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葉を中心として花などを香味野菜として、刺身のツマや天ぷらなどに多用される【アオジシ(青紫蘇)】ですが、葉は「大葉」とも呼ばれています。
中国・ヒマラヤが原産地で、日本には中国から渡来、シソ科シソ属の一年草です。
葉は対生に付き広卵形で先端は尖り、葉の両面とも緑色で縮れはなく、花は総状花序で白い花を晩夏から秋にかけて咲かせます。
独特の香りのため本種には虫が付きにくい感じですが、「ハスモンヨウト」や 「オンブバッタ」 などの食草です。
地面を這うようにして枝が伸び、花径1センチほどのかわいい花を咲かせる、ミソハギ科クフェア属の【クサミソハギ(草禊萩)】です。
和名は花姿が 「ミソハギ」 に似ていることから命名され、属名の<クフェア>は花の筒のようなところが曲がっていることから、ギリシア語の「曲がる」に由来しています。
クフェア属は、メキシコを中心とする中央アメリカに約250種が分布する常緑多年草もしくは常緑低木で、日本には明治時代から大正時代に数十種類が渡来、気候的に気温の高い夏に開花する種が多く見受けられます。
またクフェア属は花姿から大きく分けて、本種を含む「ヒッソピフォリオ」系と細長い筒状の花を咲かせる「イグネア(ベニチョウジ)」系の二つに分類されています。
お花好きの奥さまがお世話されている鉢植えの花たちで、いつも楽しませていただいていますが、今回は見事な花姿に思わず唸ってしまいました。
( 後側右手に見えている幹は、先日アップしました 「キダチチョウセンアサガオ」 です )
花径20センチばかりの深紅の花で、すぐにアオイ科フヨウ属の 「アメリカフヨウ」 だと感じたのですが、花弁の形状が違い悩んでしまいましたが、【タイタンビスカス】だと分かりました。
三重県津市にある<赤塚植物園>が育成した品種で、2009年の「ジャパンフラワーセレクション」でこの(ブライトレッド)は「カラークリエイト特別賞」を受賞しています。
当初感じたようにやはり花径の大きな「アメリカフヨウ」と 「モミジアオイ」 を交配選抜、その性質は驚異的に丈夫で、日当たりさえよければ場所を選ばず成長、草丈3メートルほどになり<一日花>ですが、一株で200輪ほどの花を咲かせます。
圧倒的な花径の存在感と驚異的な強健さ、「ハイビスカス」のような花姿から、伝説の『巨人タイタン』にちなんで命名、この(ブライトレッド)をはじめ、ピーチホワイト・ピンク・ローズの4色が販売されています。
花壇に咲きほころんでいる【ヘレニウム・ダコタゴールド】を写そうとしていますと、嬉しいことに「ヤマトシジミ」がとまりました。
キク科ヘレニウム属に分類され、北アメリ東南部からメキシコあたりが原産地です。
原種は70センチほどの高さになりますが、本種は園芸品種として矮性で30~35センチ程度の草丈で、葉は細長い形状です。
綺麗な花姿を探していたのですが、写真でもわかる通り、この花弁(舌状花)の先は3裂している特徴を持っています。
開花時期が初夏から秋までと長く楽しめ、特に耐暑性に優れていますので、夏の花壇には重宝する品種です。
道端や空き地などでよく見かける【ツイユクサ(露草)】は、ツユクサ科ツユクサ属の一年草で、朝日を浴びながらきれいに開花している花の右下に、まだ熟してはいませんが、種子ができていました。
スゲガサを閉じたような形の中にある丸い殻の中に2~3個の種子ができ、こぼれ落ちた種子から発芽、芽を出して繁殖していきます。
種子の表面は凸凹した感じで2ミリ程度の大きさで、左右対称形ではありません。
朝咲いた花が昼にはしぼんでしまう<一日花>ですが、古くは「月草」と呼ばれ、『万葉集』(巻10ー2291)には、「朝(あした)咲き 夕(ゆうべ)は消(け)ぬる月草の 消(け)ぬべき戀(こひ)も 吾(われ)はするかも」(作者不明)の歌等、9首が詠まれています。
