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数日前、道路脇の溝から、 【ユリ】 が蕾を3個ばかり付けて育っているコメントをしました。
どのような【ユリ】の花が顔出ししてくれるのかと、期待して心待ちしていたのですが、残念なことに蕾がちぎられ、葉だけの姿になっていました。
花たちを愛でよとまでは言いませんが、誰に迷惑もかけずに育っている植物たちに、無粋な行為をする輩がいることが悲しくてなりません。
昨年までは、この道路の反対側に毎年白色の 「芙蓉」 の花が咲き誇り、毎朝の楽しみでした。突然、株の根元から全部刈り取られ、いまでは葉の一枚もありません。
個人の敷地内のことでしたら、小言を言う筋合いではありませんが、公共の場所で、誰に迷惑をかけることなく咲いている植物たちは、大事に見守ってほしいものです。
「葉」だけをみていますと、一見 「コリウス」(シソ科) の仲間かなと思いますが、サトイモ科カラジウム属の多年草で、「スイートハート}という品種名です。
よく見ると、熱く燃える心臓が、脈打つ感じの模様です。
【カラジウム】は熱帯アメリカ(パナマ~ギアナ~ブラジル)に分布しており、約15種が確認されています。
地際から葉の軸(葉柄)を何本も伸ばし、その先端に鮮やかな模様の葉を付けます。
葉の形として、キツネ顔型・タマゴ型・縦長のハート型等あり、白色や赤色、桃色等の色彩で楽しませてくれます。
明治時代中期に日本に渡来、和名としては「ニシキイモ(錦芋)」と呼ばれ、「コリウス」が「ニシキシソ(錦紫蘇)」と名付けられたのと同様の感覚のようです。
絞り模様の「オシロイバナ」を探していますと、同じ植え込みに【ニラ(韮)】の白色の小さな花を見つけました。 ユリ科ネギ属の多年草です。
葉の間から30センチ程度の花茎をのばし、先端に散形花序の形で花径5~6ミリの小さな花を多数咲かせます。
野菜栽培用の【ニラ】は土壌もいいのか、20~40個の花を咲かせますが、野生化した【ニラ】のようで、花数は少なめでした。
本来の花弁は3枚で、<苞>が3枚あり、一見6枚の花弁で咲いているように見える花です。
雄しべは6本、花の中心には3室の子房あり、黒い種子が実ります。
独特の匂いを持ち、原因物質は硫化アリル(アリシン)などの硫黄化合物ですが、夏バテ防止に役立つ栄養分が茎・葉と共に含まれている緑黄色野菜です。
「ニラ」と名の付く植物として、「ハタケニラ」(ステゴビル属) や 「ハナニラ(イエイオン)」(ハナニラ属) があり、それぞれユリ科ですが別属の植物たちです。
夏の日差しを受けて、緑色と白色の対比がきれいな【ハツユキソウ(初雪草)】が、花壇を占領していました。
トウダイグサ科ユーフォルビア属の植物で、北アメリカ原産の1年草です。
草丈は1メートル前後まで成長します。茎は真っ直ぐ直立して、上の方でいくつかに枝分れしています。
夏場には茎の先端近く付く「葉」の縁が白く彩られ、同じ頃に茎の頂点に四弁花の白い花を咲かせますが、写真のようにあまり目立ちません。
「葉」の緑色と白色の対比が、夏場には涼しげな感じで、あくまで「葉」を観賞するための植物として、人気があるようです。
道路脇の溝から、ど根性な<ユリ> の花が、背丈を伸ばし顔を出していました。
ユリ科ユリ属の多年草の総称で、北半球の亜熱帯から亜寒帯に広く分布しており、原種は100種を数えます。
日本には15種が自生しており、そのうち6種ほどが日本固有種で、ヨーロッパには、江戸末期にシーボルトが持ち帰っています。
溝のこの<ユリ>、3個の蕾をつけていますが、この段階の蕾の色では、どのような種類なのかは同定できません。
うまく開花時期に巡り合えればいいなと、今から期待しています。
昨日の 「マツバギク」 と同様に、今が盛りと咲き誇る【マツバボタン】です。
