成種の種類も多く、 「パーロット咲き」 や 「レンブラント咲き」 などがそうですが、この「フリンジ咲き」の<チューリップ>も代表格です。
赤色の花弁の覆輪が、白色のフリンジ状に細かく切れ込んでいるのが、この系統の大きな特徴です。
有名品種には、赤色の「スターファイター」、桃色の「ファンシーフリル」、黄色の「ハミルトン」などをよく見かけますが、写真の品種は「スターファイヤー」の小さなフリンジに比べると大きくはっきりとわかる覆輪ですので、オランダ産の「カナスタ」かなと見ていますが、言い切る自信がありません。
湊川神社周辺に植え込まれた【ヒラドツツジ(平戸躑躅)】が、咲きだしています。
今年も「ツツジ」の <絞り模様> が多く採集できればいいなと、期待して眺めていました。
ツツジ科ツツジ属に常緑低木種で、4~5月頃に大きな花を咲かせます。
【ヒラドツツジ】は、「ケラマツツジ」と「モチツツジ」・「キンシツツジ」等の交配種です。
古くから長崎県平戸市で育成されてきたことが、名称の由来です。
1712年に大阪の医師<寺島良安>によって刊行されています挿絵入り百科事典『和漢三才図会』にはすでに掲載されており、古くから【ヒラドツツジ】は馴染まれているのが分かります。
樹齢400年の「マキ並木」で有名な平戸市亀岡公園には、約300種からなる「ツツジの原木園」があり、きれいに咲き誇りますと見事な花姿が楽しめます。
秋に成熟する果実は黄色く熟し、楕円形で握りこぶし程度の大きさで、芳しい香りがします【カリン】です。
バラ科ボケ属の落葉高木種で、中国が原産地で漢字表記では「木瓜」と表記され、別名「アンランジュ(安蘭樹)」と呼ばれています。
果実の実は、渋く石細胞が多く堅いので、生食には不向きですが、熱を加えると渋みが消えますので、ジャムなどに利用されており、喉の鎮静作用がある成分を利用してのど飴などに配合されています。
なんといっても焼酎に漬けた「カリン酒」が有名で、酒呑みとしては楽しみな果実です。
花期は4月前後で、5弁花からなる白色もしくは桃色、赤紅色の花を咲かせます。
葉は対生し、倒卵形~楕円状卵形で咲きは尖り、基部は丸く縁には細かい鋸葉となっています。
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