以前にも一度花を写した 【ネムニキ(合歓木)】 ですが、2年ぶりに前を通りますと随分と木が大きくなっていて、目線では花の撮影ができない高さで開花していました。
マメ科ネムノキ亜科ネムノキ属の落葉高木で、成長しますと10メートルほどになります。
ネムノキ属は熱帯に約150種ほどが分布していますが、本種は耐寒性が強い品種です。
【ネムノキ】は 「キチョウ」 の食草で、また大型の「オオクモヘリカメムシ」も集まる樹木です。
和名は「ネム」・「ネブ」と呼ばれ、夜になると葉が閉じる<睡眠運動>に由来しています。
『万葉集』(巻8-1461)には、「昼は咲き 夜は恋ひ寝(ぬ)る 合歓木(ねぶ)の花 君のみ見めや 戯奴(わけ)さへに見よ」という<紀郎女>が年下の(戯奴)=<大伴家持>に送った歌があり、古より親しまれていたのわかります。
道路脇で、プランターを置かれて【オクラ】を栽培されているお宅を見つけました。
アオイ科トロロアオイ属の<一日花>で、エジプトやエチオピアなどのアフリカ北東部が原産地と考えられています。
紀元前からエジプトなどで栽培され、アメリカへは18世紀に渡来、日本へは幕末にアメリカから導入され、当初は花の観賞用でした。
第二次世界大戦中は、完熟した種子をコーヒー豆の代用にしていたこともありました。
ちなみに「オクラ」の和名は「アメリカネリ」で、「アメリカ」から渡来した「ネリ(トロロアオイ)」という意味で、「オクラ=okra]は英名そのままです。
道端や空き地などに繁殖している【イヌホウズキ(犬酸漿)】ですが、あまり目に留める人も少ない植物のようです。
「ホウズキ」は『古事記』において古名の「アカカガチ」の名称で登場していますが、古くから分布している史前帰化植物にもかかわらず【イヌホウズキ】は出てきません。
「ホウズキ」の名称が付けられていますが、ナス科ホウズキ属ではなくナス属の1年草です。
全草に毒を含んでいますが生薬名では「竜葵(りゅき)」と呼ばれ、酒呑みとしては「竜葵酒」に興味があり、ホワイトリカーに乾燥した全草と砂糖を入れて約3ヶ月漬け込み、布で漉して飲用すれば疲労回復に効用があるとかで、興味津々で花より葉を眺めてしまいます。
縦に長い日本列島、気温等の地域環境が違いますので、同じ花でも開花時期が随分と違います。
ブログル仲間の皆さんがたが、毎年早々と「ヒガンバナ」をアップされていますので、見過ごしているうちうに<ファルコン植物記>から抜け落ちていました。
ヒガンバナ科ヒガンバナ属の多年生の球根植物で、原産地の中国揚子江沿岸から渡来した<史前帰化植物>です。
種子は出来ないことはないのですが非常に珍しく、染色体が3倍体ですので芽が出たとしても最後まで成長はできません。基本的には球根でしか増殖できず、日本の「ヒガンバナ」はすべて遺伝的に同一です。
地域ごとの方言が多く数百あると言われ、「シビトバナ」・「ジゴクバナ」・「イットキゴロシ」・「ユウレイバナ」など、あまりいい名称でない方言がある反面、「曼珠沙華」や「アカバナ」・「キツネノハナビ」など、赤色を愛でる方言も多くあります。
昨年は咲いているところを観察できませんでしたが、2年ぶりに同じ場所で 【マメアサガオ(豆朝顔)】 が咲いていました。
「アサガオ(朝顔)」と同じヒルガオ科サツマイモ属の一年草、北アメリカ原産で、1955(昭和30)年に帰化植物として東京近郊で確認されています。
英名ではその花姿通り「Small-floered white morning-glory」で、また別名として 「ヒラミホシアサガオ」と呼ばれています。
花の直径は約15ミリと小さく、花冠を上からみますと5角形の形状で長さ20ミリほどの漏斗状の基部があります。
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