- Hashtag "#花" returned 2102 results.
以前に 「秋の七草」 を紹介したことがありますが、今回は【夏の七草】です。
第2次世界大戦で厳しい戦況下の1945年6月20日、日本学術振興会野生植物活用研究小委員会が、食糧難を乗り切るために選定したのが、【夏の七草】です。
写真上部より、< アカザ ・ イノコヅチ ・ ヒユ(ハゲイトウ) ・ スベリヒユ ・ シロツメクサ ・ ヒメジョオン ・ ツユクサ >の七種です。
おそらくどれも成長が早く、繁殖力が旺盛な植物ばかりのようですが、あまり普及していないのは、味覚的においしくないのかもしれません。
園芸品種の 「八重咲き」 よりも、少し早目に咲きだす「一重咲き」の【クチナシ(梔子)】が、いい匂いを漂わせて咲いていました。
アカネ科クチナシ属の常緑低木で、日本・中国・台湾・インドシナが原産地です。
花期は6~7月頃で、葉脇から短い柄を出し一個ずつ、基部は筒状ですが先は大きく割れた白い6弁花を咲かせます。
「八重咲き」には、果実はできません。
果実の先端には、針状の<蕚片>6本が、実を包み込むような特徴的な姿を見せてくれます。
果実には<クロシン>を含み、繊維を染める黄色の着色料や、発酵させれば青色の着色料になり、また和菓子やたくあんなどの着色料、漢方薬の「山梔子(さんしし)」という原料にもなっています。
とある公園で、【ヒシバデイゴ(菱葉梯姑)】の木がたくさん植えられていました。
葉の形が菱形というのが名の由来で、 「アメリガデイゴ」 と「ユリスリナ・ヘルバケア」の交配種としてオーストラリアで育成されたとも、熱帯アジア・アフリカ原産とも言われており、和名では「サンゴシトウ(珊瑚紫豆)」です。
マメ科デイゴ属、雌雄同株で、枝先に総状花序を出し、濃い紅色の筒状の花を咲かせ、「アメリカデイゴ」のようには開いていません。
樹高2~4メートル、6~10月と花期が長く、夏中咲き通し目を楽しませてくれますが、茎は言うに及ばず、葉の中央葉脈の裏側にも棘があり要注意です。
葉の付け根から10センチほどの花茎を伸ばして立ち上がり、その先端に楕円形の太く短い穂状花序をつけ、紅紫色の花を咲かせています【イワダレソウ(岩垂草)】です。
群生している範囲で影の部分が多くあり、どの部分がいいかなと見ていましたら、偶然にも 「モンシロチョウ」 と遭遇、一石二鳥の撮影になりました。
クマツズラ科イワダレソウ属の多年草で、茎は細長く、基部で枝分かれして地表を這い、節々から根を伸ばして株を増やして群生していきます。
世界の熱帯から亜熱帯に広く分布しており、海岸近くによく生えており、乾燥にも強く、日照時間が3時間程度と短くても成長する丈夫な草本です。
美人薄命と言いますが、この純白の花を咲かせる【ゲッカビジン(月下美人)】も、夕方咲き始めて、翌朝にはしぼんでしまう<一日花>としての短い運命です。
メキシコの熱帯雨林を原産地とする、サボテン科クジャクサボテン属の常緑多肉植物です。
20~25センチ程度の花冠をもつ花姿の【ゲッカビジン】は、同じDNAの受粉では受精することができずに散ってしまう、はかない性質を持っています。
日本では6~11月に開花し、元気な株は2~3ヶ月後にまたもう一度花を咲かせてくれます。
開花中の花、開花後のしぼんだ花とも食用になり、「天ぷら」などにして食べたり、台湾ではスープの具材として用いられています。
簡素な茶席などに飾られている<シャクヤク>は、花径も小さく質素なイメージがあるのですが、この【ルーズベルト】という品種は花径20センチを超えています。
ボタン科ボタン属の多年草で、アジア大陸北東部(中国)原産として、日本には薬草として平安時代以前に渡来しています。
「ボタン」が樹木であるのい対して<シャクヤク>は草本ですので、冬場には地上部は枯れてしまいます。
日本の<シャクヤク>は「一重咲き」が中心で、江戸時代に多く改良され、特に雄しべが大きく発達して盛り上がりる品種が多く、全般にすっきりとした花姿です。
アメリカ合衆国の第32代大統領<フランクリン・デラノ・ルーズベルト>の名を冠したこの品種、見事な「八重咲き」で、ニューディール政策や第二次世界大戦への参戦で、アメリカ経済の救世主としての人気をうかがわせる花姿です。
以前から繁殖地として気にしていたのですが、なかなか足を運べませんでしたが、ようやく開花した【キショウブ】を撮影することができました。
よからぬ輩にいたずらされないように、縞模様のロープで囲われていました。
アヤメ科アヤメ属の多年草で、西アジアからヨーロッパを原産地とし、日本には明治時代に渡来しています。
珍しい黄色ということで鑑賞用に導入された【キショウブ】ですが、いまや日本全国の水辺や湿地に野生化しており、「要注意外来生物」のひとつに指定されています。
花茎の高さは60~100センチ、葉は幅2~3センチの剣形で中脈が隆起しています。
花期は「アヤメ」と同じ5~6月、外花被片が広卵形で先が下に垂れ下がり、内花被片は小型で直立した花姿をしています。
濃い緑色の「葉」に、赤紫色の葉脈が入るきれいな「葉」をしており、カラーリーフとして鑑賞用の品種です。
別名として「レッドソレル(赤筋ソレル)」とも呼ばれており、ハーブでお馴染みの「ソレル」の仲間ですが、この品種はあくまで鑑賞用で食用にはならないとおもいます。
タデ科ギシギシ属の草本で、ヨーロッパ原産、草丈15~30センチになります。
【ルメックス】はラテン語で、葉の形より「槍」の意味から名が付いています。
属としては約200種の仲間があり、日本では野草の 「ギシギシ(Rumex japonicus)」 という固有種が自生しています。
住宅街の路地で見つけた鉢植えの<ユリ>ですが、遠目からは色合い的に「オニユリ」かなとも思えたのですが、近付きます横向きや下向きの花姿が多いなか、上向きに咲いていますので<スカシユリ>の一種だと思うのですが、品種の同定まではできません。
ユリ科ユリ属は、北半球のアジアを中心にヨーロッパ・北アメリカなどにかけて広く分布しており、原種は100以上、日本では15種が自生しており、そのうち6種<ウケユリ・ヤマユリ・ササユリ・イワトユル・タモトユリ・オトメユリ>は日本固有種です。
欧米での<ユリ>の改良品種の歴史は浅く、19世紀に日本や中国から「ヤマユリ」や「カノコユリ」の原種が紹介されてからになります。
日本では秋植えの球根草として扱われ、5~8月頃にかけてが開花時期ですので、これからあちらこちらで<ユリ>を見かける機会が増えそうです。
「アジサイ」も多くの品種があり、また土壌の酸性度により桃色から青紫色などに変化しますので、本種の同定はできませんでした。
装飾花の<蕚片>に、鋸葉が入る咲き方を「ナデシコ咲き」と呼んでいるようですが、確かにナデシコ科ナデシコ属の 「セキチク(石竹)」 などとよく似た花弁(蕚)が密集して咲いています。
密集した淡青紫色の色合いが、涼しさを呼ぶのにふさわしい形をしており、ギザギザの縁が、軽やかさ感を引き出しています。
後記 : 【モナリザ】という品種でした。
- If you are a bloguru member, please login.
Login
- If you are not a bloguru member, you may request a free account here:
Request Account