寝床に入るのが遅かった割には、熟睡をしたのか、神戸港の<霧笛>の音で、午前6時前に目を覚ましてしまいました。
久しぶりに聞く、ブオーブオーの連続した<霧笛>の音。どのような船舶だったのかと気になります。
港街ならではの、目覚まし時計。
天気予報では、神戸はこれから雨だとか。
神戸港も煙って視界が悪そうです。
ふんわりと飛行船が、ハーバーランドにあります「モザイク」の上を飛んでおりました。
全長75メートルの現存する中では世界最大の飛行船「ツェッペリンNT」です。
3月20日から5月7日まで、~ベイエリアクルーズ~が企画されており、のんびりとした空中散歩で、神戸・大阪の街が空から楽しめます。
興味がありましたので、調べてみました。定員は8名。約90分の飛行で、14万円。これは1グループの費用ではなく、<1名>での料金(!)です。とても乗れそうにはありません。
航空保険(2300万)が含まれているコメントには、笑ってしまいました。
(ちなみに、写真左からモザイク遊園地の観覧車・神戸新聞やラジオ関西が入居していますエコールマリン・ホテルニューオオタニです)
2人のヒロインの愛憎を、自らも著名なビオラ奏者である<ドゥニ・デルクール>監督が情感豊かに描き出す2006年フランス製作の『譜めくりの女』が、2008年4月19日より公開されます。
ピアニストを目指す少女「メラニー」は、音楽学校の入学試験で審査員を務める人気ピアニスト、「アリアーヌ」の無神経な態度に動揺して失敗し、夢を諦めます。
美しく成長した「メラニー」は「アリアーヌ」と再会し、演奏の出来を左右する〈譜めくり〉の役を任されますが。
「アリアーヌ」に<カトリーヌ・フロ>、「メラニー」に<デボラ・フランソワ>が演じています。
本書には語呂合わせでしょうか、『マリオネット症候群』と『クラリネット症候群』の2編が納められており、後者は本文庫書き下ろし作品です。
『マリオネット症候群』は、ふと目を覚ますと自分の体が他人に占拠されている場面から物語が始まります。
人格転移の設定は、<北村薫>の『スキップ』や<東野圭吾>の『秘密』 、<大林宣彦>監督の映画『転校生』などがありますが、一方的に体の支配権を奪われてしまい、本人の思考は伝わることなく、また体を自由に動かせることもできません。
単なる人格転移だけに終わらせず、二重三重の思わぬ仕掛けで読者を楽しませてくれます。
『クラリネット症候群』は、高校生の<翔太>が、あこがれの<本城絵里>にクラリネット演奏を聞かせているときに悪友がクラリネットを破損してしまい、その瞬間から<ドレミファソラシド>の音が聞き取れない状況に落ち行ってしまいます。
同居している父親代わりの<関夏彦>は、やくざの梅田会がらみのトラブルで拉致されてしまい、<翔太>は<関>が残した暗号らしき譜面の解読に力を注ぎこみます。
残された暗号の解読も秀逸でしたが、読者は「 したの?」は「どうしたの?」であり、「こ 、も か た 」は「これ、もしかしたら」と、読みときながら文章の穴埋めをするという二重の謎解きもあり、暗号ミステリーが楽しめました。
いかがですか、日本初の水陸両用車での神戸市内観光。メリケンパークの中突堤から、居留地・異人館街を回り、海上から神戸港を眺め、ハーバーランドに上陸いたします。
ジェイムズ・ボンドの車のようなスピード感を期待してはいけません。陸上では40キロ、海上では約3ノットのスピードですから、のんびりとした遊覧になります。
昨年10月から営業を始められて半年。アメリカから仕入た「スプラッシュI号」1台だけでの営業で、1日4回の観光ルートーが組まれています。なかなかの人気で、予約が取れないとか。
写真を撮る方も、交通事情や天候に左右されるため、「この時間」がないので、気長に待ち構えてなければいけませんでした。
前例のない事業を始めようとするには、日本は規制が厳しかったようで、事業として開業するまでに2年ほど要したみたいです。
陸にあがれば、お兄さんがホースで海水を洗い流す時間が必要みたいで、なかなかボンド映画のようにかっこよくはないですが、ガイド嬢がうまく時間を持たせている様子でした。
ちなみに大人料金は、¥3000です。
4月7日から、神戸におきまして海洋の科学技術に関する国際コンベンションが開催されておりました。
昨日中突堤において、調査船の一般公開をしているとのことで、見学してきました。
港町に住み、船とは身近に接する機会が多いのにも係わらず、タラップでの乗船にはいつもワクワクしてしまいます。
無人探査機「かいこう7000」の母船としてだけではなく、深海・海溝域の総合的な調査観測船としても、高い機能を備えています。
1997年建造、当時の「シップ・オブ・ザ・イヤー準賞」を受けている船で、製造は神戸の川崎重工業です。