南アメリカが原産地で、スベリヒユ科スベリヒユ属に属しており、同じ属の 「ハナスベリヒユ」 も「ポーチェラカ」の名称で広く出回り、夏の花壇や鉢植えでよく見かけます。
細かい茎は細く枝分かれして、地面を這うように広がり、茎の先端に蕾をつけ、大きく膨らんだものから花を咲かせてゆきます。
花径は3~5センチあり、色も白色・黄色・橙色等あり、八重咲きもあります。
別名として、夏の炎天下でもよく花を咲かせますので「ヒデリソウ(日照草)」、茎を切って土にさしておくと簡単に根が出てきますので、「ツメキリソウ(爪切り草)」もしくは「ツミキリソウ(摘み切り草)」とも呼ばれています。
朝に開花して、昼前にはしぼみますので、英名では「eleven o'clock」と名づけられていますが、最近では終日咲きの園芸品種があるようです。
雄しべに軽く触れると、雌しべの方向に動く面白い性質があります。
夕方、玄関前で打ち水をされているお家がありました。
道路に水をまかれた後、車庫と道路の境目の割れた所から花を咲かせている【オニタビラコ(鬼田平子)】にも、水を掛けられていました。
西日も落ち着いた頃ですので、きっと【オニタビラコ】には、一息つける恵みの水だと思います。
キク科オニタビラコ属の越年草ですが、空き地や路傍によく見る野草で、タンポポに似た小さな黄色の花を咲かせます。
葉は地面近くに集中してロゼット状に広がり、タンポポの葉のように羽根状に裂けた複葉葉ですが、先端は丸っこい三角をしています。
おそらく家人の方から朝夕に水をもらっていることでしょうから、幸せな野草だなと眺めておりました。
暑い日差しの中、ぽつりと一輪だけが咲いていました【マツバギク(松葉菊)】です。
ハマミズナ科マツバギク属の多年草の総称で、南アフリカ原産です。
葉が松葉のように棒状で、多肉質な茎を這わせながら花を咲かせています。
花径は2センチ程度と小さく、花弁は細長く多弁で、色合いとしても多数あるようです。
「ベニジューム」 や 「デモルフォセカ」 といった南アフリカ原産の花に多く見受けられますが、この【マツバギク】も日中の陽のあたる時にだけ開花し、夜は閉じています。
高温・乾燥にも強く、最近では耐寒性のある「デロスペルマ」という品種が多く出回っているようです。
青い花径3センチばかりの花を咲かせる 【オキシベタルム(ブルースター)】 を撮影させていただいた庭の前を通りますと、花径からは想像もできない長さの鞘が出来ていました。
優に、10センチは越す長さです。
初めて見る「実」の姿に驚きましたが、これだけの大きさですから、かなりの種子が詰まっていそうです。
まだ枝先には、3個ばかりの花が見えていますが、これから開花する蕾なのか、咲いた後にしぼむ性質なのか、興味があるところです。
どのような種子の形をしているのかと興味がわきますが、タイミングよく拝見するのは難しいようで、残念な気持ちで眺めていました。
初夏から夏へと暑い時期に黄色の花で楽しませてくれる<ヒペリカム>ですが、品種も多いようで写真の花も手こずりました。
オトギリソウ科オトギリ属として有名なのは、「キンシバイ(金糸梅)」や「ビョウヤナギ(未央柳)」等があります。
「金糸梅」は花径4センチほどで、雄しべは短いですし、「未央柳」は花弁が大きく、花弁の間が開いています。
<ヒペリカム>の仲間としては、 「ヒペリカム ・カリシナム」 「ヒペリカム ・ ヒデコート」 を取り上げてきました。
今回の【ヒペリカム ・ エクセレントフレア】は実が茶褐色で、「桃色」でしたら「ヒペリカム ・ミスティーク」、「赤色」でしたら「ヒペリカム ・ ピンキーフレア」という品種になるようで、どれも花径2センチの黄色い花で葉の形状も同じです。
「実」が色付くまでどの品種か判断できないというのは、何とも悩ましい<ヒペリカム>です。
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