船内は最新機器類がびっしり。基本的な質問にも、丁寧に船員さんが説明をしてくださり勉強になりました。
これも独立行政法人になった、いい面なのかもしれません。
トアロードに面した中山手地区で進められています再開発ビルも、外観的に完成してきました。高さ123.4M、地上35階建て、340戸の規模です。
何もない造成からの工事では、何も感じず、何も気に留めることはないと思います。
今までのその地区の顔が失われ、路地裏の雰囲気も消え去り、馴染んだ光景が無くなってしまうのは、寂しいものです。
そんなことを感じながら歩いておりましたら、工事前の看板地図を見つけました。真ん中あたりの白い部分が、現在工事中の敷地です。
この地図に見えていますが、料理の美味しいバー「リトルモー」は、すぐ近くのレンガタイル貼りのビルに早々と移転されています。
1年ほど前に伺ったときには、新しいビルに入るのかは、あやふやなご返事でした。
20数年前までは、隠れたお好み焼屋の「千代」も今はすっかり有名になってしまい、足が遠のきました。店の奥の小座敷にあがり、おまかせの台湾料理が、お母さんの裏メニューでしたが、お好み焼き以上に有名になりすぎました。
その「千代」も「金宝酒家」との共同プレハブで営業を続けられ、この秋の完成を待たれております。
再開発ビルの向かい側の中華の「友屋」も、ビルが完成すると移転されると聞いています。
こじんまりとした雰囲気のお店で、くたびれ感がなんともいえなかったんですが、残念です。
この地域は戦前から華僑の方が多く住んでおられ、新しいビルでの再出発のお店が多くなりそうです。
昔馴染みのお店の思い出も大切でしょうが、街はまた新しい活気で生まれ変わり、次の世代に違った思い出を残していくのでしょう。
医師として30代から鬱病に苦しみ、老父の介護に疲れ、何度かの自殺願望を乗り越えてきた著者ですが、あいかわらず研ぎ澄まされた文章が一人称の「僕」や「わたし」がないままに書かれた8つの短篇が納められています。
表題作にもなっている『こぶしの上のダルマ』は冒頭の1章ですが、著者が13歳まで暮らした生家に一年ばかり一緒に遅らした盲目の<おときばあさん>の思い出話が綴られ、最終章の『麦草峠』において、<おときばあさん>を理解する章で終わります。
それぞれが独立した短篇ですが、著者の心の葛藤を、生家がある廃村とそれらと関連する山の話を絡めながら、自らの存在意義を確かめる作品が連作でまとめられています。
各短篇にでてくる登場人物も個性的で、沖縄から来た研修生<東門真砂子>や、大きな田んぼを耕す百姓の<西野>など、相手との会話は反面著者の考えを表しているようで、飾り気のない文章が心に奥深くしみ込む一冊でした。
本日11日から、5月25日まで、六甲アイランドにあります小磯記念美術館で、「小磯良平聖書の挿絵展」が開催されます。
神戸市が生んだ日本を代表する洋画家ですので、一度はどこかで作品を楽しまれたことがあるでしょう。
地下街の駅のポスター掲示で、前々から気にしていることがあります。
公共の場所ですから、勝手に関係のないポスターを貼られては困るというのは、よく理解できます。
ただ、むやみやたらに検閲されているのか、流れ作業でいい加減なのか、ポスターごとに承認のシールの位置がバラバラです。
単なる1枚の宣伝ポスターといえども、製作者は頭を悩まし、考えられた作品です。
まして、絵画のドマンナカやサインに掛るような場所は避けて頂きたいと、無粋な処理に唖然としています。
限られた期間だけのポスターでしょうが、もっと粋な方法はないものでしょうか?
今日は映画評論家、淀川長治さんのお誕生日です。
重ねて、亡くなられてからはや今年で10年。来年は生誕100年に当たります。
神戸も街中の映画館がなくなり、シネマコンプレックスとかの名前で、一つのビルの中で、こじんまりと少人数で観る映画になってしまいました。
映画館だかろこその迫力感が、感じられません。
新聞会館を筆頭に、阪急会館や朝日会館の大きな空間が、懐かし世代になってしまいました。
映画業界の低迷を受けてでしょうか、淀川さんが大好きだった新開地でさえ、「淀川」さんの名前を聞くことはありませんでした。
来る生誕100年の企画として、何か進んでいるのなら、淀川フアンとしては嬉しいことなのですが。
「ええとこ、ええとこ、聚楽館」と謳われた、映画の街新開地の全盛期は、遠い記憶になってしまいました。反面、新しい飲食店が色々と開店してきています。
そんな時代の流れをじっと見守っているのが、もの言わぬ電柱の一枚のプレート君でしょう。
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